森に暮らすひまじん日記

第二の人生を歩む私たち夫婦は、和歌山の生石高原に近い森の中で暮らしています。豊かな自然の恵みにあずかりながら、有機栽培で野菜を育てたり、近くの渓流や海で魚を釣ったりする気ままな日々です。そんな暮らしぶりを綴っています。 
 

若狭の旅・・・観音さんにふぐ料理

 小雨が降る中、女房と車で若狭・小浜市へ一泊の小旅行に出かけた。若狭湾はかつて私の釣りのホームグラウンドで、20年近く通い続けた。最後に若狭で釣りをしたのは何年前だろう。おそらく十数年は経っているはずだ。小浜までの道すがら、その頃を思い出しながら軽トラを運転した。

 湖西道路を走り、真野の出口で降りて鯖街道を行くことにした。鯖街道は言うまでもなく、若狭で獲れた鯖や甘鯛を塩漬けにして京の都に運んだ道である。沿道には鯖寿司を食べさせる店があるが、近年、そんな店が一気に増えたように思う。

 つづら折れの道を登った所が花折峠で、ここには結構有名な鯖寿司を食べさせる店がある。7年前のちょうど今頃、昼食をとるためこの店に来たことがある。その当時、鯖寿司は一人前で1890円もした。しかも、たった三切れである。鯖寿司が高いのは分かっていたが、それにしても度肝を抜かれた。

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 一人前だけ注文し、女房とひと切れ半ずつ食べた。それではお腹がすくので蕎麦を追加注文した。鬱憤を晴らす訳ではないが、その時のことを2009年1月25日のブログでに書いており、良かったら読んでいただきたい。たった三切れの鯖寿司がどんなものか、写真もアップしている。

 鯖街道を進み、朽木を経て国道303号線に入った。沿道には、昔懐かしい釣り餌店が4軒ほど営業していた。やがて宿場町の「熊川宿」にさしかかった。釣りに通っていた頃は、未明にここを通り、夕方に帰路を急いでいたので、国道の山側に軒を連ねる宿場を見学したことがない。

 いい機会だから熊川宿を通ることにした。中仙道の馬籠宿などにも行ったことはあるが、熊川宿は人通りも店の数も少なく、素朴なたたずまいだ。通りには小川が流れ、家々にはべんがらが塗られている。鯖街道の歴史を物語る町並みだった。釣りにうつつを抜かし、このような素晴らしい宿場があることを知らずにいたのが恥ずかしい。

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 やがて国道は三差路になり、右へ行けば敦賀、左が小浜である。もちろん左折して小浜へ。今回の小旅行は、小浜に点在する古刹を参拝するのが主な目的だ。

 小浜など若狭一帯には、キラ星のごとく国宝級の仏像が ある。調べてみて初めて知ったのだが、その数は私の想像をはるかに超えるものだった。天平、平安から鎌倉、室町に至る仏像群は、写真でしか見ていないが、これはもう圧巻である。

 なぜこれほどまでに、名刹と仏像が若狭に多いのだろう。鯖街道によって京都と結ばれていたことが第一ではないかと思う。そして第二は、大陸の文化が日本にもたらされた玄関口だったのも無関係ではないはずだ。昨年には、「海と都をつなぐ若狭の往来文化群」は日本遺産第一号として登録された。

 まずは国道からそう遠くない多田寺(真言宗)に行った。石段を登ると、入母屋桧皮葺の本堂がどっしりとした姿を見せていた。国の重要文化財である。受け付けにはかなり高齢の婆さん座っており、拝観を申し込むと、「冬の間はお断りしてます。寒いので、戸を開けるのがかなわんのや」と言う。

 この寺には、平安初期の薬師如来や奈良時代の十一面観音など孝謙天皇の勅願寺にふさわしい重要文化財が多い。下調べした時からぜひ拝観したいと思っていただけに、残念だった。ここから山をひとつ越えたところに、妙楽寺(真言宗)があり、本堂と二十四面千手観音は国の重文になっているが、お寺は留守で拝観できなかった。

