【妻の日記】 釣った魚でご馳走料理

  海から遠い片田舎で生まれた私は、生きのいい魚を食べることがなく育ちました。日ごろ口に入るのは、サンマ、サバ、イワシ、タラコ・・・の塩干物の焼魚です。
 刺身は滅多にありつけませんでしたが、祝い事や法事の時に鯛、マグロ、イカ、タコなどをいただいたくらいです。
 主人と結婚してからは、チヌ、石鯛、グレなど珍しい魚をたくさん釣り、持ち帰ってくれました。ただ、主人には申し訳ないのですが、魚は生臭いものという先入観が強く、ちょこっと食べるだけ。釣って来てくれた魚は、せっせとご近所に配っていました。
 そんな私が和歌山の山小屋で暮らすようになり、主人に波止での釣りを教えてもらい、同行することが多くなりました。サビキ釣りは簡単で、初心者なのに結構釣れるんです。和歌山の海には、きっと間抜けな魚がいっぱいいるんでしょうね・・・。
 主人が釣った魚は余り食べなかったのに、自分で釣った魚は無駄にできなくって・・・。それに、どういう訳かおいしいんです。食べず嫌いって、こういうことを言うのでしょうね。
 先日、私が釣った魚は、無駄なくぜ~んぶいただきましたよ~~
 魚のアラだって、ボカシをふりかけ土と混ぜて畑の堆肥作りです。。

  から揚げにしたガシラは、国産レモンを絞って・・・

畑の網張り・魚料理の数々 013

  小アジのにぎり寿司・・・これは本当に美味しい!

ナメコの初収穫 017

  アジとべラの南蛮漬け

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  グレとハゲは平茸をいれたお鍋で!

畑の網張り・魚料理の数々 016

  美味しくないから「麦飯」と言われる魚(上の魚)だって、炭火で焼いてスダチを絞って。

畑の網張り・魚料理の数々 011

 イワシと残りのアジは干物に!


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【夫の日記】 女房の独り舞台/アジ、ガシラ、イワシ・・・

  朝6時前、私たちが暮らす生石山を下って海に向かった。まだ暗く、軽トラのヘッドライトがたわわに実るミカンを照らし出す。ここは有田ミカンの産地だ。すでに本格的な出荷が始まっており、山の斜面に点在する農家には明かりが灯り、早朝からの収穫に備えている。

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 今日の釣りは、女房がいつになく積極的だった。冷蔵庫の食糧が乏しくなってきたのが大きな理由だ。ホームグラウンドの田村漁港に着くと、釣り人は1人だけ。このところ、余り釣れていないのだろう。
 ひまじんはグレを狙っているが、餌も取られない。隣の女房はアジの姿が見えないので、早々と漁港の一番奥に場所替わりした。女房の様子を見に行くと、イワシが群れているがなかなか針にかからないと言う。それでも11匹がクーラーに納まっていた。

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 午前中で帰る予定だったのに、女房が由良湾に転戦しようという。30分ほど車を走らせ、柏漁港に着いたのは10時半ごろ。80歳を超えるような老夫婦ら8人が熱心に竿を振っているが、釣果はさっぱりだと嘆いていた。

女房のガシラ、アジ 003

 アジがいないので、女房にガシラ釣りの仕掛けを作ってやり、釣り方を教える。ひまじんは地元の漁師からアジを買い、アオリイカ狙い。女房は「ゴン、ゴンという当たりがええねえ。これは面白いわ」と夢中になり、ガシラやベラなどを釣り上げている。ひまじんの竿には一度もイカの当たりがない。

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 強い風が正面から吹き付けて寒かったが、女房はガシラ12匹、小グレ、べラなど結構な釣果を上げた。その後、アジを狙ってあちこち動き回っている。どうも釣れていそうにない。
 アジの1級ポイントは漁港奥の小さな波止だ。ここでは4人組が竿を出していたが、日が暮れてきたので引き揚げた。車の中で機会をうかがっていた女房は、この空いた波止へ急いだ。
 結局、ひまじんは釣果ゼロだった。釣り道具を積み込み、女房の元へ車を走らせた。蛍光灯のうす明りの中で、女房が次々とアジを釣り上げているではないか。車のヘッドライトで照らしてやる。

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 女房の目は吊り上がり、すさまじい形相。鬼気迫るとはこのことだ。。「1匹20円、20円」と釣れる度に念仏のように唱えている。「ちょっと釣らしてよ」と言っても「あかん!釣ったアジを外して」とつれない返事。仕掛けには針が1本しか残っていないのに、1投ごとに釣れてくる。短時間でなんと106匹!今日は女房の独り舞台だった。
 暗くなっても釣りをやめず、あの形相。長年連れ添っている女房だが、本当は恐ろしい女なのだと思い知り、ゾッとした・・・。

