森に暮らすひまじん日記

第二の人生を歩む私たち夫婦は、和歌山の生石高原に近い森の中で暮らしています。豊かな自然の恵みにあずかりながら、有機栽培で野菜を育てたり、近くの渓流や海で魚を釣ったりする気ままな日々です。そんな暮らしぶりを綴っています。 
 

女房の西国巡礼が結願

 冷たい雨が降る中、大津の自宅を車で出発し、岐阜県の美濃地方を目指した。ここには、西国三十三か所の最後の霊場、谷汲山(たにぐみさん)華厳寺(天台宗)があり、この日、女房はここに参拝し、めでたく巡礼を終える。満願成就、結願の記念すべき日である。

 女房が巡礼を始めたのは平成16年8月だから、結願まで11年4か月もかかったことになる。実にのんびりした巡礼である。せっかちな私なら、3年もあれば回り終えると思う。先を急がないそんな性格は悪くないが、そばから見ていて歯ぎしりしてしまう。

 長くかかったのには、もうひとつ理由がある。1番青岸渡寺から始まって、2番金剛宝寺、3番粉河寺というように順番に巡礼するのだ。どこかへ行ったついでに参拝することはせず、あくまでも順番を守る。道を曲がる時、直角に回るような性格なのだ。

 華厳寺へは、名神高速の大津ICを経て大垣ICで降り、北上すれば2時間余りで行けるはずだ。しかしわれら夫婦にお金はないが、時間はあるので、琵琶湖の西を走って岐阜へ抜ける道を走ることにした。ひなびた風景を楽しめるドライブコースである。

 車窓の左に見える比良山系は、雪に覆われていた。暖冬で例年になく遅い雪だ。反対側の琵琶湖には多くの渡り鳥が来ていたが、こちらも暖冬の影響で飛来が少ないと、新聞が報じていた。琵琶湖の最北端に来ると雨もやみ、東の岐阜方面には青空が見えた。

 北国街道のかつての宿場町・木ノ本から国道303号線に入り、揖斐川方面に向かう。雪を戴いた県境の山々と清流を眺めながら走った。点在する民家が自然と溶け合っている。時々車を降りて、一幅の絵のような風景に見とれた。

 やがて「八草峠」のトンネルにさしかかった。岐阜県に抜ける長いトンネルで、10数年前に開通した。私たちは40年以上も前にここへ来たことがあるが、峠は断崖のような所だった。「八草」という名前には隠れ里のような響きがあり、印象深かった。八草村には100人余りの人が住んでいたが、大正時代に廃村となり、人々は北海道へと移住したらしい。

IMG_8408.jpg

IMG_8411.jpg

IMG_8412.jpg

 峠を下ると、龍神伝説が伝わる「夜叉が池」登山口の案内板があった。この池は、滋賀、岐阜、福井の3県にまたがる三国岳の原生林の中にあり、写真でしか見たことはないが、神秘的な池だそうだ。ぜひ、登ってみたいと思っている。

 車を運転しながら、ある女性のことを思い出していた。彼女は小学校の先生を辞め、四国遍路を3回も歩いて巡礼した猛者であり、西国三十三か所もほとんどを歩いて結願した。彼女とは仕事を通じて知り合い、ずいぶん昔だが、自著の「西国33所 徒歩巡礼ガイドブック」をもらった。女房はこの本を携え、三十三か所巡ったのだ。

 大津を出て3時間余り、やっと谷汲山に着いた。店が軒を連ねる長い参道を歩き、山門をくぐった。その先の石段を登り切ると、赤い提灯がぶら下がる本堂だ。本尊は秘仏の十一面観音である。寺の歴史は古く、798年の創建と伝えられ、観音霊場としても一番古いとされる。

 女房はここで納経帖に印をもらい、長きに渡った巡礼を終えた。本堂の左右二本の柱には銅製の「精進落としの鯉」が取り付けられ、巡礼を終えた人たちはこれに触れて精進生活から解放されるのだ。鯉に触れた時の女房の心境はうかがい知れないが、多分、感慨ひとしおだったろう。巡礼の運転手を務めた私にも、いくばくかのご利益をいただきたい・・・。

IMG_8413.jpg

IMG_8415.jpg

IMG_8418.jpg

IMG_8422.jpg

IMG_8423.jpg

IMG_8451.jpg


 
スポンサーサイト
   17:31 | Comment:2 | Trackback:0 | Top
 
 
Comment
 
 ハカマ [URL] #-
ご無沙汰しております。更新の度に読ませて頂いています。
奥さんの西国三十三ヶ所巡礼の満願成就をお祝い致します。そして、そのお付合いをされた、奥さん孝行の優しい貴殿にも、御利益がある事を祈っています。
何かと奥さんの悪口を書いておられますが、夫唱婦随のお手本のようですね。これからも夫婦仲良く頑張って下さい。
夫唱婦随 2015.12.24 (木) 07:04 [Edit]
  [URL] #-
   ハカマ さんへ

 ご無沙汰です。コメント有難うございます。
寒い生石高原から逃げて、大津に帰っています。
山の仲間からは、裏切り者と呼ばれています。
年をとると、寒さが身にしみます。
ハカマさんはそれでも竿を出しておられ、感心しています。
 女房を励ましていただいて、有難うございます。
女房も喜んでいます。
 4月には和歌山に帰りますので、よろしくお願いします。
 2015.12.24 (木) 17:06 [Edit]






(編集・削除用)

 

管理者にだけ表示を許可
 
 
Trackback
 
http://yoko87.blog74.fc2.com/tb.php/1111-2b57d8b4
 
 
カレンダー
 
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
 
月別アーカイブ
 
 
カテゴリー
 
 
ブログ内検索
 
 
全記事表示リンク
 
 
 
訪問者数
 
 
ランキング参加中!
 
 
リンク
 
 
PR
 
 
PR
 
 
PR