森に暮らすひまじん日記

第二の人生を歩む私たち夫婦は、和歌山の生石高原に近い森の中で暮らしています。豊かな自然の恵みにあずかりながら、有機栽培で野菜を育てたり、近くの渓流や海で魚を釣ったりする気ままな日々です。そんな暮らしぶりを綴っています。 
 

エジプト・・・初めてのアラブ世界に触れて

 ナイル川のほとりにヤシの木が数本、その木陰で旅するラクダが体を休め、砂漠の向こうにピラミッドが天を衝いている・・・。エジプトと言えばこんな風景をいつしか頭に刻んでいる。多分、幼少期に見た絵本の残影だろう。

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 そんなピラミッドの国に行ってみたい思っていたが、女房から格安のエジプトツアーがあると聞いた時、一瞬戸惑った。関西空港を飛び立つ飛行機はトルコのイスタンブールに向かい、ここで乗り換えてエジプトのカイロに行くが、トルコもエジプトもテロの多発地帯だ。外務省はレベル1の渡航情報を出し、注意を呼びかけている。

 しかし、行くことにした。危険はあるが、まさか自分たちに限ってという安易な気持ちがある。災難というものは天から降ってくるもので、旅行に行かずとも、道を歩いていてビルから外壁が落ちてくるという運命的なものもある。もう、わが人生それほど思い残すこともないし、万一の時に備えて旅行保険にも入った。

 深夜に関西空港を飛び立ったトルコ航空は、一路イスタンブールへ向かった。トルコまでは13時間半ほどの長旅だ。そこからカイロまでさらに2時間余り。計16時間近くかかるが、エジプトは一見の価値があるから、多くの日本人がピラミッドの国を目指すのだろう。

 実は、関空のトルコ航空カウンターに衝撃的な貼り紙があった。関空-イスタンブールは週7便運行されていたが、2月からすべてを運休するという告知である。テロの続発で旅行者が減り、採算に合わないのだろう。その証拠にわれらが搭乗した飛行機は空きが目立ち、3席を独占して寝る人もいた。

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        ↑ 今月いっぱいで関西空港からこの翼が消える(トルコ上空)

 カイロ市内を歩いていていると、添乗員がリッツカールトンホテルの高層ビルを指差し、「ごく最近、売却されたらしい」と言った。これも観光客の減少が引き金になったのだろう。観光地の各所では自動小銃を手にした警官が警戒しており、人が集まるショッピングモールでもセキュリティーチェックが行われていた。厳戒態勢は観光立国としては当然のことだろう。

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       ↑ リッツカールトンも売却されたらしい

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 中東のアラブの国に入るのは、今回が初めてだ。まったくと言っていいほどアラブ人のことを知らないし、イスラム過激派ISのように怖いイメージがあるだけだ。エジプトで見た彼らは大きな声でしゃべり、まるで喧嘩しているみたいである。でも、肩を叩き合い、握手を繰り返し、笑い声は闊達で、笑顔は人懐っこい。

 スカーフで頭髪を隠すヒジャブをまとうアラブの若い女性は、目が大きく、顔の彫りが深い。世界の事情にうとい私が感想を言うのはおこがましいが、どんな民族よりも美しいと思った。肩が触れた時に見せた笑顔もこれまた見たことのない艶っぽさで、卒倒しそうになった。ただ、中年以上の女性の下半身はズバリ偉大であった。

 目だけを出すニカーブという服装は何度もテレビで見ているが、実際にすれ違うとドキッとする。テロの切迫に怯えるフランスやドイツでは、メッシュで目元を隠すブルカという服装を禁止する風潮が強い。女性たちはお洒落もしたいだろうが、それよりも信仰という精神性を重んじるのだ。敬虔な彼女たちを目の当たりにして、不気味と思ったことを恥じた。

 現地ガイドに連れられてカイロの町を歩いた。

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落花生

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 どこからかコーランの祈りの声が聞こえてきた。あのくぐもった大音響こそ、イスラム圏に足を踏み入れた実感だ。名前は忘れたが、二つのモスクを見学し、二つ目のモスクの中に入った。3、400人ほどの人たちが聖地メッカの方向にひざまずき、礼拝していた。

 女性が中に入るには、スカーフを頭からかぶるか、すっぽり体を覆う緑色のマントのようなものを借りなければならない。女房は持参のピンク色のスカーフをかぶった。夜鷹などとふざけたことは言わないが、怪しげであった。緑色のマントをまとった女性たちもまた、魔法使いの女のいでたちだ。

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      ↑ 女房のピンクのスカーフは怪しげ・・・

 時間を数時間前に戻す。イスタンブールからカイロに向かう機中で、窓際に座っていた女房が「見えた、見えた。カメラを」と私の体をつついた。首を捻じ曲げて後方を見ると、確かにピラミッドが三つ見えた。下の写真では分かりにくいが、画像の右下に陰影のある正四角錐のピラミッドがある。

 生まれて初めて見るピラミッドだ。なるほど向こうに砂漠が広がり、手前には市街がすぐ近くにまで迫ったいる。事前に学習した通りのロケーションだ。これを見るために13時間半の旅を続けてきた。

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 その夜は、ナイル川西岸のギザにある大きなホテルに泊まった。中庭にはプールがあり、部屋も広い。ベランダに出ると、ピラミッドが二つ見えた。砂ぼこりのためか少しかすんで見えるが、ともかく大きい。うれしくなってビールを買いに行き、女房と乾杯した。明日はもっと近くで見ることが出来るのだ・・・。

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                                                           (続く)
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   13:13 | Comment:4 | Trackback:0 | Top
 
 
Comment
 
 May [URL] #mQop/nM.
凄い!
これぞ一生に一回の経験ですね。
圧倒されながら読んでいました。
ひまじんさんも奥様も勇気あるわ!(って、私も誘われたら心が揺れますが、まだ思い残すことがあるのでダメです)
続きも楽しみにしています。
 2017.01.29 (日) 07:13 [Edit]
 イレグイ号 [URL] #-
いや~。本当に行ってしまったのですね~。
長らくブログの更新をされていなかったので、ネット環境のトラブルか、はたまた海外遠征なのかもと思っていました。
それでも春節で中国人が大挙して外国に出ていく時期なので海外旅行に出るにはあまりいい時期ではないのできっと前者が原因なのだろうと思っていたのですが・・・。

これからのブログのアップが楽しみです。
 2017.01.29 (日) 23:31 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
Mayさんへ

 コメント有難うございます。
やはり多少は怖かったです。
ヒゲを生やしたアラブ人らしい若者が、リュックを背負っていると、自爆を想像して身構えます。
でも、すぐにアラブの世界に慣れました。
 私も飛行機の窓際が好きです。
雪に覆われたトルコの山岳地帯がは美しかったですよ。
 2017.01.30 (月) 09:38 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
    イレグイ号さんへ

 念願のエジプト、行ってきました。
実際のピラミッドを目の当たりにすると、余りの巨大さに言葉を失います。
それにしても、エジプトは観光客が激減し、苦境に陥っています。
稼ぎが少なくなった物売りはとにかくしつこかったです。
 2017.01.30 (月) 09:44 [Edit]






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