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【夫の日記】 お買い得の物置だったが・・・

  山小屋を建てて14年の間に、釣り道具や女房の草木染めの用具など色んな物がやたらに増えた。それらは居間にまで侵入してきて、快適なはずの空間が損なわれている。
 そこで、ひまじんは物置小屋を作ろうと思い立った。女房に予算2万円を請求したところ、「頼むからやめて!絶対、つぶれるから」と目を剥いて、わが計画に立ちはだかったのだ。
 昔、女房に頼まれて植木台を作ったが、すぐ倒壊していくつも植木鉢が割れた。そんな大昔の前歴を忘れていないのだ。悔しいが、結局、買うことにした。
 ホームセンターで物色していると、「現品限り」の紙が張られた組み立て済みの物置があった。「100人乗ってもつぶれない」というテレビCMを流していた有名メーカーの商品だ。通常7万1000円で売られていたのが、なんとそのまま持ち帰れば5万900円ナリ。
 女房はお買い得に内心大喜びしながらも、店長さん相手にしつこく値引きを交渉している。結局、さらに1万円の値引きという満額回答を勝ち取ったのだ。エライ!
 しかし、高さ、幅とも1・8メートルのでかい代物を運ぶのは難儀するし、果たして急な階段の上にある山小屋まで運べるかが一番の問題だ。しかし、6割引きに目がくらんで、後先のことはあまり考えず、軽トラに載せてノロノロ運転で持ち帰った。
 山暮らしの仲間3人に声を掛け、運ぶのを手伝ってもらうことにした。荷台から下ろすだけで一苦労で、まして階段を伝って運び上げるのは無理と分かった。
 全部解体して運び上げ、設置場所で組み立てるしかない。二重の手間だが、安く買えたのだからそんなことは言っておれない。
 半日がかりで収納までこぎつけた。自分で作っていたら完成までに1週間以上かかるだろし、見栄えも悪かろう。何よりも倒壊の不安があるので、怖い。
 新品の物置は、カラカラという快い音をたてて引き戸が開く。中も広く、居間や土間に置いていた物がすっかり片付いた。今日は少し疲れたが、気分はいい。

物置 001

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【夫の日記】 女房が本物の農婦になる/菜園を借りて

  14年前、ひまじん夫婦が生石山の森に山小屋を建てた時、この地に移り住んで久しい先輩格のIさん宅へあいさつに行った。以来、親しく付き合いをしているが、先日、そのIさんの奥さんから、夜の食事に招かれた。
 鍋を囲んだのは、Iさんご夫婦、大阪の男性、定年を機に和歌山に移住したご夫婦、それに私たちの計7人だ。自家製のクリタケがいっぱい入った鍋、ひまじんが釣ったアオリイカの刺身などをつつきながら話が弾み、とくに野菜作りの話題で盛り上がった。
 私たち以外は、皆さん同じ菜園で野菜を作っているという。女房は野菜作りが趣味で、もう20年ほど続けているのだ。山小屋でも小さな段々畑をこしらえ、細々と野菜を育てている。
 そんな女房に、Iさんが「1区画を空けるから、一緒にやりましょう」と誘ってくれた。またとない話に、女房は「ぜひお仲間に」と即答したのだ。
 翌朝、この菜園に案内してもらった。私たちの山小屋から車で5分ほどと近い。未舗装の細い道を入ってすぐの所に菜園が広がっていた。300坪以上はありそうで、日当たりがいい。山間部なのに、ここだけがまっ平になっているのが不思議だった。
 見上げると、生石高原のススキの草原が覆いかぶさるように迫っている。落人が密かに開拓した耕地。そんなイメージを抱く。よく時代劇に出てくる寒村のシーンも思い浮かんだ。
 私たちにあてがわれた菜園は、前夜ご一緒した大阪の男性が耕していた土地だ。長さ10メートルほどの畝が四つもあり、十分な広さ。女房は「こんないい場所を。いいんですか?」と大喜びだ。
 この畑では6人が野菜や果物を栽培しており、私たちは7人目の参入ということになる。耕運機、ユンボ、物置小屋、クワ、カマなど必要なものは全部そろっているのだ。
 大きな岩のテーブルを囲むように、石の腰掛けが並べてある。ここで食事をしたり、談笑したりするのだ。テーブルの真ん中には日時計があり、おおまかな時間を計り、のんびりとした1日を過ごす。趣味を同じくする仲間が集う別天地のような菜園である。
 女房は毎日のように畑に通い、苗を植え、種をまき、水をやっている。本格的な菜園を与えられて夢が広がり、女房の表情は生き生きとしている。女房を畑で遊ばせ、ひまじんは心おきなく釣りに行く・・・。

