大和ナデシコは絶滅危惧種・・・

 ここ和歌山の生石高原では、ナデシコの花が咲き競っている。秋の七草のひとつだが、今の時期は二十四節気の「大暑」である。里では花火大会がたけなわ、土用のウナギの蒲焼がいい匂いを放っているだろうが、標高800mの高原は、ひと足先に秋の入り口にある。

 花はカワラナデシコという種類で、ススキが波打つ草原の散策道にたくさん咲いている。とくに、南側の県道沿いは多い。中には目もくらむようなピンク色もある。自然は色彩を生み出す魔術師で、その多様さと凄さにびっくりさせられる。

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 可憐で清楚な花だ。日本女性を賛美する例えとして、「大和撫子」とはうまく言ったものである。女性学とやらを研究するタレント田嶋 陽子女史から烈火のごとく叱られそうだが、大和撫子は慎ましく、一歩引いて男性を立てる美徳がある。

 周囲を見渡してみても、大和撫子に該当するような女性は少ない。昔は、新珠三千代や八千草薫といった代表格がたくさんいたが、今や絶滅危惧種である。私が思いつくのは、宮沢りえくらいである。もちろん女房など論外だ。

 26日朝の日本テレビの番組で、東京都知事選の候補者の動向が紹介されていた。緑の鉢巻をした小池百合子候補が登場し、有権者の握手攻めにあっていたが、60歳くらいの男性が「いよっ、ヤマトナデシコ、頑張れ」と大声を上げていた。

 うーん、小池さんって大和撫子かなぁ・・・。そんな正直な感想を持った。男性を立てるどころか、男を押しのけ、踏み付けるようなパワーがある。それが有権者の心をつかんでいるようだ。

 ついでに言うと、生石高原ではナデシコとともに、オニユリ(鬼百合)もたくさん咲いている。オレンジ色の花びらに黒の斑点がある。鬼という名が付いているように、毒々しく見えなくもない。いえ別に、小池百合子候補が「鬼百合」と言っている訳ではない。念のため・・・。

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 政治の世界で、これほど女性が注目された年があっただだろうか。アメリカ大統領選の民主党候補ヒラリー、イギリスの首相になったばかりのメイ、EUを引っ張るドイツのメルケル。世界最大都市の東京の知事に小池百合子候補がもし当選するようなことがあれば、女性パワー全開だ。

 古代中国の故事に、「メン鳥が鳴くと国が滅びる」というのがある。要するに、女が出しゃばるとろくなことがないという例えだろうが、もはやそんなご時勢ではない。日本も、女性の活躍がなければ国の発展、成長はないだろう。大和撫子に郷愁を覚える私のような男は、そのうち絶滅危惧種になるだろう・・・。
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赤とんぼが来た

 昼過ぎ、山小屋裏に出てベンチに寝そべり、涼しい風に当たっていた。すると、視線の隅に赤いものが動いた。何と、赤とんぼだ。立てかけていた木材の先に止まり、尾を上に向けてじっとしている。

 カメラを取りに家の中へ走った。戻ると、赤とんぼの姿が見えない。残念がっていると、赤とんぼは律儀にも同じ木材の先端に戻ってきた。実に鮮やかな赤色だ。安物のカメラだが、一応望遠機能が付いており、アップで10枚ほど撮影した。

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 赤とんぼを目にするのは、何十年ぶりのことだろう。子供の頃は、秋になるとそこらじゅうの野っ原に飛んでいたが、近年はほとんど見られなくなった。ネットで調べてみると、農薬汚染で激減し、一説では1000分の一にまでなっていると書かれていた。

 だからこの一匹は、たまたまわが山小屋に迷い込んだと思っていた。ところがその翌日の昼前、ウッドデッキの物干し竿の先に赤とんぼが止まっており、空を見上げると、数十匹が群れになって飛んでいるではないか。群れは数分でいなくなったが、赤とんぼの健在を目の当たりにし、何かホッとした気分になった。

         ↓ 雲の中にたくさん飛んでいるが、小さすぎて見にくい   
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         ↓ アップにすると、何匹か見える
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 赤とんぼは梅雨のころ水田などで羽化し、その後すぐに1000m級の高い山へ移動するそうだ。なるほど、ここ生石高原は標高が800mを超える山なので涼しく、豊富な餌を求めて飛んでくるのだろう。秋になると繁殖活動のため平地に降り、田園や野を飛び交う。それは日本の秋の代表的な風景だ。

