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ゴッホの温かさ

 イギリス映画「ゴッホ ~最期の手紙~」を観に行った。とりわけ日本ではゴッホファンが多いし、私もその端くれである。しかし、なぞの多いこの天才画家について知っていることはたかが知れており、ファンと言ってもはなはだ薄っぺらい。

Van_Gogh_self-portrait_dedicated_to_Gauguin[1]

 映画は、ゴッホの絵に満ちあふれている。制作に当たって世界から100人以上の画家が集められ、6万5000枚の絵が描かれた。それらはゴッホの色彩、筆圧までそっくりで、すべての場面がこの絵によって構成されている。

 ゴッホは37歳の時、ピストルで腹を撃ち自殺したとされているが、この映画は死の真相を追うサスペンスである。ゴッホはどうやってピストルを入手したのか、なぜ突然自殺したのかなど謎が多く、他殺説を唱える専門家もいる。

 映画は、若い郵便配達人がゴッホの死んだフランスの田舎町を訪れるところから始まる。ゴッホが泊まっていたホテルの女性や銃弾の傷を診察した医師など関わりのある人々から話を聞き、なぜ死んだかを探ろうとする。

 これらの人々の口から、ゴッホは物静かな人だった、孤独な人だった、邪悪な男だったなどと語られたが、真相を知ることは出来なかった。だが、配達人は赤毛の少年から後をつけられるようになった。少年は知恵遅れで、何らかの理由で発砲した疑いが持たれた。

 しかし、これといった証拠が出てきた訳ではないが、ゴッホが少年をかばっているような筋立てである。ベッドに横たわるゴッホは死の直前、「誰にとっても、この方がいいんだ」と意味深長な言葉を語らせてもいる。

 映画からは、ゴッホの温かみ伝わってきた。彼の作品にあふれる黄色こそが、そんな彼の心の内を物語っているようにも思えた。映画の最後に、こんなテロップが流れた。「油絵800点を残したが、生きている間に売れたのは1点だけだった」・・・。

          ※        ※       ※

 蛇足とは、余計なつけ足たしの意味だが、憚りながらそれを一つ。私がウイスキーを飲む時、傍らにゴッホがある。愛用しているウイスキーの陶器の容器にゴッホの「ひまわり」が描かれているのだ。この作品は、ゴッホが愛した南仏アルルで描いたひまわり7点のうちの一つだ。

 「CAMUS COGNAC」と書かれたこの陶器は、昔、誰かからいただいたものだ。中身はとっくにないが、20年以上もウイスキーを詰め替えて使っている。安物のウイスキーを高級に見せかける偽装である。

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