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   ↓ひまじん女房が借りた畑


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【夫の日記】 釣り人の切ない話/由良のアオリイカ

  床下の断熱作業が終わり、やれやれの気分だ。今日は秋晴れのいい天気になったので、久しぶりに釣りに行こう。時期的には少し早いが、食べておいしいアオリイカを狙うことにした。
 由良湾の小杭の漁港に着くと、前夜から釣り続けているという3人が陣取っていた。小さな波止なので、入れる場所は隅っこだけ。10時ごろ、リールから糸が出て行く。生きアジにイカが乗ったのだ。ずいぶん遠くまで走られた。ヤエンという掛けバリを道糸に通してイカまで届かせるのに時間がかかったが、うまく取り込むことが出来た。500グラムほどありそうで、刺身にすれば4人前ほどの大きさだ。
 イカとのやり取りを横で見物していた男性が「うまいこと釣ったね」と褒めてくれた。これがきっかけで、この男性と会話するようになった。
 アオリイカ釣りは、イカが乗ると「ジーッ」という音をたててリールから糸が出て行く。だから、リールの音に注意しておけばいい。ひたすら待つ釣りなのだ。頻繁にアタリがある訳ではなく、手持無沙汰なので、見知らぬ釣り人とおしゃべりすることが多い。
 帰るまで、この男性と話し込んだ。京阪神からの遠出と言い、年かっこうは50過ぎ。頬や鼻に傷跡があり、一見あの筋のコワイお方にも見えて、ちょっとビビった。
 イカ料理の話になり、ひまじんが「奥さんが料理するの?」と聞いたところ、男性は「いや、一人身なんや。ずっと昔に離婚してね。息子はこの春に大学を出て、勤めておるらしいが、全然会っておらんのよ。まあ、葬式に来るだけやろ。寂しい。ほんま、寂しいんや」と切なく語るのである。
 建設会社のサラリーマンをしていたが、倒産して独立したらしい。最初のころは羽振りも良かったみたいだが、近年は不景気で生活が苦しいのだと言う。「仕事が少ないんよ。2、3日仕事がないと、こうして釣りに来て、うさを晴らしているんや」。
 「去年は悪い年やった。車で4メートほど下に転落して、死にかけた。顔の傷もその時のもの。長いこと入院していたので、仕事の得意先も失った。次は追突されてなあ。来年こそいい年にしたいと思っとるんや。来年こそ・・・」
 気の毒な身の上話を聞いて、わが身の幸せが申し訳ないような気持になった。わがままで、自分勝手で、女好きで、浪費家で・・・ひまじんは欠点だらけだが、女房はよく我慢してついてきてくれた。ありがたいことだと、密かに感謝しているのだ。(おい女房、つけ上がるなよ!)
 ずっとアタリガないまま時間が過ぎていたが、午後2時ごろ、待望のアタリがあり、同じようなアオリイカをギャフで仕留めた。2杯だけだったが、まずまずだろう。男性は暗くなるまで釣りを続けるという。「きっとまた、ここで会うやろうね」とあいさつして、波止を後にした。
 切ない話だった。この男性にとって、来年こそいい年でありますように。そう願わずにいられなかった。釣り場には、思わぬ出会いや会話がある。釣りって、いいなあ・・・。

10月21日のアオリイカ 002

10月21日のアオリイカ 005

10月21日のアオリイカ 009

 

【夫の日記】 罵詈雑言が飛び交う断熱工事

  もしあなたが透明人間になって、ひまじん夫婦の大工作業を見ていたら、笑い転げるかもしれない。決して面白がらせようなどとは思っていない。本人たちはいたって真剣で、真面目な取り組みなのだ。
 ひまじんが暮らす山小屋は、山の斜面に建っている。だから、家の半分が空中にせり出していて、その部分を柱で支えている。冬になると、北西の風がこの縁の下に吹きつけ、居間や寝室の床が冷たく、薪ストーブをガンガン焚いても室温が上がらない。なにしろここは標高800メートル余りで、雪も降るし、気温はマイナス6度とか、7度まで下がるのだ。
 普通の家なら床下に断熱材が入っているが、安普請だったためフローリング一枚だけなのだ。そこで、床下に断熱材を入れる難工事に挑んだのだ。
 厚さ3センチの発泡スチロールを床下に並べ、これを下から厚さ5ミリのベニヤ板で押さえつけるという理にかなった工法である。まずはベニヤ板の表裏に防腐剤を塗り、準備万端だ。
 板を支える梁を取り付けるなど、こまごまとした下準備に取りかかる。ひまじんは几帳面な性格なのできっちり寸法をとって、ぴたりと合うようにしたいが、どこでどう間違えたのか、いつも寸法が大き過ぎる。1回切ってもまだ入らない。2回、3回と切り直す。梁は全部で40本もあり、難渋しながらの作業が延々と続くのだ。女房は余りの要領の悪さにあきれて、せせら笑っている。
 まあ、今のうち笑っておけ。次からは女房も作業に加わらなければならない。ひまじんが寸法通り発泡スチロールを切って何種類かの雛型を作る。これに合わせて女房がカッターナイフで切っていく。
 「ちょっと、これどうなってんの。左右の長さが5センチ以上違うじゃないの」と女房。「間違うこともあるわな。そこは臨機応変にやればええがな」と言い返すが、なるほど非はひまじんにある。けれど、女房のように杓子定規では喧嘩ばかりになって前に進まない。
 さて、板を下から張り付ける作業。一番高い所で2メートほどあるので、最も難しい作業だ。一方を押さえつけていると、女房が支えるもう一方が落ちてしまう。
 「私は背が低いので、手が届かんのや」と女房が文句を言う。こちらとしてもドリルでネジくぎを打つのに必死で、「やかましい!」と怒鳴りたくもなる。挙句の果て、板がべろーんとはがれて落ちる。もう一度やり直し。
 しかも、板を梁に合わせるのも難しい。「もっとこっちに押せ」と言えば、「こっちとはどっち?」と女房が訳の分からんことを言う。しかも、「手が痛い」「板が頭の上に落ちた」などとうるさい。そもそもこの工事は2人では無理なのだ。それは分かっているのだが・・・
 ともかく、女房の暴言にも耐えて、4日で完成した。隙間が出来るなどずさんな所もあったが、芸の細かいところを発揮して、うまく塞ぐことが出来た。
 さて、効果があるかどうかが問題。まあ、常識的には寒さを防いでくれるはずだ。この工事は、ストーブの薪を節約するというのも大きな目的だ。今年の1月、余りの寒さと、薪が恐ろしいほど減っていくので、滋賀の自宅に逃げ帰った。
 山で暮らす仲間たちは、逃げ出す私たちを「裏切り者!」と揶揄した。この冬こそ、そう言われないよう工事に取り組んだ面もある。もちろん、私たちは1日でも長く山小屋にとどまりたいとの思いが強いのだ。

コンパネに防腐剤を塗る 004

断熱工事・シイタケ 005

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【夫の日記】 ナメコに続いてシイタケが出た!