 ♪「赤とんぼ」は最も有名な童謡かもしれない。ここ生石高原の駐車場には紀美野町の町内放送のスピーカーがあり、夕方5時になると、その「赤とんぼ」のメロディーが流れる。

   夕焼小焼の 赤とんぼ
   負われて見たのは いつの日か

   山の畑の 桑の実を
   小籠(こかご)に摘んだは まぼろしか

   十五で姐や(ねえや)は 嫁に行き
   お里のたよりも 絶えはてた

   夕焼小焼の 赤とんぼ
   とまっているよ 竿の先

 スピーカーのある駐車場に散歩でよく行くし、風向きによってはメロディーがわが家まで聞こえてくる。音楽が流れると、つい歌詞を口ずさむ。そんな時、何か熱いものが込み上げてくるのはなぜだろう。遠い昔の記憶が蘇るのか、望郷の念か・・・。説明のつかないものが、私の心を震わせる・・・。

無骨にも美がある・・・薪作り

 自分の欲深さに、多少の後ろめたさを感じる。毎度のことで恐縮だが、薪集めのことである。私たち夫婦が暮らす生石高原の別荘地では、道路を覆う樹木の伐採が進んでおり、作業はわが山小屋の前に到達している。

 目の前で、薪として申し分ない樹木が伐採されると、もう、居ても立ってもいられない。他の伐採現場で、すでに軽トラ4台分の木を集め、山小屋に運び上げているのに、もっと欲しいのだ。

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 前々回のブログで、、「金持ちはケチ」という古今の定理を持ち出し、私自身の薪集めの強欲さを書いた。多少自虐的だが、私のように大量の薪を貯め込めば貯め込むほど、目の前に転がる樹木がたとえ細くても、こっそり拾い上げる習性がある。薪ストーブ愛好家の性と言ってよい。

 山小屋前で集めた樹木は軽トラ2台分。これまでの分と合わせると6台分になる。これだけあれば、厳冬期でも1か月分の燃料となる。灯油に換算すればいくらになるか分からないが、そんなことより、薪をケチケチすることなく、豪勢に紅蓮(ぐれん)の炎を楽しむことができるのだ。

 そこで次は、木を薪の長さに切らなければならない。これまでは木の株を土台にして木を載せ、チェンソーで切っていたが、これでは何となく安定が悪く、危険でもある。山間部の民家では、杭をX字のように打ち込み、木を渡すような土台を作っているのを見かける。

 しかしこれでは移動することが出来ない。そこで、かねてから温めていた腹案を具現化することにした。この春、杉の木が風で根こそぎ倒れ、これを利用することにした。まず、長さ50センチほどの丸太を四つ切った。今回も、真っ直ぐ切れないのは、三半規管がおかしいからである。

 丸太を廃材でつなぎ、左右対称の土台を完成させた。一番大切なのは、高さである。中腰でチェンソーを使うのが、最も腰に負担がかかるので、適度な高さにした。そして一番上の丸太にV字の切れ込みを入れ、渡した木が動かないようにした。

 女房が私の作業を見に来た。開口一番、「孫のおもちゃか?」。夫婦と言えども礼儀あり・・・である。心血を注いだ作品に何という失礼な言い方だろう。確かに、木は真っ直ぐ切れていないし、つないでいる廃材は斜めになっている。無骨といえば無骨だが、蹴ってもビクともしない。

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 チェンソーを使う薪作りには危険が潜んでいる。木がしっかり固定されることが大事だ。今回の作品は重さがあり、安定感がある。「機能美」とい言葉があるように、この作品には機能性がかもし出す「美」があると思うが、どうだろうか・・・。

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都知事選・・・恩義より打算、党への帰属意識

 東京都知事選で、宇都宮健児さんが立候補を辞退した。告示日前夜の急な判断だった。民進党、共産党など野党4党がジャーナリストの鳥越俊太郎氏を擁立したので、同じ革新系の宇都宮さんは票が割れることを避けるため、身を引いたのだ。

 このドタバタ劇を見ていて、共産党の対応に首をかしげてしまった。和歌山の山中で暮らす私がとやかく言うことではないが、宇都宮さんが前回と前々回の都知事選に立候補した時、共産党と社民党は推薦し、支援していたのだ。

