愛される大津絵の主人公たち

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 大津市役所へ行くのは10数年ぶりである。今回は、市役所に留め置かれているマイナンバーを受け取るためだ。三井寺前の道を北へ歩いていると、沿道に大津絵の陶板をはめ込んだ石柱が建てられていた。石柱は10mほどの間隔で、道路をはさんで両側に建てられており、3、400mほど先まで続いていた。

 石柱の新しさから近年建てられたのだろう。大津絵は大津を代表する民画であり、このように路傍をにぎやかに飾るのは洒落ている。実は以前から大津絵を習いたいと思っていた。この冬こそ教室に通おうと、和歌山の山小屋から大津の自宅に帰ってきたのだが、下調べをしているうちに難しそうなことが分かり、投げ出してしまった。

 大津絵は、江戸初期の頃から東海道大津宿でみやげ物として売られていたという。仏画、鳥獣画、風刺絵、武者絵、美人画など絵柄は100種類以上あったと言われる。登場人物は鬼が多く、絵はユーモラスでおおらかである。わさびのように風刺がきいた絵も多い。

 歩きながら石柱の絵を撮影したのが下の写真である。陶板の下には絵の意味が描かれているが、いまひとつ意味のわからないものもある。もっとわかりやすいものにすれば、親しみも湧くと思うが・・・。


 ↓ 「鬼の寒念佛」 大津絵の代表的な絵。鬼が僧衣をまとっているが、慈悲ある姿とは裏腹な偽善者を諷刺したものだ。鬼の右の角が折れているが、我欲を折ることを教えている。

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 ↓ 端午の節句の幟(のぼり)にも描かれる。男の子の守護神である。

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 ↓ 大黒。福は自分でたぐり寄せよと教えている。

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 ↓ 弁慶の七つ道具。

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 ↓ 「鬼と柊」 魔除けに用いる柊(ひいらぎ)の葉をくわえた鼠が鬼を追い詰める。鬼にも弱点がある。

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 ↓ 「藤娘」 大津絵美人画の代表で、旅人に人気があった。良縁がもたらされる。

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 ↓ 「雷と奴」 雷からは逃れられるが、自分の作った罪からは逃れられないという図。

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 ↓ 福を求める貪欲さを戒める絵という説明だが、いまひとつよく分からない。

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 ↓ 「猫と鼠の酒盛り」 猫と鼠は食い、食われる間柄。それなのに、呑気に酒を飲み交わす。一見おおらかな絵だが、これを人  間に置き換えてみると、何やら奥が深そう・・・。

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 ↓ 「瓢箪と鯰」 瓢箪でぬるぬるした鯰を捕まえるのは難しいが、人間も同じだと風刺する。

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 ↓ 「手紙を読む女」 浮世絵のような美人画。好いた人からの手紙か、どんなことが書かれているのか・・色々と連想させる。

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