ササユリが咲いて、いい匂いを放つ

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 目覚めると、今朝も雨が山小屋の屋根を叩いている。空梅雨が一転、梅雨らしくなって4、5日になる。いつものように、ロフトから居間に降りてコーヒーを沸かした。ガラス戸のカーテンを引くと、ウッドデッキではヤマガラが2羽、3羽、雨に打たれながら戯れている。餌台にヒマワリの種をひとにぎり置いてやった。

 朝食前、長靴をはき、傘をさして外に出た。濃くなった緑の中で、ひと際鮮やかにササユリが可憐な花を咲かせている。毎朝、花を眺めながら見回るのが楽しみだ。驚くほど濃いピンク色の花があれば、白い花もある。アジサイは土壌によって色が異なるといわれるが、ササユリはどうなのだろう。

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 この春、これまでになくたくさんのササユリが芽を出した。注意しないと、踏みつけてしまうほどの多さだ。数えた訳ではないが、100株は下らないと思う。その半分以上は花芽を付けていて、梅雨に入って花を咲かせた。ササユリは種が落ちて6年以上の年月を経てやっと花を咲かせるが、満を持して咲いた花は愛おしい。

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 3日前、ササユリの花が三つ落ちているのを見つけた。花の根元が刃物で切ったように切れ落ちていた。おそらく、野鳥がつついたのだろう。もったいないので家に持ち帰り、グラスに水を入れて生けておいた。するとたちまちササユリのいい匂いが室内に満ちた。匂いは甘く、どこか切ない。

 NHKのニュースで、湿度と香りの関係について解説していた。それによると、湿度が高いと香りが下に落ちてくるので、梅雨時分は花の香りが強いということだった。なるほど、ササユリを観察していると、いい匂いが鼻腔をくすぐる。花の寿命はそう長くはないが、開花していない株もあり、当分は楽しませてくれそうだ。

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