日曜日は近くの生石高原に多くの人が訪れている。夕方、賑わいぶりの様子を見に行った。自宅から500mほど離れた道を歩いていると、右手の崖の斜面を藪漕ぎするようにカモシカが現れた。

私の前で立ち止まり、しばらく見つ合っていた。乗用車が来たのでカモシカは藪を跳び越え、姿を消した。
この前日には、家内と一緒に愛犬ぴ~と朝の散歩をしていると、10mほど後方でガサガサと藪をかき分けるような音がした。振り返ると、カモシカ2頭が相次いで道に飛び出してきて、斜面を下って行った。
カモシカは単独行動が多いらしいが、今回のように2頭が行動を共にしているの目撃するのは珍しい。
さて先日の日曜日、2か所ある高原の駐車場はどちらも満車で、あふれた車が県道の路肩に長々と駐車していた。多分、この秋最高の人出だろう。





彼らが最初に目指すのは、草原から張り出している平たい岩だろう。ここでカメラを向けると、ジャンプした人が空中を飛んでいるような写真が撮れる。この写真がSNSなどで評判を呼び、今や生石高原の名所になっている。
高原には若い人が多い。歓楽街など遊びに行く所も多いのに、季節を体感したい風流な若者も少なくない。日本の若者も捨てたもんじゃないと思った。足が疲れたので草の上に座り込み、若者たちの行動をそれとなく観察し、暇をつぶした。

私の前で立ち止まり、しばらく見つ合っていた。乗用車が来たのでカモシカは藪を跳び越え、姿を消した。
この前日には、家内と一緒に愛犬ぴ~と朝の散歩をしていると、10mほど後方でガサガサと藪をかき分けるような音がした。振り返ると、カモシカ2頭が相次いで道に飛び出してきて、斜面を下って行った。
カモシカは単独行動が多いらしいが、今回のように2頭が行動を共にしているの目撃するのは珍しい。
さて先日の日曜日、2か所ある高原の駐車場はどちらも満車で、あふれた車が県道の路肩に長々と駐車していた。多分、この秋最高の人出だろう。





彼らが最初に目指すのは、草原から張り出している平たい岩だろう。ここでカメラを向けると、ジャンプした人が空中を飛んでいるような写真が撮れる。この写真がSNSなどで評判を呼び、今や生石高原の名所になっている。
高原には若い人が多い。歓楽街など遊びに行く所も多いのに、季節を体感したい風流な若者も少なくない。日本の若者も捨てたもんじゃないと思った。足が疲れたので草の上に座り込み、若者たちの行動をそれとなく観察し、暇をつぶした。
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美しい雲海が見られる季節になった。生石高原に近いわが家からは、良い天候に恵まれれば、窓を開けると眼下に雲海が広がっている。手前の山は上の方が孤島のように浮かび、その下は雲の下に沈んでいる。
雲海が現れるのは晩秋で、午前8時ごろまで見られる。朝起きると、コーヒーを飲みながら居間の座椅子に座って眺めている。前日の日中と当日の早朝の気温差が大きければダイナミックな雲海が広がるのだ。


まだ足が達者だった5、6年前。双六小屋で泊まった翌日、朝早く雲海が広がっていた。
左手に槍ヶ岳から穂高連峰が見え、そこから右手に乗鞍岳、その奥に御嶽山が連なっているが、乗鞍岳も御嶽山も下半分が雲海に沈んでいた。多くの雲海を見てきたが、名峰を囲む雲海は見事だった。



雲海が現れるのは晩秋で、午前8時ごろまで見られる。朝起きると、コーヒーを飲みながら居間の座椅子に座って眺めている。前日の日中と当日の早朝の気温差が大きければダイナミックな雲海が広がるのだ。


まだ足が達者だった5、6年前。双六小屋で泊まった翌日、朝早く雲海が広がっていた。
左手に槍ヶ岳から穂高連峰が見え、そこから右手に乗鞍岳、その奥に御嶽山が連なっているが、乗鞍岳も御嶽山も下半分が雲海に沈んでいた。多くの雲海を見てきたが、名峰を囲む雲海は見事だった。



