森に暮らすひまじん日記

第二の人生を歩む私たち夫婦は、和歌山の生石高原に近い森の中で暮らしています。豊かな自然の恵みにあずかりながら、有機栽培で野菜を育てたり、近くの渓流や海で魚を釣ったりする気ままな日々です。そんな暮らしぶりを綴っています。 
 

台湾旅行・・・忠烈祠の衛兵は蝋人形?

 東京で働いている娘二人に誘われ、私たち夫婦は5泊6日の台湾旅行を楽しんだ。長女がインターネットを駆使し、観光、グルメ、宿泊などすべてを計画してくれたので、ひたすら金魚の糞のようについて行くだけだった。

 私たちはシルバーウィーク前夜、関西空港を飛び立った。娘たちは仕事を終えてから成田空港を出発、現地ホテルで合流することになっていた。ネットで予約するLCCの登場によって安価で手軽に旅行を楽しめるようになった。ちなみに台湾往復の運賃は3万円ちょっとだった。

 台湾までの飛行時間は2時間半ほどだが、2時間近く経った頃、窓際に座っていた女房が「わっ、すごい!」と声を上げた。私は窓に額を押し付け、下を見ると無数の明かりが海面を照らしていた。おそらく漁船の集魚灯だろう。そんな光景が点在しながら半時間以上も続いた。

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 場所は多分、尖閣諸島にも近い東シナ海のはずだ。石垣島の漁師は、日本の領土でありながら尖閣に近づくと中国漁船に邪魔され、漁が出来ないと言う。集魚灯を光らせる漁船の多くは中国漁民に違いない。これだけの漁船が「爆漁」を続ければ、東シナ海から魚が消える日はそう遠くないだろう。

 さて、一日目の観光は私が唯一リクエストした故宮博物院だ。台湾まで来て素通りしていては、わが一家の文化的水準が疑われる。中国共産党に追われた国民党が台湾に移した美術品は6万9千点。そのうち2万点の美術品が展示されているという。

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 最も有名なのは「翠玉白菜」と名付けられた彫刻だろう。そこへ辿り着くまでに長い列に並んだ。やっとガラスケースの前に着いたと思ったら、後ろから押されてはじき出され、10秒も見ていない。確かに、白菜そっくりの鮮やかな色彩だったが、白菜の上に彫られているというキリギリスとイナゴには気付かず、もう一度並び直して見に行った。

Dscn6512_m[1]

 この白菜の制作には、秘められた意図があるそうな。花園に埋もれた白菜をよく見れば、野菜でありながら美しい。しかし権力者は白菜のような人材を見出す力量がない。そんな皮肉が込められているのだそうだ。清朝晩期は腐敗、堕落した王朝だったが、何か出来過ぎた話のように思える。理屈抜きに美しかった。

 同じ清朝時代の象牙の彫刻にも驚かされた。象牙を直径12cmの球形に加工し、その中をくり抜いて24層の球形を彫ったものだ。それぞれの球が回るという精巧を極めた作品で、とても人間業とは思えない。象牙工芸の代表作だが、そのガラスケースの周りは比較的ひっそりとしていた。

100203Taipei_4-1[1]

 故宮博物院へ行く前、忠烈祠で衛兵交代を見学した。台湾のために斃れた人たちが祀られており、日本の靖国神社のようなものだろう。大門と大殿でははそれぞれ二人の衛兵が向かい合って守護している。彼らは陸海空の若きエリートたちで、この日は空軍の担当だった。

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 私は正直、衛兵はよく出来た蝋人形だと思っていた。肌の質感は人間のものだが、微動だにしないし、瞬きもしない。1時間もこのような姿勢を続けられる訳がない。そう言うと、女房たちに馬鹿にされた。台湾の英霊に敬意を表する衛兵たちに、品のない表現になるが、本当にたまげた。

 幸運にも衛兵の交代にも最初から見学できた。5人の儀仗兵が大門から大殿まで100mほどをキビキビと行進し、その靴音が響いた。衛兵交代は20分続き、その間、こちらも背筋がピンと伸びた。

 この空軍のエリートたちも、戦闘機に乗って任務に当たっているのだろう。旅行二日目、花蓮という東海岸の町に行ったが、迎えてくれたのは戦闘機の爆音だった。急降下してきた戦闘機が次々と近くの基地に着陸していった。その数は20機近い。

 台湾の街は平和そのものだが、一皮剝けば台湾と中国の軍事関係は緊張している。経済などの交流は進んでいても、中国は武力によって台湾統合を諦めておらず、双方のミサイルが向き合っているのだ。そんな現実に、われら平和ボケの心がチクリ痛む・・・。

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   09:19 | Comment:2 | Trackback:0 | Top
 
 
Comment
 
 てんママ [URL] #7kD13P3.
5泊6日の台湾旅行! いいですね~~~!!
大人になると、家族旅行ってスケジュール的に
なかなか難しい事ですよね。
きっと優しい娘さん達が、スケジュール調整
楽しい度になるように計画してくれたのですね。
ひまじんさんご夫婦は幸せですね^^
ひまじんさんご夫婦がきっと素晴らしい子育てをされたのだと感じました^^

衛兵の交代見てみたいです!
以前の旅行ではクマリに会えたり、
今回は最初から衛兵の交代!
きっと運がある方なんですね!^^
 2015.09.25 (金) 19:43 [Edit]
  [URL] #-
    てんママ さんへ

 まぁ、娘から旅行に誘われるのですから、幸せなのかもしれませんね。子供が寄り付かないのは悲しいですから・・・。
 娘がスマホで色々調べているのをみていると、驚かされます。私たち年寄りに出来る芸当ではありません。
 もし夫婦だけで海外旅行に行くとすれば、旅行社のツアーに参加するしかありません。
 今回の旅行はてんこ盛りのスケジュール。中身の濃い旅でした。
 2015.09.26 (土) 18:43 [Edit]






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