森に暮らすひまじん日記

第二の人生を歩む私たち夫婦は、和歌山の生石高原に近い森の中で暮らしています。豊かな自然の恵みにあずかりながら、有機栽培で野菜を育てたり、近くの渓流や海で魚を釣ったりする気ままな日々です。そんな暮らしぶりを綴っています。 
 

蝶ケ岳を中止・・・乗鞍、御岳山へ

 北アルプスや南アルプスを抱える甲信地方の梅雨明けは、平年より1週間遅れの7月28日だった。山の天気は、梅雨明けから1週間ほどが最も安定するので、北アルプスの蝶ケ岳(2677m)に登るため、この日を今か今かと待っていた。

 梅雨明け翌日の29日には、生石高原の山小屋から女房とともに大津の自宅に向かい、ここで好天になるのを待った。しかし、今年の甲信地方の夏はすっきりしない天気が続いている。北海道の東側上空に居座る高気圧から冷たい風が吹き、天気を不安定にしているらしい。

 土曜、日曜は山小屋が混雑するので、月曜の8月1日に出発、その日のうちに上高地から徳沢まで歩くことにした。3日前の予報だと、この日は曇り時々晴れ。しかし次の日の予報では、晴れ、もしくはか雨という変な予報だ。

 そして大津を出発した朝の予報を見ると雨マークである。日ごとに変わる天気予報に振り回され、もうどうでもよくなっていた。女房と車の中で相談し、蝶ケ岳登山は中止し、その代わり乗鞍岳の頂上に近い畳平までバスで行くことにし、バスセンターがある高山市の朴の木平駐車場に向かった。

 道中は雨で、飛騨の山々は霧に包まれていた。朴の木平に車を止め、バスに乗り換えた。乗鞍スカイラインを走り、畳平まで約45分だ。森林限界を越え、ハイマツ帯に入ると、低く垂れていた雲の上に出たのか、青空が見え出した。尖がった最高峰の剣ヶ峰(3026m)が美しい姿を見せていた。

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 駐車場で登山靴の紐を締めていると、年配の夫婦に話しかけられた。これまでたくさん山に登ったが、高齢になった今は手軽な山を歩いているという。ご主人は何と83歳。「勇気をもらった」という変な日本語は使いたくないが、大いに励まされた。近年、何事につけて億劫になる自分を反省した。

 剣ヶ峰の頂上に向けて歩き出した。平均的なコースタイムは1時間半だ。火山で出来た山らしく、登山道には噴石がごろごろ転がっている。右手には、青い水を湛えた火口湖の権現池が見えた。一気に急坂になり、さすが標高3000mともなると空気が薄く、息苦しい。やがて鳥居をくぐり、頂上に着いた。

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 残念ながら、槍ヶ岳や穂高連峰は雲に隠れて見えなかった。頂上に10分ほど留まり、下山を始めた。30分ほど下ると、時折雷が鳴り、小雨も降り出した。すると女房が走り出した。雷嫌いは知っているが、全力で走っている姿を見て、笑ってしまった。

 後で知ったのだが、岐阜県のこのあたりには雷や大雨洪水の注意報が出されており、私たちが頂上に向かっていた時間帯だけ真空地帯のようになっていたのだ。雄大な山岳絶景が見られ、実に幸運だった。この夜は、平湯温泉の定宿に泊まり、広々とした露天風呂で雨に打たれながら湯に浸った。

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 翌日の2日は御嶽山へ行くことにした。御岳の7合目あたり、標高1800mの原生林の中に秘湯「濁河(にごりご)温泉」があり、女房は以前から是非行ってみたいと言っていた。ここにはミネラルいっぱいのお湯が湧き出し、もちろん源泉100%の掛け流しだ。

 濁河温泉には午前10時ごろ着き、時間もあるので、飛騨頂上(2798m)の五の池小屋を目指して歩き出した。御嶽山(3067m)では2014年9月、登山者58人が犠牲になるという戦後最悪の火山災害が起きた。現在も9合目以上の入山が禁止されている。登山同好の端くれとして、犠牲者に黙祷した。

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 張り切って歩き始めたが、小雨が降り始め、木道で滑って転びそうになった。だんだんと気力が萎え、1時間ほど登って引き返すことにした。帰りには、少し横道に入り、仙人滝を見に行った。落差30mの見事な滝だ。少し硫黄の匂いがした。この下流にも白糸の滝というのがあった。御岳の一帯は滝の名所だ。

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 濁河温泉の宿に入り、さっそく温泉に入った。御嶽山の地中から湧き出すお湯は少し黄色がかっており、これが「濁河」の由来なのだろう。浴室の向こうには、トウヒやダケカンバの鬱蒼とした原生林が広がっていた。

 その森の光景に見とれていると、白い光とともに、すさまじい雷鳴が天から降ってきた。窓ガラスが震え、浴室の電気が消えた。すぐ近くに落ちたに違いない。天が近いためか、雷のスケールは半端でない。そしてそのすぐ後、また落ちた。キン玉は縮み上がり、電気の消えた浴槽で膝を抱えながら、御嶽の怒りに身をさらした・・・。

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   05:56 | Comment:2 | Trackback:0 | Top
 
 
Comment
 
 イレグイ号 [URL] #-
毎年恒例の山登り、ものすごい絶景ですね。
標高3000メートルなんて行ったことがなくて想像もできません。
ひまじんさんよりはるかに年若い私ですが、そこまでの体力を持ち合わせていないようなので、このブログで行ったつもりになって楽しませていただいています。
 2016.08.09 (火) 22:54 [Edit]
  [URL] #-
    イレグイ号さんへ

 やはり、3000mを超えると風景が違いますね。
それに、空気が薄いので苦しくて、なかなか前に進みません。
 ただ、乗鞍岳はバスで行けますので、1時間半ほど歩けば頂上です。
 暇な時にぜひ登ってみて下さい。運動靴で行けますよ。日本百名山の一つを制覇です。
 2016.08.10 (水) 06:50 [Edit]






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