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秋色求め、生石高原を歩く

 ここ生石高原は、めっきり秋らしくなってきた。その様子を写真に撮るため、高原を歩くことにした。わが山小屋の階段を下る途中、敷地の斜面に目をやるとホトトギスが咲いていた。紫のまだら模様がかわいらしい。

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 高原までは500mほどの距離で、木々に囲まれた沿道には様々な花が咲いている。目に付いたのはアザミだ。あの美しい蝶アサギマダラが好んで蜜を吸うらしく、その姿を見かけたことがある。花には棘のようなものが生えており、花に触れるのがためらわれる。

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 ノコンギクも咲き始めている。ノコンギクではなく、そっくりのヨメナかもしれない。背筋をピンと伸ばして咲いている。その姿勢がいい。今、花の色は白っぽいが、本来は薄い紫色で、自然でしか生み出せない鮮やかな色彩だ。

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 道端には、背の低い草が葉を赤く染めており、そこはかとなく秋を感じさた。私はそれらを「雑草」と呼んでしまうが、昭和天皇は「雑草なんていう草はない。みんな名前が付いている」とおっしゃった。崩御されて間もなく30年。月日は光陰矢の如しだ。私の昭和は遠くなりにけり・・・。

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 見上げると、山桜が色付き始めていた。もうしばらくすると赤い葉がはらはらと宙を舞う。この森で暮らしていると、紅葉の女王は何と言ってもウリハダカエデだと思う。ここにはたくさん自生しており、秋の深まりとととに黄色から深紅に染まり、そのグラデーションは見事だ。

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 歩いて10分ほどで生石高原に着いた。名物のススキは、つい先日まで穂が赤味を帯びていたが、今はもう銀色になりつつある。風になびくススキは海原のようだ。

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 高原の最高峰・生石ケ峰(870m)をバックにススキの写真を撮っていると、高齢の男性から声をかけられた。ご婦人2人を連れておられ、奥さんとお友達のような感じだった。

 和歌山県内の人で、ススキの季節になると毎年ここを訪れているという。この見知らぬ御仁もなかなかの話好きで、草の上に座って話をした。山でぽつんと暮らしていると、何日も女房としか話をしないことが多く、この日はいつになく長話になった。

 男性は82歳だそうだ。私はそれよりはうんと若いが、「元気そうですね。それにしてもお若い」とおだてられ、肛門のあたりがむずむずした。

 「どうしてここに住んでいるの?」「退屈しないの?」「奥さんは喜んでいますか?」などと次々と質問され、山の暮らしについて色々と話をした。最初は風采の上がらない私をいぶかるようだったが、「お元気で」と言って別れる時にはすっかり旧知のような仲になっていた。秋に向かう草原での一期一会だった。

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