家内が干し柿作りに取り組む姿勢と熱意は半端でない。いつも気温に敏感で、冷え込みが厳しくなると、すぐ行動に移す。
柿を栽培する親しい農家を訪ね、ことしの柿の出来具合を聞いた上で、第一弾としてコンテナ一杯の柿を買う。寒くなるにつれて、第二弾、第三弾とこれを続けるのだ。
この柿農家の爺さんには、家内が5年ほど前からはすり寄り、人脈を築いてきた。爺さんはうるさいことは言わず、「好きなだけ、勝手に採っていったらいいよ」と言わしめるほどの親密な関係である。もちろん、お代は爺さんが失望しないだけのものは払ってきた。
柿の種類は「平種柿」で、種がないので出来上がった時に食べやすい。この柿は和歌山特産の干し柿「あんぽ柿」として売られている。ほっぺが落ちるほど甘い。大津の知り合いは「お金を出す」から買ってきてと頼まれるほどである。
美味しい干し柿が出来るかどうかは、気温次第である。冷え込めば冷え込むほど甘くなる。信州のように柿の表面が白くなるほどではないが、それでも高級和菓子の域である。
家内は決して私に柿を触らせない。平種柿の干し柿は雑菌に敏感で、家内は私をばい菌扱いしているのだ。柿をむいた後、お湯につけて殺菌し、さらに焼酎を噴き付ける。
何回もの工程を経て完成した干し柿は、実に甘くて美味しい。今年は本格的な冷え込みの前に取りかかったので、いい干し柿が出来るかどうか、自信がないと家内は言う。

↓ 昨年の干し柿

柿を栽培する親しい農家を訪ね、ことしの柿の出来具合を聞いた上で、第一弾としてコンテナ一杯の柿を買う。寒くなるにつれて、第二弾、第三弾とこれを続けるのだ。
この柿農家の爺さんには、家内が5年ほど前からはすり寄り、人脈を築いてきた。爺さんはうるさいことは言わず、「好きなだけ、勝手に採っていったらいいよ」と言わしめるほどの親密な関係である。もちろん、お代は爺さんが失望しないだけのものは払ってきた。
柿の種類は「平種柿」で、種がないので出来上がった時に食べやすい。この柿は和歌山特産の干し柿「あんぽ柿」として売られている。ほっぺが落ちるほど甘い。大津の知り合いは「お金を出す」から買ってきてと頼まれるほどである。
美味しい干し柿が出来るかどうかは、気温次第である。冷え込めば冷え込むほど甘くなる。信州のように柿の表面が白くなるほどではないが、それでも高級和菓子の域である。
家内は決して私に柿を触らせない。平種柿の干し柿は雑菌に敏感で、家内は私をばい菌扱いしているのだ。柿をむいた後、お湯につけて殺菌し、さらに焼酎を噴き付ける。
何回もの工程を経て完成した干し柿は、実に甘くて美味しい。今年は本格的な冷え込みの前に取りかかったので、いい干し柿が出来るかどうか、自信がないと家内は言う。

↓ 昨年の干し柿

気温が一気に下がった。生石高原に近い自宅山小屋の気温は5度。散歩に出る時は、ダウンの上下、毛糸の帽子、手袋といういう重装備だ。
この日も午前8時半ごろ、愛犬ぴ~(シーズのオス)を連れて散歩に出た。犬は寒さに強く、外出を嫌がらない。私と同様、すでに老境に入っているが、リードを持つ私を強く引っ張るほど元気だ。
ぴ~の散歩コースは、自宅から500メートル先の峠まで。道すがら紀淡海峡が見渡せ、空気が澄んでいる日は六甲の山並み、神戸市街もすぐそこに見える。和歌山港と徳島市を結ぶフェリーは、白い船体を朝日に照らされながら海峡を渡る。
道端に目を向ければ、ノコンギクが今を盛りに咲いている。何といっても、得も言われぬ薄紫色の花びらが美しい。このところの気温の低下で一層鮮やかになった。平安の歌人が一句詠みたくなりそうな気高い色だ。
これによく似た「ヨメナ」という野菊がある。私のような素人にはなかなか見分けることが出来ない。
葉の表面がザラザラするのがノコンギク、つるんとしているのがヨメナだそうだ。これは私の「馬鹿の一つ覚え」である。わが家の道端に生えているのはノコンギクだ。


