アオリイカ5杯、アジ多数、カワハギも・・・

 私が釣りに行くのを逡巡していると、女房が尻を叩く。「もっと元気出して、イカを釣らんとあかんやろ?」・・・と。確かにアオリイカの冷凍備蓄は少なくなっており、ベストシーズンの今釣らねばならない。女房の本心は、近年釣りにそれほど積極的でない私を励まそうとしているのだ。まことに、美しい話である。

 と言う訳で、先日の未明、軽トラにボートを積んで由良湾に向かった。この日はやけに星が美しかった。何年か前、八ヶ岳の友人の別荘に泊めてもらった夜、原っぱに寝っころがって見上げた星空が忘れられないが、それに次ぐくらいの美しさだった。目を凝らせば、天の川の星雲が見えたかもしれない。

 漁港からボートを出したのは、午前6時半ごろだった。まずはイカの餌となるアジを釣らねばならない。前回は朝のうち5匹しか釣れず、イカ釣りは空振りに終わった。しかし今回は、仕掛けを下ろすといきなり釣れた。体長は20センチほどの良型で、尾びれが黄色いマアジだ。脂が乗っていて美味しいだろう。

 イカ用の15匹ほどをブクブクの付いたバケツで活かし、後は持ち帰り用だ。女房は何軒かにおすそ分けするため、懸命に釣り続ける。40匹ほど釣ると、パタリと食いが遠のいた。これを機にイカ釣りに転戦したかったが、女房は「これでは足りないわよ。回遊してくるまで待ちましょう」と言う。

 なるほど、15分ほどすると再び釣れ出した。2連で釣れることもあり、かなりの群れが回ってきたらしい。しかし、アジ釣りに時間を食われると、アオリイカが釣れる朝のジアイを逃すかもしれない。アジは釣れ盛っていたが、女房を説得してイカのポイントに向かった。

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 イカ釣りの第一投は、いつも興奮する。アジの尻尾に針を刺し、20メートルほど前方に投げた。アジを自由に泳がせ、イカが食いつくのを待つ。今ごろ釣れるイカは7、800グラムもあれば上々である。しかし、これくらいのサイズでも引きは物凄く強い。

 リールをフリーにしておき、イカがアジに食い付けば糸が引き出されるが、糸が緩むのもイカがアジに食い付いたシグナルだ。そんな兆候が表れたのは釣り始めて数分後だった。

 しっかり食いつかせるため3分ほど待ち、そろり、そろり、イカを寄せ始めた。やがて、茶色のイカの姿が竿先の真下くらいに見えた。これでは掛け針のヤエンが垂直になり、掛からない。理想は、ヤエンが水平に泳ぐイカの腹の下に潜り込むのがいいのだ。

 テンションをかけて沖に出そうとしたが、逆にボートの下に向かってきた。仕方なくヤエンを装着し、無理やり合わせたが、やはり空振りだった。すかさず元気なアジに交換し、前方に投げた。しばらくすると竿先が曲がり出し、ジーッという音とともに糸が引き出された。

 餌のアジが大きいので、短時間で食い切れないはずだ。焦らずにゆっくり待ち、イカの寄せにかかった。寄せては糸を引き出され、なかなか距離が縮まらない。ここは我慢のしどころだ。やがて、何とか寄ってきたのでヤエンを装着し、竿を操作しながらイカへと送り込む。ヤエンが水平になるよう竿を下げ、軽く合わせた。

 海中を見つめていた女房が「墨を吐いた」と声を上げた。墨を吐いたということは、ヤエンの針がイカに刺さった証拠である。海面に近づくと何度も潜られ、その度に大量の墨を吐き、海中が真っ黒になった。やっと玉網ですくったイカは700グラムはありそうだ。

 それから2時間ほどの間に4回の当たりがあり、一度も失敗せずに取り込みに成功、計5杯を釣った。サイズは小さくても500グラムはあった。短時間でこれほど釣れるとは、正直思わなかった。

 この間、女房はガシラが釣れず、もっぱらイカ釣りの見学だ。女房は「想像以上に難しいのね」と、率直な感想を漏らした。私はイカの寄せ方、引いた時の対処、ヤエンの入れ方などを教えた。いずれ女房をイカ釣りの仲間にしようという魂胆である。

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 イカはまだ釣れると思ったが、女房を退屈させては気の毒だ。カワハギが釣りたいというので、場所を変えた。カワハギ専用の仕掛かけを使い、餌はアサリのむき身である。私はイカを釣って気分が良かったので、、餌の付け替えなど女房の釣りをサポートすることにした。

 カワハギ2匹とアジを少々釣り、そろそろ納竿しようとした時、女房の竿が海中に突き刺さった。グイグイと絞め込まれており、かなり大きそうだ。釣り上げたのは手のひら以上もある大物のカワハギで、女房はこの1匹で溜飲を下げたようだ。

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 女房に尻を叩かれて釣行し、アオリイカやマアジなどがたくさん釣れた。するとたちまち、やる気も元気も出てきた。やはり、釣りは楽しい・・・。

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コメント

先日のコメントで、私に釣れないのを海のせいにしてしまいましたが、すみません、腕のせいでした…。
前回アオリ坊主です…。


ひまじんさんのブログを読んでいると、アオリイカというのは、いとも簡単に釣れてしまうように思えるのですが・・・。
どうすればそれほど釣れるのでしょうか・・・?
僕はこの秋も悩み続けます・・・。

     亀丸さんへ

 釣れないのは、イカに責任があります。
食欲のないイカは餌に見向きもしないでしょう。
明石海峡よりも太平洋の方がたくさんいると思います。
燃料費がかかると思いますが、どうぞ紀州の海へ・・・。

    イレグイ さんへ

 偉そうなことは言えませんが、ポイントではないでしょうか。
 海南からさらに南下すると、栖原の磯がありますが、ここで結構釣っていると聞きました。
 私はヤエン専門ですから、エギのことはよく分かりません。いいポイントが見つかると、いいですね。
 自然薯の葉はまだ緑色です。黄色くなれば、掘りごろです。あと2週間後くらいでしょうか。


森暮ひまじんさん

お久しぶりです!
去年の春アオリで色々とご指導いただきました『やまぜん』です。
嫁はんとキス釣りに行くと言っていたものです。
秋は日本海に行ってるのですが。。。日本海にアオリイカはおらんの?と言うぐらい釣れません(泣)
釣り人に聞いても今年はアカンって言うし、渡船屋さんもアカンって言うてます。
和歌山は、大丈夫そうですね!
秋はエギングをしてますが、そろうヤエンも面白そうですね!

    やまぜん さんへ

 こちらこそ久しぶりです。
奥さんと仲良く釣りをしていますか?
また、お会いできたらいいですね。
 日本海のアオリイカは不調とのこと。
いや実は、紀伊水道でも良くはありません。
たまたま私にはそこそこ釣れていますが、人の話では良くはないそうです。
堤防にはイカ釣りの人が本当に少ないのです。
エギの人も少ないですよ。
これから良くなればいいのですが・・・。
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