  昨夜は、山暮らしの仲間に招かれ、酒を飲んだ。この男、飲ませ上手で、焼酎をドボドボと注いでくれる。調子に乗って飲み過ぎた。
 毎朝、山小屋裏手の野外ベンチに腰掛け、コーヒーをすするのが日課だが、今朝は二日酔いのため、ソファで半分死んだようになっていた。先に外へ出ていた女房が「ちょっと来て~。出たあ!」と呼んでいる。イノシシでも出たんかいな。
 女房はシイタケの原木にかぶせていた遮光ネットをめくり上げ、「これ、これ」と指をさしている。何と、大きなシイタケが出ているではないか。ネットに隠れて気付かなかったし、例年は11月に入ってから出るものと思い込んでいたのだ。 
 2日前にはナメコを書いて、今度はシイタケだ。いくらなんでも「キノコ2連発」はしつこいと思うが、まあ、ご辛抱を。
 採れたシイタケは4個だけだが、直径18~15センチと大きく、立派な姿である。この原木は2年前に菌を植えたもので、今回が初収穫だ。2年ごとに原木を作っていて、今では28本に増えている。春と晩秋には食べきれないほど採れるのだ。
 中国産のシイタケが出回っているが、やはり自家製は安全だし、とてもおいしい。傘の裏に塩を少しふりかけ、バター焼きにする。じわっと水分が出たら食べごろ。ほとんど生のような感じだが、これがいいのだ。
 今夜はこのシイタケ、アオリイカのエンペラ、菊イモなどをホットプレートで焼いて、焼酎をグイッ、グイッ。すっかり二日酔いのことを忘れている・・・。

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【夫の日記】 本物のナメコだ!/原木栽培に成功

  「おっ、出てる、出てる!」。薄暗い杉林の中で、ナメコがオレンジ色の怪しい光を放っていた。すごい存在感だ。ひと株に6、7個、競うように直径4センチほどの傘を広げている。
 まるで葛湯をかけたようなヌメリ。形容しがたい鮮やかな色合い。スーパーなどで売られているナメコより3倍くらい大きいし、似て非なるもののように感じる。
 5日ぶりに、滋賀の自宅から山小屋に戻ると、一目散にナメコを栽培している杉林に駆け込んだ。山小屋を一時離れる際、サクラの原木からマッチの先ほどのナメコがプチプチと出ていたので、楽しみにして帰ってきたのだ。
 実は、10月6日のこのブログで、「ナメコが出た」と書いた。2週間も山小屋を留守にしていたので、このナメコは傘の裏側が茶色になっていたうえ、何かにかじられていた。その夜、ナメコ汁にしたところ、とても食べられたものではなかった。ナメコを栽培したのは初めてで、原木栽培の本物のナメコがどのようなものか知らなかったのだ。
 喜び勇んで書いたことを悔いている。当ブログに訪問して下さる「有閑マダムのこまみち」さんが、わざわざ私たちのナメコ栽培を紹介してくれたのだ。今から思うと、目から火が出るほど恥ずかしい。
 しかし、今回は本物だ。ナメコの上に大根おろしをたっぷり乗せ、素麺つゆをかけた。もう一品は、豚汁の中に入れた。
 味をどのように表現したらいいのだろうか。テレビに出てくるタレントなら、「プリ、プリしてる~」「触感がいい~」「これが本物の味なんですねえ~」なんて言うに違いない。そんな安っぽい表現はしたくないが、適当な言葉が見つからないので、まあ、これでいいか。
 杉林の中には、全部で11本の原木を寝かせてある。これから次々と収穫をもたらしてくれるだろう。ネットで調べたら、原木栽培のナメコは1キロ2200円と書いてあった。山小屋前の道で売ってみようかとも考えたが、一般の通行量は1日10台にも満たないので、商売にならない。そんなセコイことをせず、知り合いに本物の味を楽しんでいただこうと思う。

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【妻の日記】 下界の誘惑/トラットリア セッテのアップルパイ 

久し振りに京都の東山でランチを食べました。
三十三間堂の近くを散策していると、おいしそうなアップルパイの看板に遭遇!!

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ハイアット・リージェンシー京都の一画にあるテイクアウトができるブティックを併設したイタリアンのお店のようです。
エントランスがとっても素敵です。
入りたい・・・、でもランチで今日の予算オーバーだしなぁ。。。アップルパイおいしそう。。。
でもねぇ・・・、入るだけなら・・・。。。

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買っちゃいました。アップルパイ。

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なんと直径30cm以上あるこの大きさで1,650円!!
薄いパイ生地にリンゴが美しく敷き詰められていています。
3個分のリンゴが使われているのだとか。

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甘さ控えめで、とても美味しかった!!
山暮らしでは、なかなか遭遇できない、誘惑です。

