森に暮らすひまじん日記

第二の人生を歩む私たち夫婦は、和歌山の生石高原に近い森の中で暮らしています。豊かな自然の恵みにあずかりながら、有機栽培で野菜を育てたり、近くの渓流や海で魚を釣ったりする気ままな日々です。そんな暮らしぶりを綴っています。 
 

大峯の八経ケ岳・・・そして玉置山の神域へ

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 大峰山系の八経ケ岳に登るため、生石高原のわが家を夜明け前に軽トラで出発し、奈良県天川村を目指した。道路がよく整備されており、登山口の行者還トンネル西口まで2時間半ほどで行けた。平日なのに、駐車場には観光バス1台と乗用車が10数台止まっていて、その多さにちょっと驚いた。

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 八経ケ岳は標高1915mで、近畿地方の最高峰だ。日本百名山にも数えられ、別名八剣山、仏教ケ岳とも呼ばれている。行者が法華経8巻をこの頂上に埋めたことから、この名前が付いたという。桜の吉野山から熊野本宮を結ぶ大峯奥駆道の中核的な山で、奥駆は信仰の道として世界遺産に登録されている。ほら貝を吹く修験者に出会うこともある。

 この山に登るのは、私が21年ぶり、女房は実に40年ぶりだ。女房は若い頃、テント泊しながら厳冬期に雪をかき分けて登ったというから、青春の思い出の山だろう。今回の登山は、腰を悪くした女房が登山を続けられるかを試すことが大きな目的だ。重い荷物を担ぐと良くないので、私がリュックを担いだ。

 午前8時過ぎ、駐車場でサンドイッチを食べ、すぐに出発した。登山口には「熊に注意」の貼り紙があった。平坦な道をしばらく歩き、小さな橋を渡ると、いきなり急登が始まった。前回登った時の記憶は残っているが、こんな急な坂を登ったことはまったく覚えていない。

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 しばらく登ると、吐き気がしてきた。あくびも出て、船酔いした時の気分だ。そのせいかどうか分からないが、30歩も歩かないうちに息切れがし、思わずストックにもたれかかった。女房は一定のリズムで登っており、腰痛の影響はなさそうだ。それは何よりも良かったが、それにしても私自身ふがいない。

 登山道は、土がむき出しになっていてよく滑る。岩や木の根を越えるのに、足を目一杯上げなければならない場所もある。ふと前を見ると、岩を割って立つ巨樹があった。「北国の桜は岩を砕いて咲く」という表現があるが、困難に立ち向かう比喩であろう。物言わぬ巨樹に励まされる訳はないが、今は藁をもつかみたい心境だ。

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 この日は強風が吹き、レインウエアを着込むほど寒い。ブナの葉が騒ぎ、このあたりに多いというシロヤシオ(ツツジ科)の白い花が舞っていた。シャクナゲの花はすでに散っており、一輪だけ残った桃色の花がやけにまぶしかった。ここはバイケイソウの群落で知られているが、毒草のため鹿の食害から免れている。

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 平均的なコースタイムを大幅に上回り、1時間半かけて大峯奥駆道に出た。左に行けば女人禁制の山上ケ岳、右はこれから登る弥山(1895m)とその先の八経ケ岳だ。ここからは平坦な尾根道だ。このあたりで体調も良くなり、女房に何とかついて行くことが出来た。

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 弁天の森を過ぎると、理源大師の銅像があった。前回の登山では柔和な表情の銅像が印象に残っている。大師は平安時代の真言宗の僧で、一旦廃れた大峯寺を再興したとされる。森の切れ目から、梵鐘のような大普賢岳が見えた。この山には4年前登ったことがあり、急な階段が連続していて閉口した。右を見ると、台状の大台ケ原の山並みも見えた。

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 やがて、弥山への胸突き八丁にさしかかった。すでに体調は元に戻っていたので、女房に何とか遅れることなく登り、1時間ほどで弥山山頂に到着した。ここには、天川村にある天河神社の奥宮があり、芸能の神様として人気があるらしい。立派な山小屋もあり、20年前に泊まったので懐かしかった。

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 少し休んで、八経の山頂に向かった。一旦下って登り返す4、50分のコースだ。一帯は網で囲まれ、二か所に扉が取り付けられていた。鹿から天然記念物のオオヤマレンゲの自生地を守るためだ。写真でしか見たことはないが、今月中旬ごろに咲く純白の花は、気品に満ちている。

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 頂上には「近畿最高峰」の看板が誇らしげに掲げられていた。最初はどうなるかと心配したが、曲がりなりにも頂上に立つことが出来た。女房も腰に違和感を感じなかったと言い、良かった。今年も北アルプスに挑戦したいが、心配なのは女房の腰痛より、私の方かもしれない。

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 帰りには2回も尻餅をついたが、何はともあれ無事下山した。その夜は洞川温泉で疲れた足を癒した。この温泉には、修験者が泊まる宿が軒を連ねており、その一軒に泊まった。昭和の雰囲気が漂う宿は、歩くとミシミシ音がした。昔は、行者さんで何十軒もの旅館が満員になっていたらしいが、今は修行する人が少なくなったと言う。

 翌日は、十津川の玉置山(1076m)と.玉置神社に足を伸ばした。何十年も前、子供を連れて瀞峡のあたりによく出かけたが、いつか玉置山を訪ねたいと思っていた。近年はパワースポットとして有名らしいが、この日も、奥深い山の中なのに若い人の姿が見られた。頂上からは熊野灘が見られ、ここはまさに神域だった・・・。

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