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     ↑ 多田寺

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     ↑ 妙楽寺

 この日最後の拝観となる羽賀寺(真言宗)に向かった。こちらは受け付けに高齢の男性がいて、ぐっすり昼寝されていた。小声でそっと起こし、本堂に入れてもらった。この寺も女帝・元正天皇の勅願寺で、行基の創建と伝えられる。奈良から遠いこの地にも行基の足跡があり、行動力に驚かされた。

 本尊の十一面観音は、厨子の中に納まっていた。対面した瞬間、ただの驚きではなく、驚愕という表現がふさわしいほど感動した。平安初期の作だが、彩色がよく残っている。長く秘仏だったから、保存状態が良かったのだろう。顔立ちはおおらかで、優美な姿である。国宝級の立派な観音さんが、都から離れたこの地に伝わっていることも驚愕である。若狭の仏教文化は、実に奥が深い。

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     ↑ 羽賀寺の十一面観音(パンフを複写)

 この夜泊まるのは、小浜の市街から半時間ほどの阿納という海辺の民宿だ。夏は海水浴でにぎわうが、それ以外はふぐ料理を食べさせる民宿が軒を連ねている。ここではふぐや鯛、ヒラメなどを養殖しており、安く食べられる。

 夜の食卓には、これでもかというほどの海鮮料理が並んだ。てっさ、ふぐちりはもちろん、ヒラメの刺身は1匹まるごとだ。お寺巡りなどと、もっともらしいことを書いてきたが、本音はふぐ料理。香ばしいひれ酒に酔いしれた・・・。

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   07:34 | Comment:5 | Trackback:0 | Top
 
 
Comment
 
 May [URL] #mQop/nM.
鯖寿司、高い!!
一切れ600円なんて、いくらなんでも有り得ません。
文句言う人いないんですかね。いや、言ったところで、お店側は誇りを持って出してるんだから、失礼になるだけか?
私も奥さんみたいに太っ腹になれないですよ、悔しがりながら食べると思います(笑)

いいですね、ご夫婦でお寺まわりに海鮮料理。
 2016.01.22 (金) 08:13 [Edit]
 イレグイ号 [URL] #-
サバ寿司、高いですよね。
わが社の物産展でも1本5000円というのがあって、びっくりしました。味付けや〆ぐあいはプロが作っているのだから素晴らしいと思いますが、5000円分の燃料があれば50本は釣れるのではないかと思うと絶対に買うことができません。
去年は残念ながら釣っていただくことができませんでしたが、今年も懲りずに釣りに来てください。

お料理美味しそうですね~。
寒くなればなるほど美味しさが身に染みてくるのでしょうね~。
 2016.01.22 (金) 22:30 [Edit]
  [URL] #-
   May さんへ

 キャンベラとは季節が逆の日本は、24日あたりから何十年ぶりという猛烈な寒波が到来するらしいです。水道管の破裂に備えなければなりません。
 鯖寿司1個600円に目をむきますが、それは年金暮らしの悲しさ。平気で2人前、3人前と食べる人もいるのでしょうね。
 自分で鯖を釣って、寿司を作るしかありませんね。
 
 2016.01.23 (土) 17:42 [Edit]
  [URL] #-
    イレグイ号さんへ

 確かに、鯖は肉厚でした。
あんな立派な鯖が若狭で釣れるのでしょうか。まさか、ノルウエー産を使っている訳はないでしょうね。
 実は、スーパーでたまにノルウエーの鯖を買うことがありますが、よく脂が乗っておいしいのです。
 イレグイさんは新鮮な鯖がいつでも手に入れられるのでいいですね。また、是非釣らせて下さい
 2016.01.23 (土) 17:51 [Edit]
 May [URL] #mQop/nM.
あ、すみません、ブログの題名が「キャンベラ日記」のままなのでややこしいですね。
キャンベラ(オーストラリアの首都)に住んでいたのは5年ほど前のことで、その後横浜→スペインちょっと→日本を経て、一昨年の10月からニュージーランドの首都ウェリントンに戻っています。(キャンベラの前にはニュージーランドの中で3回ほど移動しています)

寒波、大変らしいですね。どうぞ備えを万全に、お気をつけてお過ごしください!
 2016.01.24 (日) 05:48 [Edit]






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