ちなみに、文部省唱歌「野菊」の歌詞をネットで調べてみた。
遠い山から 吹いて来る
小寒い風に ゆれながら
けだかくきよく 匂う花
きれいな野菊 うすむらさきよ
やはり「薄紫」が強調されていた。凡人には、なかなか文字でその色彩を表現出来そうにない。
この日も午前8時半ごろ、愛犬ぴ~(シーズのオス)を連れて散歩に出た。犬は寒さに強く、外出を嫌がらない。私と同様、すでに老境に入っているが、リードを持つ私を強く引っ張るほど元気だ。
ぴ~の散歩コースは、自宅から500メートル先の峠まで。道すがら紀淡海峡が見渡せ、空気が澄んでいる日は六甲の山並み、神戸市街もすぐそこに見える。和歌山港と徳島市を結ぶフェリーは、白い船体を朝日に照らされながら海峡を渡る。
道端に目を向ければ、ノコンギクが今を盛りに咲いている。何といっても、得も言われぬ薄紫色の花びらが美しい。このところの気温の低下で一層鮮やかになった。平安の歌人が一句詠みたくなりそうな気高い色だ。
これによく似た「ヨメナ」という野菊がある。私のような素人にはなかなか見分けることが出来ない。
葉の表面がザラザラするのがノコンギク、つるんとしているのがヨメナだそうだ。これは私の「馬鹿の一つ覚え」である。わが家の道端に生えているのはノコンギクだ。


ちなみに、文部省唱歌「野菊」の歌詞をネットで調べてみた。
遠い山から 吹いて来る
小寒い風に ゆれながら
けだかくきよく 匂う花
きれいな野菊 うすむらさきよ
やはり「薄紫」が強調されていた。凡人には、なかなか文字でその色彩を表現出来そうにない。
私たちが暮らす生石高原は、今の時期が1年で最も美しい。ススキの穂は赤から銀色に変化し、風が吹けば草原は白く波立つ海原のように見える。
空気には透明感があり、紀淡海峡やその向こうの四国まで360度見渡せる。800メートルと標高が高いので朝晩は冷え込む。日中はやや肌寒いくらいで、体がキリっとする。
自宅の山小屋から高原までは半時間とかからないので、私は毎日のように高原を散歩している。先日はたまたまプロと思われるミュージシャンのビデオ撮影が行われていた。
舞台は、大きな岩が空中に突き出している「高原の名所」。長めの白いドレスを着た若い女性が飛んだり跳ねたりしながら歌っていた。実に軽快なメロディーで、こちらもウキウキして手拍子を打ちたくなり、しばらく見学させてもらった。
結婚式前のカップルを撮影する「前撮り」のため、連日何組もやって来る。カメラマンはプロだから、「きれいだね」「いいねぇ」などと歯の浮くようなセリフを並べ立てる。雰囲気に乗せられてか、公衆の面前で本当にキスする不届き者もいる。
それでも、このような光景を見ているのは楽しい。人々の行動に見入る私の姿は、周囲から見れば、年寄りの暇つぶしだろう。




空気には透明感があり、紀淡海峡やその向こうの四国まで360度見渡せる。800メートルと標高が高いので朝晩は冷え込む。日中はやや肌寒いくらいで、体がキリっとする。
自宅の山小屋から高原までは半時間とかからないので、私は毎日のように高原を散歩している。先日はたまたまプロと思われるミュージシャンのビデオ撮影が行われていた。
舞台は、大きな岩が空中に突き出している「高原の名所」。長めの白いドレスを着た若い女性が飛んだり跳ねたりしながら歌っていた。実に軽快なメロディーで、こちらもウキウキして手拍子を打ちたくなり、しばらく見学させてもらった。
結婚式前のカップルを撮影する「前撮り」のため、連日何組もやって来る。カメラマンはプロだから、「きれいだね」「いいねぇ」などと歯の浮くようなセリフを並べ立てる。雰囲気に乗せられてか、公衆の面前で本当にキスする不届き者もいる。
それでも、このような光景を見ているのは楽しい。人々の行動に見入る私の姿は、周囲から見れば、年寄りの暇つぶしだろう。