【夫の日記】 師匠のエージシュート

  和歌山の山小屋から滋賀の自宅に帰ってきた。所属するゴルフ場の役員コンペに参加するためだ。競技委員を仰せつかっているので、万難を排して参加しなければならない。まあ、これは建前。ゴルフ場側の接待なので一銭のお金も要らないし、宴会付きもうれしい。けち臭い本音である。
 ひまじんのゴルフの師匠Kさんも、同じ競技委員だが、今回のコンペには参加しないと言う。今月末に手術を受けることになっており、気持ちが塞いでいるのだ。
 しかし、こんな状態を続けていては落ち込むばかり。「好きなゴルフをして、気分転換しましょう」と、首に縄をつけて引っ張り出した。
 Kさんは、かつて「ハンデ+1」のトップアマで、全日本アマなどで活躍した。ゴルフが上手なだけでなく、マナーも素晴らしく、ゴルファーの手本のような人だ。
 さて、コンペである。ひまじんは前日、付け焼刃の練習をして臨んだ。ドライバーは珍しくよく飛んだが、アイアンが悪い。最初の数ホールはゴロばかり打っていた。インパクトで体が浮いているのだろう。パットもカップを舐めることが多く、結局40点。
 後半はアイアンが少しよくなり、38点で、グロス78点だった。まあ、70台で回れたのだから、欲を言ってはいけない。ラスベガスというゲームをしていたので、スコアよりホールごとの勝ち負けに気合が入ってしまう。結局ゲームは1人勝ちで、少しばかり小遣いをいただいた。
 コンペ終了後、肉料理店に席を移して宴会だ。ここのところ、釣りで持ち帰った魚ばかり食べていたので、しゃぶしゃぶの鍋は大変なご馳走である。やはり、霜降り肉はひまじん夫婦が釣る魚よりおいしい。
 そして成績発表と表彰式。ひまじんは4位で、果物の詰め合わせをいただいた。あっと驚いたのが、Kさんのスコアだ。36、38の74点。Kさんも気づいていなかったのだが、エージシュート(年齢以下のスコアをマークすること)なのだ。72歳の時に達成して以来2回目の快挙。高齢者にとってすごい事なのだ。
 役員、委員から盛大な拍手が送られた。これまで、手術を控えて沈みがちだったKさんは、満面の笑みを湛えておられた。「今日は久しぶりに楽しかった。病気を治して1日も早くゴルフ場に帰って来たい」。少し目が潤み、照れたような笑顔がうれしかった。

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【夫の日記】 女房が浮気する/由良湾のアジ

   朝4時半、眠い目をこすりながら、夫婦そろって起床。ひまじんはコーヒーを入れる。女房はおにぎりを作っている。黙々と釣りの準備にとりかかる。5時半、軽トラに釣り道具を満載し、由良湾に向けて急な山道を下った。
 この日の夕方、和歌山の山小屋から滋賀の自宅に2、3日帰らなければならない。お隣や知人に新鮮な魚を お届けしようという訳だ。滋賀に帰る日は、いつもこのようにして釣りに行く。
 ホームグラウンドの由良湾・柏の波止に着いたのは6時半。顔見知りの常連客が吸い込み仕掛けでアイゴを狙っているが、一度も当たりがないという。私たちは波止の先端に陣取り、ひまじんはグレ狙い、女房はアジなどの五目釣りだ。
 女房はいきなり20センチくらいのグレ、大き目のベラ、バリコなどを次々と釣り、まったく釣れないひまじんを焦らせる。ただ、本命のアジの姿は見えない。女房は船だまりに移動した。
 「クーラー持ってきてー」と女房が呼んでいる。行ってみると、アジがぼちぼち釣れている。生きたアジはアオリイカの餌になるので、エアポンプで生かしておく。
 グレが釣れないので、別にアオリイカ用の竿を出すことにした。これ、「スケベ竿」と言う。当ブログは品位を重んじているので、こんな言葉を使いたくないが、釣りの世界ではこう呼ぶのだ。気が多いという意味なのだろうか・・・
 しばらくすると、そのスケベ竿のリールから糸が出て行く。アオリイカが乗ったのだ。タバコをゆっくり吸ってから寄せにかかり、ヤエンを投入した。うまく掛かって、胴長20センチ余りのイカを取り込むことが出来た。女房からは「良かったねえ」と慰められたが、その言葉尻から「やっと釣ったかい」というニュアンスが伝わってくる。
 知り合いの漁師が姿を現し、女房とこそこそ話している。漁師はアジを釣って生簀で生かしておき、釣り客に売っている。どうやら、女房はアジ釣りに誘われたらしい。「ちょっと浮気してくる」と言い残し、漁師の小さな船でアジの穴場に向かって行った。
 グレは釣れないのでイカに専念した。今度はひったくるように糸が出る。生きアジにも食いつくツバスだろう。何分もやり取りして浮いてきたのは、やはり40センチを超えるツバスだった。
 その後、アオリイカの当たりが4度あり、3杯を取り込んだ。いずれも胴長20センチ前後だ。小型だが、刺身にすれば2、3人前になる。ツバス1匹にイカ4杯。いいお土産になったし、女房を見返すことが出来る釣果だ。
 3時間ほどして、女房が帰ってきた。なんと、大型クーラーがアジで満杯になっている。漁師から「奥さん上手やねえ。負けたわ」とお世辞を言われて、女房は有頂天になっている。
 夜、滋賀の自宅に帰ると、1匹、2匹、3匹と、アジの数を数え始めた。これは女房のいつもの癖である。よくもまあ辛抱強くやるもんだ・・・計238匹。

