民主党は嫌いだけど、民主主義は守りたい・・・これ何?

 「 笑ってしまった」と言えば、失礼だろうか・・・。先ごろ民主党が発表した「民主党は嫌いだけど、民主主義は守りたい」というポスターのキャッチコピーである。元AKBの前田敦子さんがAKB総選挙で「私のことは嫌いでも、AKBは嫌いにならないでください」と訴えたあの名言を思い出した人も多かろう。本当に、笑わずにいられない。

 これを自虐ポスターと言わずして、何だろう。ポスターの発表会見で、民主党の寺田学広報委員長は「強い自信があるからこそ、このように大胆なポスターを外に出せる」と胸を張ったが、このコメントにも笑ってしまった。「強い自信」とは何を指しているのだろう。民主党が民主主義を守る政党として自信を持っているという意味だろうか。

 そもそも「民主主義」とは、耳障りの良い言葉である。誰も反対はしないし、反対のしようもない。それは、戦争反対、原発反対、人種差別反対、犯罪を許さない・・・なども同じだ。民主的な国の対極にあるのが中国や北朝鮮だが、日本国民の多くはそのような国になることを望んでいない。「民主」「民主」と叫んでおれば、無難なのだ。

 政権を担う自由民主党も民主、社民党も民主、ドイツのメルケル率いるキリスト教民主同盟も民主である。恐ろしいことに、世界で最も非民主的な北朝鮮の正式な国名は、何と「朝鮮民主主義人民共和国」である。言い過ぎかもしれないが、「民主」は毒にも薬にもならない空疎なスローガンだ。

 ポスターの「民主党は嫌いだけど、民主主義は守りたい」は、一生懸命やっているんだけど、国民に理解されていないという嘆き節のように聞こえる。恨み節、それも逆恨みという皮肉な見方をする人もいるだろう。

 そうかと思うと、寺田学広報委員長のように、党の政策や主張に自信があるからポスターを世に問うたと言う。つまり、民主主義を守ろうとする民主党はまだまだ有権者の支持を得ているという判断だ。虚勢を張っているとまで言わないが、これが本気の発言なら世間が見えていないと思う。

 最近の報道各社の世論調査によると、甘利大臣の辞任があったにもかかわらず、民主党の支持率は軒並み下がり、10%を切っている。反対に安倍政権の支持は数ポイント伸ばし、各社とも50%を超えた。今回のポスターには「1強打破」というものもあるが、自民党を1強にしたのは誰かという反省があれば、こんな文言は出て来ない。

 このように、民主党をこき下ろしているが、それは本意ではない。日本を良くするには、政治に緊張感がなければならないと思っている。甘利スキャンダルを追及するのは当然だが、国会論戦で政策と政策の緊張関係がなければ何も前に進まない。世論調査の結果も、有権者がそこのところを敏感に感じ取っているのだ。

 ともかく、右もいれば左もいる民主党は分かりにく党だ。キャッチコピーの「民主主義は守りたい」も理解を超えており、珍奇の極みである。今どき、民主主義を守りたくない政党などあろうはずがない。野球に例えるなら、変化球を投げたつもりが、すっぽ抜け。洒落にならない・・・。
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コメント

「良識のある独裁者は腐敗した民主主義に勝る。」という言葉を聞いたことがありますが、箴言であるのでしょうか?

    イレグイ号さんへ

 腐敗した民主主義に勝る--けだし名言ですね。
私もそう思います。
いつかブログで使ってみたいです。
よく覚えておきます。有難うございました。 
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