かき餅は昭和の味・・・

 先ごろ、友人がかき餅を送ってくれた。かき餅はそもそも、鏡餅を薄く切った煎餅のようなものだ。今の若い人で本物のかき餅を知っている人はごく少ないと思う。むしろ、「おかき」と呼ぶ方が一般的だろう。

 鏡開きは地方によって異なるが、正月が開けると神仏に供えていた鏡餅を下げ、かき餅を作るのが日本の風習であり、正月開けの風物詩でもある。昔はそれぞれの家で餅をつき、鏡餅を作っていたが、今はスーパーなどでパック入りの小さな鏡餅を買うことが多いだろう。

 郷里のわが家では、昭和の終わりごろまでかき餅を作っていたように思う。餅を切るのはなかなかの力仕事で、男の仕事だから私も手伝っていた。包丁は、両端に木の柄が付いた特殊な刃物で、どこの家にもあったはずだ。これに体重を乗せて押し切りにするのだが、刃が跳ねることもあり、危ない目にあったこともある。

 友人がかき餅を送ってくれた時、まず最初に餅を切るあの刃物を思い出した。わが家の包丁は、片方の柄に虫食いの跡があり、反対側は柄がとれて布が巻いてあった。布の柄が手のひらに食い込み、痛い思いをしたことも思い出された。友人のかき餅は厚さが2、3ミリと薄く、餅を薄く切る便利なアイテムを使ったのだろう。

 火鉢を囲み、家族でかき餅を焼くのは楽しいひと時だった。親父が言っていたことを懐かしく思い出す。「乞食は餅やかき餅を焼くのが上手だ。乞食は早く食べたくて、裏返したり表にしたり、小まめに世話するからだ」。それが本当かどうか知らないが、乞食の気持ちは分かる気がする。

 わが家には小さな囲炉裏があるので、炭を熾し焼いてみた。友人は凝り性なので海老風味、カレー風味など様々に味付けしており、なかなか味わえない懐かしい味だった。

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コメント

懐かしいです。その特別の包丁も見たことがある気がします。
子供の頃、四国の生家で祖母が同じように炭火で焼いていました。豆が入ったのもありました。

まぁ、本当に当時、一日家で座ったままで、世界中の情報が見られるなんて考えもしませんでしたね。
コンピューターが一般に行き渡って、生活は激変しました。私の場合は、毎日が日曜日でも退屈することがなくなったけれど、体を動かすことがなくなったので、良し悪し。
このまま年をとるとマズい、と思いつつ、ズルズルと何もしていない自分がいます。

当時のお年寄りとまではいかなくても、もっと行動しなくては・・・
すみません、かき餅から脱線しました。

     May さんへ

 キャンベラ日記に地震お見舞いのコメントを送らせていただきましたが、何はともあれ、ご無事で良かったです。
 餅を押し切る包丁、ご存知なのですね。
わが家では餅つき器で餅を作りますが、あの包丁があれば便利だと思います。
 黒豆が入った餅は美味しいですね。たくさん作って子供や孫に送っています。
 体を動かすのは老化の予防にもなるので、1時間近く歩いています。May さんもどうでしょう、ラジオ体操なんか習慣づけたらどうでしょう。
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