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米朝会談の不純な思惑

 トランプさんは、何だかんだ言っても米朝首脳会談をやりたくて仕方がないのだ。北朝鮮がペンス副大統領を侮辱したとして首脳会談を中止すると発表したが、北が詫びを入れると渡りに船とばかり、手のひらを返して会談を行うことにしたのだ。

 北に核とミサイルを廃棄させる米朝交渉は歴史的である。世界から脚光を浴びるのが大好きなトランプさんにとって、大統領再選に向けてまたとない好材料である。しかも、支持者からノーベル平和賞などという声が上がると、まんざらでもない表情を見せる。トランプさんにとって、そもそも首脳会談をしない選択肢はあり得ない。

 さて、12日に迫った会談は成功するのだろうか。トランプさんは何が何でも成功させたいと思っているはずで、北への譲歩もいとわないかもしれない。その証拠に、「もう最大限の圧力という言葉を使いたくない」と言っている。圧力の先頭に立ってきた日本との約束など、都合よく覚えていないかもしれない。

 そんなトランプさんだが、一つだけ良いこと言った。「米朝首脳会談は一度では終わらない」。つまり、シンガポールでのような会談を何度でも行おうという呼びかけである。国連制裁で外貨不足に陥っている北朝鮮にしてみれば、迷惑な話だろう。

 もしトランプさんにしたたかな計算があるとすれば、何回も首脳会談を続けるうちに北は資金面で音を上げ、妥協するのではないかというもくろみである。シンガポールの高級ホテルのスイートは、1泊65万円もするし、何十人もの随行員を引き連れるのだから多額の資金が必要なのは言うまでもない。

 米有力紙は、シンガポールでの滞在費を北が支払えず、どこかの国に支援を求める可能性があると報じている。しかしトランプさんに金正恩の親書を手渡すため渡米した元諜報機関の親玉は、ニューヨークの高級ステーキ店で部下たちとともに舌鼓を打ったとの報道もあった。

 血のしたたる肉をほうばる高官の姿を想像すると、北の庶民が気の毒に思えてならない。金正日時代のように多くの餓死者が出ている訳ではないが、それでも国連の調査では、国民の栄養状態は良くないとの報告が出ている。

 今回の首脳会談で金正恩委員長が目指すのは、金王朝の体制保証を取り付けることだろう。国民の安全は二の次だ。トランプさんにしても、自分が歴史に名を刻みたい一心だろう。それが自らの大統領再選に有利に働くことは言うまでもない。

 アメリカの研究者の多くは、北の核放棄などまったく信じていないと言われる。仮に核放棄への道筋がついたとしても、それが実現するまでに10年も20年もかかるらしい。そんな長い間、叔父を粛正し、実の兄まで暗殺した男の手に核のボタンが握られ続けるのだ。果たして、シンガポールでどんな成果が得られるというのだろう。

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コメント

No title

私もそう思います。そう簡単に核放棄しないのではないでしょうか。
でもこのように頻繁にニュースに取り上げられるようになったのは進歩なのでしょうかね。
どうなるかと見ています。

No title

     May さんへ

 コメント有難うございます。
Mayさん、その後体調はいかがでしょうか。
ブログを中断されておられるで伺い知ることが出来ません。
日本におられるのか、かの国にお帰りなのか・・・女房ともども気をもんでいます。
でも、コメントを頂けるのですから、元気なんでしょうね。
 さてトランプさん、金正恩委員長にどのように対応するのでしょうね。
プロバスケットの元選手がシンガポール入りするとの情報もあり、もはや政治ショーですね。心配です。

No title

奥様ともども・・ご心配おかけして申し訳ありません。そして気にかけてくださりありがとうございます!
2月にNZに戻ってきて、体調はいまいち良くもなりませんが、悪くもなっていないようです。
度重なる引越しと年齢と、色々重なったようで、回復するのに非常に時間がかかっている、という感じです。
ブログ再開の気力はないですが、皆さんのブログにはお邪魔させていただいています!

No title

金王朝の体制保障となると、もし、かの国で民主化運動が起こったとして、アメリカはどっちの味方をするのでしょう?そう思うと北朝鮮もアメリカもまともな話し合いなどできることがないということではないでしょうか。トランプさんからするとやっぱり目立ちたいだけではないのかと訝しくなってきますね。
もっとも、正恩がシンガポール滞在中に本国でクーデターでも起こってそのまま拘束されるということもありうるかもしれないのでそれはそれでかの国の国民にとってはよいことなのかもしれませんが・・・。
どちらにしても世界中の注目があつまりますね。

No title

   May さんへ

 NZに帰られたとのこと、少し安心しました。じっくりと、体調を整えて下さい。お大事に・・・。

 

No title

    イレグイ号さんへ

 万に一つかもしれませんが、シンガポール滞在中に、北朝鮮国内でクーデターが起きる可能性はゼロではありませんね。粛清された軍人の関係者、恨み骨髄の党員たち・・・たくさんいるでしょうね。これに中国が一枚噛めば、にわかに現実味を帯びます。
 12日の首脳会談を見てブログを書きたいと思っていますが、正直、トランプさんの赤っ恥ならいい原稿になると思いますが・・・。
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