 その2回とも、宇都宮さんは100万票近い得票を得ており、共産党としても大いに面目を保ったはずだ。そんな恩義があったのに、今回は先に立候補の意向を示していた宇都宮さんをさて置いて、ジャーナリストの鳥越俊太郎さんを野党4党の候補として押し立てた。

 鳥越さんの方が知名度があり、勝算があると踏んだのだろう。宇都宮さんも「野党の分裂は得策でない」という大局的判断を下したに違いない。共産党は勝てる野党候補を優先したのだが、後ろ足で砂をかける行為として非難されても仕方ないと思うが、どうだろう。

 共産主義、社会主義からすれば、「恩義」「義理」という日本的かつ情緒的な価値観は古色にまみれているのだろう。まして、飛ぶ鳥を落とすような政治の世界では、恩義もへったくれもなく、計算高さと冷徹さが求められるのかもしれない。宇都宮さんは表情を顔に出さないが、ひと皮むけば、共産党に裏切られた悔しさが滲んでいるに違いない。

 ところで、宇都宮さんが出馬断念したその日、広島カープの黒田博樹投手は日米通算200勝をかけて登板したが、残念ながら巨人に打たれた。私は、小さい頃から弱いカープを応援し続けたファンのはしくれである。

 黒田投手は2008年、米メジャーリーグに移籍した。その時、ファンは「君が涙を流すなら 君の涙になってやる」という横断幕を掲げ、温かく送り出した。あれから8年。年俸20億円のヤンキースを断り、4億円の古巣カープに戻った。この男気に私も目を潤ませ、彼の帰属意識の強さに感動した。

 何が言いたいかというと、都知事選に立候補した小池百合子さんの帰属意識についてである。彼女は、テレビキャスターから日本新党で国政に進出、その後、新進党、自由党、保守党を渡り歩き、今の自民党に入った。まさに「政界の渡り鳥」の異名に恥じない変わり身の早さである。

 そして今回、彼女は自民党都連に相談することなく、立候補を宣言した。スタンドプレーを快く思わない自民は増田寛也さんを公認候補としたのだが、その背景の根本には、彼女が自民党と心中するような帰属意識を持っていないと見抜いていたからだろう。小池さんには耳が痛いかもしれないが、わが国には「二君に仕えず」という美意識がある・・・。

金持ちはケチ・・・その気持ちが分かる

 私たちが暮らす生石高原の別荘地では、道路に覆いかぶさる樹木の伐採が進められている。管理会社の役員が一新され、別荘地の環境美化を進め、資産価値を高めようという意欲的な取り組みだ。住人としてまことに有難い。

 先日、顔を合わせた役員は、伐採した木を自由に持って行ってもらって結構とのことだった。わが家では薪ストーブを使っているので、これまた有難い話である。早速、嫌がる女房の尻を叩いて、木を取りに行った。

 女房が軽トラを運転し、私が歩きながら道路際に集められた木を次々荷台に放り込む。木は薪になるよう長さ1m前後に切りそろえてあり、助かった。手ごろな太さだけを選び、午前中に1回、午後に1回の計2回運んだが、それだけで半月ほど燃やせる量になった。

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 さまざまな木が伐採されていたが、リョウブという木だけにした。年輪が詰まっていて硬く、良質な薪になる。炭焼きの材としてもいいらしい。ここで彫刻をしている人も、これでスプーンなどを作っており、重宝しているそうだ。

 3年前までは、1年を通じて生石の山小屋で生活していたので、大量の薪が必要だった。その頃は、薪置き場から日ごとに薪が減っていくことに恐怖を感じていた。1日に燃やす薪が20本として、1か月で600本である。5か月だと3000本が軒下から消えてしまうのだ。

 しかし現在は、冬の間だけ大津の自宅で過ごしているので、薪の消費量は少なくなり、備蓄はたっぷりある。おそらく、3年、4年分、いやもっとあるかもしれない。

 だが、それでも不安だ。以前は仲間と一緒に太い広葉樹を伐採し、薪になるよう割ってきた。しかし薪作りの仲間が減り、こちらも体力が衰え、以前のように薪を作ることが出来なくなっている。薪がなければ石油ストーブを使えばいいが、それでは薪ストーブを愛する私の矜持が許さない。小枝を拾ってでも燃やしたい。

