織田信成の泣きっぷり・・・

 年末ジャンボ宝くじのテレビCMは痛快だ。何たって、フギュアスケーター織田信成の号泣シーンは、抱腹絶倒である。今年は兵庫県議の号泣会見が話題になったが、こちらは自己弁護の空々しい涙だった。これに対し織田の泣きっぷりは実に見事で、清々しささえ感じた。これはもう彼の芸である。

 民俗学者の柳田 国男は戦後、「明治初期の人はよく泣いたが、今は余り泣かなくなった」と語っている。確かに、明治維新の群像を描いた司馬遼太郎の著作では、登場人物の号泣場面が多く出てくるし、藤沢修平や山本周五郎などの時代小説にも泣き虫が多い。

 柳田国男という碩学、大家がそう言っているのだから、当時の人は本当によく泣いたのだろう。昔の日本人は感受性が豊かだったのだと思う。思わず目がしらを熱くするのは、素直な感情表現だろう。しかしいつの頃からか、人前で泣くのは恥ずかしいことだと言われるようになった。とくに「男は泣くな」と言って育てられた。

 ところが近年、泣かない日本人がよく泣くようになったと感じる。そう思うのは私だけではないだろう。おそらく、3・11の東日本大震災を境に顕著になったのではないか。

 あの震災は、世の無常感や儚さはが私たちの胸に深く突き刺さった。過酷な震災を乗り越えようとする人々のけなげな姿も感動させた。新聞記事の行間に、テレビ映像に涙する・・・。震災をきっかけに、人々は泣くことに躊躇しなくなったように思う。長く眠っていた日本人の涙が蘇ったと思うのは、うがった見方だろうか・・・。

 私も震災後、一層涙もろくなってしまった。映画やドラマで泣くのは昔からだが、近年は泣いている人を見ただけで、涙の理由も分からずに涙ぐんでしまう。女房はそんな私をいぶかり、不審の目で見ている。年寄りの涙など美しくも可愛くもないが、それにしても織田信長の末裔の泣きっぷりはすごい・・・。
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

カレンダー

01 | 2018/02 | 03
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 - - -

月別アーカイブ

ブログ内検索

全記事表示リンク

訪問者数

ランキング参加中!

PR

PR

PR