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【夫の日記】 アオリイカ哀れ/由良湾

  キンモクセイの甘い香りが漂う山道を下り、海に向かう。
 昔、ホテルやデパートなどのトイレに入ると、キンモクセイの芳香剤が置いてあり、都会に出てきた田舎者のひまじんは故郷を懐かしく感じたものだ。当時の都会の子供たちは、キンモクセイがトイレの香りと思い込んでいたとか。そんな誤解を招くので、キンモクセイの芳香剤は製造されなくなったという話も聞く。
 滋賀の自宅で2週間ほど悶々としていたので、山小屋に帰ると生気が蘇ってくる。今日は天気も良さそうなので、秋の日差しを浴びながら、のんびりと釣りを楽しもう。
 アオリイカ狙いは、置き竿にしてひたすら待つ釣りだから、ぴったりだ。前夜、由良湾の知り合いの漁師に電話したところ、釣果は期待できないとのことだったが、行ってみることにした。
 湾の一角にある柏漁港の波止には、先客3人がアオリイカ釣りをしていた。寝そべったりしていて、いま一つ気合いが入っていないので、釣果を聞くまでもない。
 生きたアジを付けて2、30メートル沖に投げる。アジは元気よく泳ぎ、竿先をリズミカルに揺さぶっている。しかし、反応がないまま1時間、2時間が過ぎていく。でも、これでいい。陽気は最高だし、潮風がすがすがしい。遠く紀伊水道を行く大きな船をぼーっと見続ける。
 アジを回収すると、大きな魚がアジを追って、ついてくる。ハマチなのか、スズキなのか。しばらくすると、リールからすごい勢いで糸が出て行く。アオリイカの当たりではない。糸が50メートルほど出た。思いっきり合わせると、魚が掛った。
 やり取りしながら魚を浮かせると、ハマチよりひと回り小さいツバスだった。寝そべっていた先客がタモですくってくれた。ちょうど40センチだった。これで、今晩の晩酌の肴が確保できた。
 お昼の弁当を食べ、仰向けに寝転んでしばらくまどろんだ。釣りを再開して1時間ほど経ったころだった。ゆっくりとアジを引きながら上げてくると、水中に黄色のかすかな影が見えた。
 アオリイカだ。間違いない!
 上げてきたアジを影が見えたあたりに放り込む。しかしアジは弱っていて水面をのろのろと泳ぎ、潜ってくれない。
 イカの魚影はかすかだが見える。食い気旺盛のようだ。素早く元気なアジに付け替えて投げた。食ってくれと祈った。糸を出したまま待った。3分経過、竿先で聞いてみると、グイーンというアオリイカ独特のジェット噴射が手元に伝わってくる。
 イカがアジに食いついているのだ。イカを引っ掛ける「ヤエン」という掛け針を道糸に通して海中に送る。あわててはいけない。ゆっくりと慎重に操作し、少しづつ寄せる。イカの姿が見えた。ヤエンも到達しているようだ。合わせ入れると、驚いたイカが吐き出す墨が海中に広がった。
 ぶり上げたイカは胴長20センチ余りの小型だが、それでもやっと掛けた1杯だ。うれしさが込み上げてきた。もう、のんびりするどころではなく、必死になっている。しかし、当りはこの1回だけに終わった。
 一旦食い気が出たイカはとことんアジにくらいついてくる。一度離しても、また食いつく。この習性を目の当たりにすると、危険を顧みず小魚を追うアオリイカの生存本能に哀れさえ感じるのだ。
 墨を吐いて波止のコンクリに横たわっていたかわいそうなアオリイカ・・・。と同情しながらも、その夜はエンペラだけを刺身にして、夫婦で食べた。コリコリしておいしかった。すまんなあ。

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ツバスとアオリイカ 006

ツバスとアオリイカ 010

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【妻の日記】 九州はおいしい!/娘と二人旅

 娘が博多へ出張することになりました。「ついでに九州を旅しない?」と誘われ、渡りに舟とばかりについて行くことにしました。
 私は滋賀を昼ごろに出発。日暮れ前、待ち合わせ場所の西鉄太宰府駅に。仕事を終えた娘がレンタカーで迎えに来てくれました。さあ、2泊3日の旅のスタートです。
 まずは、駅前から参道が続く太宰府天満宮にお参り。学問の神様として知られる菅原道真公をお祀りしてあります。子供たちはもう受験を卒業していますので、みんなの健康をお祈りしました。

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 山門の飛龍天神ねぶたに照明が入り、とってもきれい!10月は、受験者の合格を祈願するため大祭が営まれており、日没から午後8時まで照明が入るそうです。

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 娘が、博多名物のおいしいモツ鍋が食べたいというので博多に戻り、評判の店「やましょう」へ・・・。
金曜の夜ということで予約がいっぱい。9時まで時間待ちして、お腹はペコペコでした。

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 あっさりと上品なお出汁、美味!!待ったかいがありました。

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 最後は麺で・・・。

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 有名な中洲の屋台。中国、韓国の言葉が飛び交っていました。

 旅の2日目です。博多から佐賀の吉野ケ里遺跡にレンタカーを走らせました。途中、地元産品を売っている「かわせみの里」に寄り、淋しく留守番をしている主人に、タレントの上沼えみこさん推奨の「雲丹のり」など、いろいろと買いました。

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 国営の公園になっている吉野ケ里遺跡はこんな感じ!ここに沈む夕陽はきれいだろーな~~

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 お昼すぎ、遺跡から北原白秋のふるさと、福岡の水郷「柳川」へ。お腹も空いたので、柳川城主立花家の別邸「御花」で、うなぎの「セイロ蒸し」をいただきました。以前、旅番組でタレントが美味しいと絶賛していたので、楽しみにしていたのですが・・・。私たちの口にはちょっと合わず、ふたりとも残してしまいました。

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 さあ、柳川の川下りです。1時間1500円。これは安い!
 上流から花嫁さんが舟に揺られて下ってきました。ラッキー!水郷近くの日吉神社で結婚式を挙げたそうです。新朗が赤い傘を花嫁さんにかざしています。

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 きれいな花嫁さんでした。これから披露宴会場に向かうそうです。お幸せに。