 古今東西、「金持ちはケチ」というのが通り相場だろう。お金が貯まれば貯まるほど、減ることに恐怖心を感じ、ケチになる。薪もたくさんため込むと、減るのが恐ろしく、もっと薪が欲しくなる。夫婦で意地汚く薪集めに奔走するのも、そんな理由からで、金持ちの気持ちが少し分かるのだ。

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 薪の話のついでだが、実は先日、薪ストーブの耐火ガラスが割れた。薪を燃やしていないし、物を当てたりもしていない。女房によると何日か前、「ピシッという音を聞いた」と言っており、その時に割れたのだろう。専門店によると、新品のストーブでもたまに割れることがあると言うが、わが家では3年前に買い換えたばかりで、どうも得心がいかない。

 ストーブはベルギー製の「ドブレ」(760型)で、窓が最も大きいタイプだ。ヒビ割れは左上から斜め右下に20cmほど走っており、もちろん修理不能だ。取り替えに数万円もかかるから、思いもしない出費だ。ちまちまと薪集めをしているのが、馬鹿らしくなった・・・。
 

ベーコンを作り、ジャガイモを収穫・・・

 女房が姉と姪に誘われ、泉州岸和田のコストコへ買い物に行った。今回も、豚バラを2キロほど買って帰った。これをスモークし、ベーコンを作るのが私の役目である。豚バラを選ぶ時、脂身が多くても少なくてもいけない。赤身7に対し脂身3くらいがいいように思う。

 人類は何万年も昔から煙を利用してきた。魚や肉に煙をかけ、保存食としてきたし、囲炉裏から出る煙は防虫効果があり、木材や屋根の萱を長持ちさせてきた。ベーコンの場合、スモークすれば脂身の甘みが増し、赤身の滋味を引き出す不思議な力がある。自家製のベーコンは、市販のものと似て非なるものである。

 私は何冊かの燻製の本を持っているが、本によって塩、砂糖に加えるスパイスは少しずつ違う。それぞれ筆者のこだわりがある。普通は黒胡椒、ナツメグ、オールスパイス、セージを入れるが、シナモン、ローリエを加えるという本もある。実際のところ、味にそれほど違いが出るとは思わない。

 本をめくっていると、一枚の紙片が挟んであった。それは10年ほど前、三重県の「もくもくファーム」という牧場へ燻製を勉強するため、1泊の研修に行った時のメモだった。そこには、塩と砂糖の他に、白胡椒、オニオンパウダー、ガーリックパウダーを加えるだけのシンプルなレシピだった。

 今回はこれを試してみることにした。豚バラの不必要な脂をそぎ落とし、塩、砂糖とスパイスを丁寧に擦り込んだ。ビニール袋に入れて冷蔵庫で寝かせ、毎日、肉を揉み、上下を入れ替える。6日目の朝、水道水をチョロチョロ出して塩抜きを続ける。肉片を電子レンジでチンし、味を確かめる。ちょっと物足りないくらいの塩味がちょうどいい。

 肉にフックを打って軒下に吊るし、風に当てて2時間ほど乾燥。ここまでの所要時間は朝から4時余り。燻製器を電熱器で温めておき、スモークはせず、50度になったら豚バラを入れる。これも2時間ほど温熱で乾燥させるが、これが重要だと言う。正午前、スモークを開始した。燻製器の温度は70度ほど、チップは肉に合うブナを使った。

 煙がもったいないので、ゆで卵も燻製にした。こちらは1時間余りで表面が狐色になり、完成だ。ベーコンは3時間半ほどスモークした。これを風に当て、味を落ち着かせる。ナイフで肉片を切り落とし、女房とともに味見した。いつも辛口の女房にしては珍しく、ベタ褒めだった。スパイスをシンプルにして臨んだ今回の燻製は、上出来だった。やはり、煙の力はすごい。

 ベーコンには、ジャガイモとの相性がいい。畑でジャガイモ栽培しているが、過去2回、イノシシに食べられるという辛酸をなめたので、少し早いと思ったが収穫した。予想していたより大きく育っており、大人気ない話、イノシシを見返した気分だった。夕食は、出来たてのベーコンに塩茹のジャガイモと燻製のゆで卵・・・もちろん、冷えたビールも。

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