先日、ここ生石山の里で暮らしている知人の家へ遊びに行った。彼は大学の先生を退職した後、こちらに移住し、趣味を楽しんでいる。知人は私と同年代で、話の話題も通じ合うものも多く、お互いの家を訪問し合い、酒や食事を共にしている。
ひとしきりおしゃべりし、おいとまする際、奥さんがお土産としてレジ袋一杯の山ブドウを持たせてくれた。娘さんが農家に嫁ぎ、敷地に自生する山ブドウを送ってくれたという。
わが家の山の斜面にも山ブドウを植えてあるが、一度も実がなったことがない。だからたくさんの実をもらいうれしくなった。山ブドウには健康にいいポリフェノールが普通のブドウの数倍も含まれているという。ポリフェノールには抗酸化性があり、健康の維持にいいらしい。
とくに、老化、がん、生活習慣病などの予防になると言うからうれしい。
そこで家内は早速ジュース作りに取り組んだ。実の一粒一粒を水洗いし、水を入れないで煮詰めた後、氷砂糖を入れて甘く仕上げた。水を一滴も入れていないので腐ることはなく、量もたっぷりあるので、長く飲み続けられる。
うーん、長生きできそう・・・。


ひとしきりおしゃべりし、おいとまする際、奥さんがお土産としてレジ袋一杯の山ブドウを持たせてくれた。娘さんが農家に嫁ぎ、敷地に自生する山ブドウを送ってくれたという。
わが家の山の斜面にも山ブドウを植えてあるが、一度も実がなったことがない。だからたくさんの実をもらいうれしくなった。山ブドウには健康にいいポリフェノールが普通のブドウの数倍も含まれているという。ポリフェノールには抗酸化性があり、健康の維持にいいらしい。
とくに、老化、がん、生活習慣病などの予防になると言うからうれしい。
そこで家内は早速ジュース作りに取り組んだ。実の一粒一粒を水洗いし、水を入れないで煮詰めた後、氷砂糖を入れて甘く仕上げた。水を一滴も入れていないので腐ることはなく、量もたっぷりあるので、長く飲み続けられる。
うーん、長生きできそう・・・。


山小屋を1週間ほど留守にし、昨日の夕方帰ってきた。家に入る前、キノコの原木を伏せている裏山に行き、生育状況を確認した。
森に入ると、木漏れ日を受けて、ナメコのぬめりが怪しく、黄色に光っていた。なめこの傘は500円玉くらいの大きさに生育し、ちょうど食べ頃になっていた。
中型のステンレスのボールに山盛り一杯収穫出来た。家内はなめこを水洗いし、食べる分と冷凍保存する分に分けた。キノコは冷凍しても味が落ちないのでいい。
この原木は、菌を接種して2年目で、この秋から初めての収穫期に入った。原木の養分をたっぷり吸収しているので、多分美味しいだろう。
キノコの栽培を始めた頃は、しいたけ、なめこ、ひらたけ、むきだけなど5種類のキノコ菌を打っていた。しかし年齢を取るにつれ、原木を切り出す作業が億劫になり、種類はしいたけ、きくらげ、なめこの3種類までに減った。
ほだ木の本数も100本ほどから40本ほどに減った。それでも自分たち夫婦が食べるには十分の量だ。
なめこは本当に美味しい。市販のものは瓶詰などで売っているが、キノコ自体が小さく、食べ応えがない。味も独特の風味も薄れている。
なめこを茹で、大根おろしにポン酢を振って食べるのがわが家の定番である。白いご飯にぶっかけるのもいい。私の場合は熱燗の肴にもする。つるんと喉を滑り落ちる感触がこたえられない。
私の本箱にあるエッセイには、「栄養豊富で低カロリーな名脇役」と書いてある。なるほど、その通りだろう。