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 柳川を後にして、佐賀から高速道を走り長崎「雲仙温泉」へ。宿の「福田屋」に到着したのは夜8時前になってしまいました。
 宿の露天風呂は源泉掛け流しです。白く濁った硫黄泉で、とてもいいお湯でした。貸し切りの露天風呂にも入りましたが、なんと、お酒が付いているのです。

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 宿の食事は、地元の品々を巧みに使い、とてもご馳走でした。アワビのバター焼き、テッサ、馬刺し、長崎牛のステーキ・・・。料理はチョイスでき、私と娘は別のものを注文し、さまざまな長崎の味を堪能しました。インターネットで予約し、二人で3万円。「福田屋」さんは頑張っているなあと思わせるもてなしでした。

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 翌日は雨。 「やっぱり、長崎は雨だった!」なんていいながら、有料道路で仁田峠へ。普賢岳が間近に望める雲仙ロープウェイに乗りましたが、あいにくの霧でなーんにも見えませんでした。この写真は、第二展望台から撮ったものです。崩落した溶岩が普賢岳の東斜面を滑り落ち、火砕流となって麓の民家や田畑を飲み込みました。主人の友人もこの火砕流で亡くなっているのです。合掌。

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 島原城です。

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 お昼は島原の郷土食「具雑煮」。お出汁が利いてとても美味でした。

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 武家屋敷跡に流れる水路。島原の湧水を利用した水路で、生活用水として大切に守られてきたそうです。 

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 武家屋敷跡で食べた「寒ざらし」。甘くってこれも美味でした。

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 博多に戻り、主人におみやげの明太子を買い、ラーメンを食べて最終の新幹線で滋賀に帰りました。娘と二人の旅は、行きたい所、食べたい物、見物したい所など、それぞれ意見が合致。母と娘の気兼ねのない楽しい旅でした。

【夫の日記】 ナメコが出ていた/森の暮らしに復帰 

  今日の夕方、紀伊山地の生石高原にある山小屋に、2週間ぶりに帰ってきた。滋賀の自宅には1週間の予定だったが、野暮用やら女房の旅行やらで延び延びになってしまった。
 さあ、また元の森の暮らしが始まるのだ。生気が蘇り、いい気分だ。
 平地の気温は22度だったが、山道を登るに従って肌寒くなり、標高800メートル余りの山小屋は16度にまで下がっていた。すでに晩秋の気配が忍び寄っている。
 ススキの草原が広がる高原はすっぽりと霧に包まれていた。ススキの穂は見えなかったが、銀色の草原が海原のように、ゆらゆらと波打っているだろう。
 山小屋の前に車を止め、エゴノキに巻きついているアケビの蔓を見上げると、実はすでに割れていて、甘い果肉がむき出しになっている。鳥に食べられて空っぽになっているものも多い。
 ひまじん夫婦はアケビが大好きだ。毎年この時期になると、高バサミでたくさんアケビを採り、種をプップッと飛ばしながら、独特のほんのりとした甘味を楽しんでいる。山小屋の周辺には、飛ばした種からいっぱい芽が出ている。
 小さな段々畑では、ホウレンソウ、ニンジン、大根の葉っぱが大きくなり、小松菜、ニンニク、島ラッキョの芽が出ていた。トマトも真っ赤に熟していた。
 一番驚いたのは、去年の春に菌を植え、杉林の中で栽培していたサクラの原木からナメコが10数個出ていた。傘が開き、ほとんどは何かにかじられている。傘の裏側は茶色になっており、売られているものと少し違う。ナメコを育てるのは初めてなので、これでいいのか分からない。ともかく、味噌汁に入れて食べてみよう。これからヒラタケもシイタケもニョキニョキと出てくるはずだ。
 山小屋暮らしをしている仲間に、復帰のあいさつに回った。まるで申し合わせたように、「奥さんが病気になり、看病しているのかと思っていた」と言う。病気の心配は女房だけに向かい、ひまじんを心配してくれる人はいない。
 女房はうれしそうな顔をして「わたし、か弱いからね」と、ほざいている。亭主には図太いとしか映らないのだが・・・。まあ、どちらでもいい。心配してくれる仲間がいるのがうれしい。

