ネパールの旅・・・エベレスト編

 関西空港を飛び立った私たち夫婦は、10月25日の夜遅くネパールの首都カトマンズに到着、7日間の旅を始めた。その翌日の朝6時半、眠い目をこすりながらカトマンズ空港で小型プロペラ機が飛び立つのを待った。世界最高峰エベレストの遊覧飛行に向うのだ。

 峰々がよく見られるよう全員に窓際の席が与えられ、30人ほどが席に着いた。女房は往路から山が見られる左側、私は復路の右側の席だ。上空には薄い雲が漂っており、本当に絶景が見られるかちょっと心配である。

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 飛行機はカトマンズ盆地を見下ろしながら北東へ進んだ。若いころからヒマラヤにまつわる山岳小説やノンフィクションを読み、多くの映像も見てきたので、それなりのイメージは頭に焼き付いている。眼下には段々畑しか見えないが、早くもヒマラヤの絶景に私の胸ははち切れそうである。

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 やがて反対側の窓から白い峰が見え始めた。女房は窓に額を押しつけながら見入っている。山が見えない右側の席に座るわれらは、一人ずつコックピットに入れてくれた。私の番が回ってきて前方を見た。

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  「何だこれは!」・・・。たちまち私の目がうるみ、体が震えた。何十年も夢見てきた光景が目の前にある。「何だ」・・・。これが飾らない私の正直な言葉である。白い峰々は、誰が何と言おうと、これは「神の世界」だ。

 この地球にこれ以上高い場所がない8848mのエベレスト。ナイフで切り取ったような稜線が朝日に照らされ、陰影を際立たせている。当たり前だが、エベレストはやはり高いし、ヒマラヤ一帯を威圧し、睥睨(へいげい)している。その左にチョー・オユー、右にはローツエ、そしてマカルー。堂々たる8000m峰のそろい踏みだ。

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 東に進んでいた機体はやがて左旋回し、右座席の私たちがヒマラヤを見る番である。高度6000mあたりを飛行している。ゆっくりしたスピードで、絶景を心行くまで見ることが出来る。ヒマラヤには8000m峰が14座あり、今回の飛行で見られるのはほんの一部だ。2年前、竹内洋岳氏が14座すべてを制覇したが、あの時の驚きを新たにした。

 眼下には、見事な雲海が広がっていた。3000m級の日本アルプスの雲海も美しいが、こちらはスケールが違う。雲の上に浮かぶ山々はみな6000m以上だ。太古には海の底だったと言われても、とても信じることは出来ない。土産物店で売られるアンモナイトの化石が、かろうじてヒマラヤの奇跡を実感させてくれる。

 驚きと興奮のうちに1時間半のフライトを終えた。今は、余韻にひたるという感じはなく、ガツンと頭を殴られ、クラクラしたままである。あれは、現実だったのか・・・。

                                                      (続く)

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コメント

素晴らしい絶景、ありがとうございます♪
長年の夢が叶った感動が伝わってきて、胸が震えました。
私もそんな夢叶えたいなぁ。

おととい訪ねたときにお留守でしたので、どこかの山に歩きに出かけられているのかと思っていたのですが、日本を脱出されていたのですね。

標高8000メートルを越えると、普通の人間は生きることができないそうですから、やっぱりそこには神様しか住んでいないのかもしれません。
もう少し上は宇宙だと思うと本当に別世界の感がありますね。

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     福岡のママさんへ

 クラクションを鳴らしながら疾走する車やバイク。
その間を縫って道を横断するのは、決死の覚悟が必要でしたね。
でもお互い、死傷することなく帰り着き、良かったですね。
葉書にも書きましたが、いい旅の友に巡り合い、旅の楽しさが倍になりました。
有難うございました。

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