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トランプさんは金委員長に勝てるか・・・

 史上初の米朝首脳会談は、6月初旬までに開かれる見通しだ。先月には当時のCIA長官で、近く国務長官に就任するポンペイオ氏が、北朝鮮の金正恩委員長と会談したと米紙が報じている。このように会談の準備は進んでいるようだが、会談の成否はトランプ大統領の言動と同様、予測不能である。

 首脳会談を前に、安倍首相は日米の意見のすり合わせを行うため、フロリダの別荘でトランプ大統領と会談し、ゴルフ外交も展開した。北が核を放棄するまで最大限の圧力を加えることで一致し、さらに大統領は日本が望む拉致問題を取り上げると確約したから、ひとまず日本側はホッとしたはずだ。

 さてその相手となる金正恩委員長はいかなる人物か・・・。4月15日の日曜夜、「NHKスペシャル  金正恩の野望」と題する特別番組が放送された。何人もの関係者から話を聞き、AI(人工知能)による分析なども加えて構成されていた。

 番組の冒頭、私は大きな衝撃を受け、そして戦慄した。間もなく実現しそうな米朝首脳会談をズバリ予言した人物がいたのだ。予言したのは、北朝鮮の幹部で2000年代に脱北した「ソン・ミンテ氏(仮名)」なる人物で、先代の最高指導者・金正日とも面識があったという。

 予言はまるで遺書のようにノートに綴られていた。それによると、思想戦を得意とする金委員長の戦略はやがて外交に向けられ、核やミサイルの能力を極限まで見せつける。その上で、戦争になるかもしれないというギリギリのタイミングを見計らい、180度方向転換して和平攻勢に出て来る・・・というものだ。

 これは、核・ミサイルの開発が続けられている昨年の早い段階で書かれたもので、しばらくして彼は死亡した。だから、今まさに行われている北の平和攻勢は知る由もなく、驚くべき予言だった。金委員長の鮮やかとも言える変わり身の早さに、瞠目し、恐ろしい男だと思った。

 番組では、北朝鮮人民の生活を向上させた金委員長の手腕や、実の兄を殺すなど恐怖統治の実態を多角的に分析している。私は金委員長が表舞台に登場してきた6年前、奇妙な髪型にブクブク太った不健康な体型、愚鈍な顔つきを見て失笑さえした。トランプ大統領も、チビだのロケットマンだの見下していた。

 しかし、この番組を見て認識を改めざるを得ないと思った。金委員長は幼少の頃から帝王学を学び、スイスに留学して知見を広めた。頭脳も極めて明晰との評価もある。核開発から今回の平和攻勢を見てみると、単なる思い付きではなく、計算しつくされた深遠な戦略があるように思う。

 対するトランプ大統領はどうか。予測不能の発言を繰り返し、政治家としての信頼を損ねている。国を二分するような発言もまた、自分の支持者層にしか目を向けていない。人々をまとめる力や人間性はどうだろう。側近の多くがホワイトハウスを去ったのも事実だ。ディール(取り引き)が得意だと自慢しているが、不動産取り引きと同じように見ている節も見受けられる。

 彼の自己顕示欲の強さもまた、異様に映る。政治は自己顕示欲を満足させる手段のようであり、真の国益や民衆の平和な生活など目に入っていないのかもしれない。自慢ばかりしたがり、ええかっこしいである。真偽は分からないが、ポルノ女優に口止め料を払ったとか、ロシアで痴態の限りを尽くしたとか、大統領としての資質を問う声が絶えない。

 大統領から見れば、金委員長は鼻たれ小僧であり、東アジアの小国である。しかし今回のNHKの報道番組は、北朝鮮を侮ってはいけないという警告でもある。金委員長は、ロシア疑惑や支持率低迷を挽回したいとする大統領の足元をしっかり見ている。北が仕掛ける深謀遠慮の罠が待ち構え、会談はアメリカに分があるとは思えない。

 しかしそれにしても、日本の政治家やマスコミは何だろうと思う。新聞は連日、森友学園や加計学園、自衛隊の日報問題にばかりに紙面を割いている。北朝鮮情勢は、日本国民にとってこれ以上ない危機でありながら、国会でまともに論議されていない。19日の全国紙朝刊でも、トップ記事は財務次官のセクハラ問題で、日米会談はその影に隠れている。

 この国は平和過ぎなのか、未曾有の危機に気付かないのか・・・。いや、知らないふりをして政権批判をするしか、野党は自分たちの存在意義を誇示できないのだろう。失礼ながら、拳を上げる野党議員の皆さんの目つきが、なんとも不気味で怖い・・・。
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