森に入ると、木漏れ日を受けて、ナメコのぬめりが怪しく、黄色に光っていた。なめこの傘は500円玉くらいの大きさに生育し、ちょうど食べ頃になっていた。
中型のステンレスのボールに山盛り一杯収穫出来た。家内はなめこを水洗いし、食べる分と冷凍保存する分に分けた。キノコは冷凍しても味が落ちないのでいい。
この原木は、菌を接種して2年目で、この秋から初めての収穫期に入った。原木の養分をたっぷり吸収しているので、多分美味しいだろう。
キノコの栽培を始めた頃は、しいたけ、なめこ、ひらたけ、むきだけなど5種類のキノコ菌を打っていた。しかし年齢を取るにつれ、原木を切り出す作業が億劫になり、種類はしいたけ、きくらげ、なめこの3種類までに減った。
ほだ木の本数も100本ほどから40本ほどに減った。それでも自分たち夫婦が食べるには十分の量だ。
なめこは本当に美味しい。市販のものは瓶詰などで売っているが、キノコ自体が小さく、食べ応えがない。味も独特の風味も薄れている。
なめこを茹で、大根おろしにポン酢を振って食べるのがわが家の定番である。白いご飯にぶっかけるのもいい。私の場合は熱燗の肴にもする。つるんと喉を滑り落ちる感触がこたえられない。
私の本箱にあるエッセイには、「栄養豊富で低カロリーな名脇役」と書いてある。なるほど、その通りだろう。



家内とともに東北を旅行してきた。2005年5月に続く2回目の「みちのく旅行」だ。前回は、会津から下北半島、津軽半島を巡る17日間にわたる長期旅行だったが、今回は「縄文文化」に触れる3泊4日のコンパクトな旅となった。
東北で縄文と言えば、青森市の「三内丸山遺跡」で、まずはこの遺跡の見学から始めた。遺跡の象徴的な建造物は6本柱の奇妙な形をした建物だ。地中に埋まった栗の木の柱や柱穴を参考に復元された。祭祀に用いられたのか、海から見える灯台のような道しるべだったのか。私の知識からはせいぜいこの程度の推測しか出来ない。


三内丸山遺跡は広大であり、住居跡が点在する景観を眺めていると、縄文時代に迷い込んだような気分になる。掘っ立て柱の住居は意外に広く、ここで煮炊きをした跡もあった。主に栗や魚介類などを食べていたらしいが、縄文の人たちは現代の調味料にまみれた食事はとても口に合わないだろう。



私は以前から縄文土器や土偶に興味を持っていた。1970年に開催された大阪万博の「太陽の塔」を制作した岡本太郎画伯は、縄文時代の火焔土器を前に「芸術は爆発だ」という名言を残したが、縄文土器の不思議な造形は今見ても新鮮だ。
2009年12月から翌年2月にかけて、東京上野の国立博物館で開催された「国宝土偶展」をわざわざ滋賀から観に行ったことがあり、縄文の人々の美意識に感動したことが昨日の事のように思い出す。
当時展示されていた国宝「合掌土偶」は、今回訪れた八戸市の是川縄文館に展示されており、13年ぶりに再会を果たした。女性が胸の前で手を組み、何かに祈りを捧げている。以前、このポーズは出産の光景を模したものという文章を読んだことがあるが、どうだろう。


もし東北を旅行する人がいたら、ぜひ是川縄文館の見学をお勧めしたい。ここでは 縄文時代の漆器や木製品など、当時の工芸技術の高さを物語る出土品がキラ星のごとく展示されている。私のような素人でも見応えがある。





東北で縄文と言えば、青森市の「三内丸山遺跡」で、まずはこの遺跡の見学から始めた。遺跡の象徴的な建造物は6本柱の奇妙な形をした建物だ。地中に埋まった栗の木の柱や柱穴を参考に復元された。祭祀に用いられたのか、海から見える灯台のような道しるべだったのか。私の知識からはせいぜいこの程度の推測しか出来ない。


三内丸山遺跡は広大であり、住居跡が点在する景観を眺めていると、縄文時代に迷い込んだような気分になる。掘っ立て柱の住居は意外に広く、ここで煮炊きをした跡もあった。主に栗や魚介類などを食べていたらしいが、縄文の人たちは現代の調味料にまみれた食事はとても口に合わないだろう。