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【夫の日記】 釣り禁止とは何事か!改心する大阪市

  大阪市の平松市長に物申したい。あんさん、市長だからといって、人を上から見なさんな!
 政治家の流行語にさえなっている「消費者の目線」「有権者の目線」。この目線という言葉の使い方は、衆愚政治の臭いがプンプンして鳥肌が立つが、だからと言って平松市長のように、市民感覚を見下している態度は許せない。
 滅多に口を荒げない温厚なひまじんが怒っているのは、次のような理由からだ。この夏の話だが、大阪市は港湾施設への一般人の立ち入りを禁止しようとした。つまり、釣りを禁止しようというのだ。。
 当然、釣りファンや団体、業者らが猛反発し、市に対し再考を求めた。そこで、今日、平松市長が定例記者会見で「港湾施設局とも相談して、皆さんに納得してもらえるように考えたい」と言った。つまり釣り禁止を再考するという趣旨だ。まともな話しぶりに聞こえるが、いやそうではない。
 釣りを禁止にしようとした市の態度は、「間違いだった」ときっぱり言わなければならない。いずれ何らかの条件を付けて、「立ち入り禁止にはしません」と、恩着せがましく、そして胸を張って記者会見するに違いない。「やっぱり平松さんは釣り人の気持ちがよう分かってるわ」という市民の反応を期待しているとしたら、それは大間違いだ。
 まず、立ち入り禁止にしようとした市の動機が不純なのだ。つまり、港湾施設で釣りをしていた人が海に落ちて死亡し、その遺族が市の管理責任を問う損害賠償訴訟を起こしたのだ。だから立ち入り禁止にしますというのは、余りにも事なかれ主義で、小役人らしい考えである。
 釣り人は自己責任で釣りをしているし、そうしなければならない。落ちないよう気をつけるのは当たり前で、心配ならライフジャケットを着用すればいい。死者に鞭打つ訳ではないが、訴訟を起こすのがおかしいのであって、市は受けて立てばいい。
 熱いコーヒーを自分でこぼしてやけどしたから、店の責任だなどと裁判を起こす。タバコで肺がんになったからタバコ会社を訴える。ここはアメリカではないのだ。ひまじんはタバコをスパスパ吸っているが、がんで死んでも訴えたりしないし、女房にもそう言い含めてある。
 自己責任は日本の思想風土である。女性には失礼だが、自己責任をないがしろにすると、「女々しい」という言葉が待っている。自分で責任を取れば、「潔い」というすばらしい日本語で讃えられる。大阪市は、ことの本質をすり替えているに過ぎない。
 平松市長は、釣りという庶民のささやかな遊び、楽しみを奪おうとしておいて、「再考」するとは何たる了見か。「どうか気をつけて、お遊び下さい」というのが筋だろう。市長は元民放のアナウンサーで、教えてやる、情報を提供してやるという傲慢さが抜けきらない。「再考」は、「ほな、許したるわ」という見下した言い方なのだ。
 文句を言うのはこのくらいにしたいが、あと一つ。そもそも、釣りは日本の食糧自給率を押し上げる絶大な効果があるのだ。アジ、チヌ、スズキ、何でもいい。よく釣れれば3日や4日分のおいしい食料となる。この物価高の折、大いに家計の助けになる。ひまじんが釣りにせっせと通うのも、こういう深い考えからなのだ。

【夫の日記】 漂流したあの日/琵琶湖は怒る

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 月曜、火曜と雨が降り続いた。家から一歩も出ず、本を読んだり、つまらないテレビを見たりして過ごした。こんな生活をしていると、体がフニャーンとなって始末が悪い。
 きょう水曜日、しとしと降っていた雨が昼前にあがったので、夫婦で散歩に出た。久しぶりの琵琶湖岸だ。何キロも歩道が整備され、100メートルごとに標識が立てられている。渚も造られていて、気持ちがいい。歩幅を広げ、少し早足で歩く。血が体内を駆け巡る。
 琵琶湖はこのところの雨で満々と水を湛え、穏やかな表情を見せている。しかし、その水面下は大きく変貌しているのだ。外来魚のブラックバスとブルーギルが暴れ回り、小魚やエビなどを食い荒らしている。
 近江の名物、鮒寿司を作るニゴロブナがとれなくなった。小アユもエビも少なくなった。一番悔しいのはモロコが姿を消したことだ。
 本モロコと呼ばれる琵琶湖のモロコは、素焼きにして三杯酢で食べるのだが、大げさでなく絶品の味わいだ。特に、パンパンに卵を抱いた春先のものは最高である。わずか10センチ前後の小さな魚だが、銀色に輝いていて気品に満ちている。これも昔の話になってしまった。
 釣り好きのひまじんは、かつてモロコ釣りに血道をあげたものだ。なんと言っても釣趣がいい。モロコが食いつくと、ウキはゆっくり、静かに沈んでいく。軟調の渓流竿にコンコンという小気よい引きが伝わってくる。釣りの期間は、産卵のため岸に近づいてくる3月下旬から4月で、春風が吹くと血が騒いだ。
 湖岸を歩きながら、25年前のあの出来事を思い出していた。4月2日か3日だったと思う。釣り友の小さなボートでモロコ釣りをした。朝早くからよく釣れ、ビクの中には50匹くらい入っている。
 湖面は鏡のように静かだったが、風が出て少し波立ってきた。しばらくすると風が強まり、釣り友は「ライフジャケットを着よう」と言った。その数分後だった。ボートの後ろから突き上げるような波が押し寄せ、あっという間に転覆し、2人とも投げ出された。湖だからといって軽くみてはいけない。天候が急変すると、三角波が来て、軽々とボートをひっくり返してしまう。
 腹を返したボートにしがみつき、足をバタバタさせて岸に近づこうとしたが、なかなか前に進まない。水温も冷たく、寒い。岸まで500メートル以上もある。死ぬかもしれないと思った。
 どれほどの時間が経ったのか覚えていないが、小船がやってきて、助けあげてくれた。近くに陸上自衛隊の駐屯地があり、漂流している私たちを見つけて助けに来てくれたのだ。
 貸してもらった毛布にくるまり、震え続けた。女房がタクシーで二人分の下着や衣服を持ってきてくれて、一息ついた。自衛隊が見つけてくれなければ、どうなっていたことか・・・。
 それから数年して、モロコがいなくなった。ブラックバス、ブルーギルが大繁殖したのだ。生態系を乱すこのような外来魚を誰が湖に入れたのか。これは大罪である。
 かわいそうなのは漁師だ。モロコなど高い値が付く魚が獲れないので、網で外来魚の漁をしているのだ。出荷するのではなく、これを県に買い上げてもらうためだ。1キロ300円くらいと聞いた。燃料代が高いので、何ほどの収入にもならない。こんなろくでもない魚を獲って、さぞ辛いだろう。
 そんなことを思いながら、1時間半ほど歩き続けた。

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