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猿が狂喜、人も狂喜・・・幻のサルナシ

 この日は、滅多に行かない森の道を散歩した。半時間ほど歩き、ふと足を止めて上を見ると、ナツメのような大きさの果実が鈴なりになっていた。そこで立ち止まったのは、まったくの偶然だった。神の導きだったのだろう。

 登山用のストックを持っていたので、これで実を叩き落とした。家内が拾って、恐る恐るかじってみた。「すごく甘い。キウイみたい」と言った。そして、「これサルナシじゃない?」とも言った。

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 えっ?と思った。どうして家内がサルナシのことを知っているのだろう。家内によると、野生の果実と言えばサルナシしか思い浮かばないというから、ふーんとうなった。後で調べたところ本当にサルナシで、家内が食べたのはこれが初めてとのことだ。この実は、サルが狂喜して食べるから「猿梨」というらしい。

 私も食べたことはないが、実は30年以上も前、京都の奥地に広がる芦生の森を歩いている時、たまたま出会った地元の老人からサルナシのことを教えてもらった。実をいっぱい付けた蔓を持っており、「これは甘いよ。孫に食べさせるため採ってきた」と話した。一粒食べさせてほしかったが、言い出せなかった。

 その時の印象では、サルナシの実はピンポン玉くらいの大きさだと記憶していたが、実際は2㎝前後だから、私の記憶はいい加減なものだ。サルナシを輪切りにして断面を見ると、キウイとよく似ており、味もそっくり。甘くて程よい酸味があり、実に美味しい。

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 そこで翌日、その場所に行ってみた。軽トラの荷台に立てかけた脚立に乗り、高バサミで蔓を切った。一度に10個以上も採れる蔓もあった。半時間ほどで重さにして2キロほど採れた。その足で、果実酒にするためホワイトリカーと氷砂糖を買うため、山を下った。

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 家内はサルナシを水洗いし、なるべく硬いものを選んだ。実1キロに対し、ブランデー仕立てのホワイトリカーを1・8リットル、氷砂糖を少し多めの700グラム入れて漬け込んだ。ひと月ほどで飲めるが、やはり黄金色になるまで3か月以上は熟成させたい。美味しさは折り紙付きとの評判だ。残りの熟したものはおやつ代わりに食べている。

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 スーパーフードと言われるように、効能も実に多様だ。疲労回復から生活習慣病の予防、前立腺がんや胃がんの予防、美肌効果もあり、挙げればキリがないが、うれしいのは免疫力を高めることだ。先にノーベル賞を受賞した本庶佑さんの研究によって、人が持っている免疫力の凄さを知った。

 サルナシは標高600m以上の山に自生しているとされ、見つけるのがなかなか難しい希少植物だ。今回、われら夫婦が見つけたのは奇跡みたいなものだった。まさに「幻の果実」である。自生している場所は、絶対秘密にしておかなければならない。口の軽い家内に「誰にも言うな」とにらんでおいた・・・。

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コメント

No title

ほんとにキーウィみたいですね。
希少なサルナシを見つけられておめでとうございます!
この頃ボーダさんのブログで知った「カメ五郎」さんの動画をYoutubeでよく見ています。
野草の図鑑が欲しくなってきました。

私は都会育ちで何も知らないものですから、勉強すれば食べられるものがそこら辺にたくさんあるに違いありません。
道を歩けば食べ物の宝庫に見えるでしょう(笑)

ひまじんさんと奥様、なんと素敵なご夫婦なのでしょう。
私も秘密の場所で野性の果物を採るような生活がしたいです~

No title

   May さんへ

 キウイの完熟と遜色のない甘さです。
果樹酒が出来上がるのが楽しみです。
濃厚、芳醇な味わいを想像しています。
 サルナシの発見は、本当に、まったくの偶然でした。
でも、サルナシをよく知っている人から、「そんんものどこにでもある」と笑われるかもしれませんが・・・。
私は山間部の出身ですが、地元の山では見たことはありませんでした。
 「カメ五郎」さんの動画を拝見したいと思います。
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