私は以前から縄文土器や土偶に興味を持っていた。1970年に開催された大阪万博の「太陽の塔」を制作した岡本太郎画伯は、縄文時代の火焔土器を前に「芸術は爆発だ」という名言を残したが、縄文土器の不思議な造形は今見ても新鮮だ。
2009年12月から翌年2月にかけて、東京上野の国立博物館で開催された「国宝土偶展」をわざわざ滋賀から観に行ったことがあり、縄文の人々の美意識に感動したことが昨日の事のように思い出す。
当時展示されていた国宝「合掌土偶」は、今回訪れた八戸市の是川縄文館に展示されており、13年ぶりに再会を果たした。女性が胸の前で手を組み、何かに祈りを捧げている。以前、このポーズは出産の光景を模したものという文章を読んだことがあるが、どうだろう。


もし東北を旅行する人がいたら、ぜひ是川縄文館の見学をお勧めしたい。ここでは 縄文時代の漆器や木製品など、当時の工芸技術の高さを物語る出土品がキラ星のごとく展示されている。私のような素人でも見応えがある。





10月に入ってここ生石高原は一段とひんやりしてきた。散歩に出掛ける時もカーデガンなど一枚羽織るものが恋しくなった。山小屋の玄関に吊るしている温度計は、3日午前10時現在17度である。
山小屋周辺の花々もにぎやかになってきた。5年ほど前からフジバカマの繁殖に取り組んできたが、今年はかつてなくたくさんの花が咲いた。
繁殖に取り組むといっても、日当たりの良い場所に移し替える程度で、特別なことはしていないが、場所が良かったのか株数は倍以上になった。これから11月にかけてふわふわしたピンクの花が咲く。
フジバカマはアサギマダラという美しい蝶が好む花だ。アサギマダラは日本の南の島から北海道あたりまで移動する「旅する蝶」である。これから寒くなるにつれ、南下する蝶が増える。
実はこの日、家内と近くを散歩していたところ、10mも歩かないうちにアサギマダラと出くわした。急いで山小屋へカメラを取りに帰り、引き返すとアサギマダラはフジバカマの花に止まっており、シャッターを切った。それが下の写真の最初の1枚目だが、少々ピントが合っていなかった。
昨年はこれまでになく大量に飛来し、驚かされた。朝早くから夕方まで数10匹がフジバカマに止まり、蜜を吸い続けていた。
今年の飛来はどうだろう。昨年並みとは言わないが、その半分でも飛来してくれればうれしい。今年は8月に3回1匹ずつの飛来を確認した。秋が深まればもっと多く飛んで来るだろう。
野辺に咲くノコンギクも好きな花の一つだ。赤色に近い紫色の蕾が出だすと、いよいよ秋だなぁと思う。花は場所によって色合いは異なるが、紫色、あるいは水色で、日本人の心にしみる。




山小屋周辺の花々もにぎやかになってきた。5年ほど前からフジバカマの繁殖に取り組んできたが、今年はかつてなくたくさんの花が咲いた。
繁殖に取り組むといっても、日当たりの良い場所に移し替える程度で、特別なことはしていないが、場所が良かったのか株数は倍以上になった。これから11月にかけてふわふわしたピンクの花が咲く。
フジバカマはアサギマダラという美しい蝶が好む花だ。アサギマダラは日本の南の島から北海道あたりまで移動する「旅する蝶」である。これから寒くなるにつれ、南下する蝶が増える。
実はこの日、家内と近くを散歩していたところ、10mも歩かないうちにアサギマダラと出くわした。急いで山小屋へカメラを取りに帰り、引き返すとアサギマダラはフジバカマの花に止まっており、シャッターを切った。それが下の写真の最初の1枚目だが、少々ピントが合っていなかった。
昨年はこれまでになく大量に飛来し、驚かされた。朝早くから夕方まで数10匹がフジバカマに止まり、蜜を吸い続けていた。
今年の飛来はどうだろう。昨年並みとは言わないが、その半分でも飛来してくれればうれしい。今年は8月に3回1匹ずつの飛来を確認した。秋が深まればもっと多く飛んで来るだろう。
野辺に咲くノコンギクも好きな花の一つだ。赤色に近い紫色の蕾が出だすと、いよいよ秋だなぁと思う。花は場所によって色合いは異なるが、紫色、あるいは水色で、日本人の心にしみる。




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