旅する蝶・アサギマダラが帰って来た!

 朝の涼しいうちに薪を作っておこうと、わが山小屋の裏で丸太を割っていた。作業がひと区切りついたので、ベンチに腰かけ一服していた。すると、玄関先で蝶が舞っているのが見えた。もしかして、あの蝶かも・・・そんな思いが頭をよぎった。

 そっと玄関先に近づくと、蝶は物置のブルーシートで羽を休めていた。間違いなく「アサギマダラ」だ。羽は茶色に縁取られ、真ん中が薄いブルーである。アサギは、浅黄、浅葱とも書き、新撰組の制服の色に近い。実に美しい蝶である。

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 玄関のドアをそっと開け、家の中に駆け込んでカメラを手に取った。そして、日記をつけていた女房に「アサギマダラが帰って来た!」と興奮気味に知らせた。女房も驚き、一緒に玄関を出た。

 蝶はまだ玄関のあたりをヒラヒラ舞っていた。私たちが現れるのを待っていたように、ぶつかりそうになりながらまとわりついてくる。何とも人懐っこく、愛くるしい。ネオン街の蝶もこれほど友好的ではなかった。

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 4年ほど前、アサギマダラを取り上げたテレビ番組が放映されていた。これを見てすぐ、山小屋に飛来するあの蝶だとすぐ分かったが、それまで名前も生態も知らなかった。ただ、去年は姿を見せなかったので、どうしたのだろうと思っていた。いや、来ていたのかもしれないが、気付かなかっただけかもしれない。

 姿の美しさはもちろんだが、それよりも、この小さな体で2000キロも旅する健気さに感動する。涼しい日本の高い山で過ごし、秋になると暖かい台湾や南西諸島、八重山諸島、遠くは香港あたりまで移動するというのだ。海上で台風に遭遇したら、どうするのだろう。神秘的な蝶でもある。

 蝶を捕まえ、捕まえた年月日、その場所をマーキングして放す活動が各地で行われ、生態が分かるようになっている。2000キロを旅するというのも、そんな活動で裏付けられた。今までのところ南下の最長距離は、三重県松阪市から沖縄の与那国島まで直線距離にして2246キロとのことだ。

 アサギマダラは、好んでフジバカマの花の蜜を吸う。山小屋には、女房が友人からもらったフジバカマを植えていたが、誤って草刈り機で刈り取ってしまった。それでも、敷地の「シモツケ」の花に止まっているのを見たことがある。もっとアサギマダラが来てくれるよう、好物のフジバカマを栽培しようと考えている。

 この日飛来したアサギマダラは、朝8時半ごろから正午前まで山小屋の周りを舞っていた。何が気に入ってこれほど長く居続けたのだろう。森の涼しい風が気に入ったのかもしれない・・・。
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コメント

記憶にある美しい青い蝶、ネットの写真で以前記憶を頼りに調べた時、アサギマダラは茶色(黒?)い部分が多すぎてちょっと違うと思ったのですが、やはり格別美しい蝶なのですね。

私が昔見た、羽がボロボロの蝶は、結局オオルリアゲハが最も記憶に近いという事になったのですけど、自分でもハッキリしません。
(URLのリンクがその件の日記です)

それにしても、どちらもなんと美しい蝶なのでしょうね。
ロマンがありますね!

「旅する蝶」、なんだかすごくいい響きの言葉ですね。
生きていることのすばらしさのようなものが伝わってくるような気がします。

最近はスマホでわけのわからないモンスターを盗って喜ぶことしかできない人が多くなっているようですが、スマホの画面の外側にはもっと素晴らしい世界があるということがどうしてわからないのでしょうか・・・。


「旅する・・」というと、星野道夫の「旅をする木」という本を久々に読もうと思って本棚のおくから引っ張り出したところでした。

    りぃー子さんへ

 墓参りのため、帰郷していました。その間にコメントをいただき、有難うございました。
 ブログを読ませていただきました。
蝶にまつわる少女時代の追憶は、一編の詩のようでした。
思い出が色彩に彩られるていますね。
いかにも女性意らしく、私などはモノクロの思い出ばかりで、味気ないものです。
 私が暮らす山小屋には、様々な蝶が飛んできます。
しかし、飛ぶスピードが結構速く、なかなか目に焼きつきません。
アサギマダラは手に取れるほど近くを飛ぶので、一度見たら忘れません。
山小屋をアサギマダラの楽園にしたいものです。

  イレグイ号さんへ

 ホント、ポケモンを追っかけて何が楽しいのでしょう。
お盆に娘2人が帰省してきましたが、「ポケモンやってるか?」と尋ねると、「してへん」と言っていました。
多分、あれはウソだと思いました。
そういう私も、ネオン街の蝶ばかりを追っかけていましたから・・・。
 旅をする木を検索して調べてみました。
すごく興味あります。
アラスカにまつわる本は、何冊か読みました。
あちらでは、来客をもてなすのに、妻を差し出すそうで、そんなことだけ覚えています。
 

 
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