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驚くべき刀剣女子・・・古都散策

 家内が友人と旅行するので、一緒に和歌山の山小屋から大津の自宅について帰った。金魚の糞、はたまた濡れ落ち葉のように思われるかもしれないが、商店も食堂もない山の中では、三度の食事を作るのが面倒なのだ。大津であれば、歩いて10分以内にスーパーやコンビニなどがあり、不自由しない。

 帰った翌日は、特に目的もなく、奈良に向かった。奈良には、どこを歩いても古代のドラマが転がっている。これらを思い起こしながら散策するのは楽しい。JR奈良駅から、まずは春日大社へ。30分から40分ほどかかるが、一袋150円の鹿せんべいを持って歩くと、鹿が寄ってきて退屈しない。ここの鹿は律儀で、せんべいをねだる時は、ちゃんとお辞儀をする。

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 春日大社からの帰り、奈良国立博物館を見学しようと思ったが、近く開催される国宝展の準備のため閉館中で、併設されている「なら仏像館」に入った。100体以上の様々な仏像を一度に見学でき、仏像ファンの聖地だ。静かにたたずむ仏像郡は壮観だった。

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 興福寺へも立ち寄った。この前来た時、再建中の中金堂はテントの中だったが、今は優美な姿を現していた。屋根の両端を金色に彩る鴟尾(しび)は、目が眩むほど輝いていた。中金堂は奈良時代の幕開けを告げるような巨大な建物だったが、江戸時代に焼失し、300年ぶりに再建された。遣唐使を描く井上靖の歴史小説「天平の甍」の情景が重なる。

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 次の日は、京都に向かった。途中、近所の奥さんと出会い、四条河原町の高島屋で開催中の日本伝統工芸展のチケットをもらった。この展覧会には何度か足を運んだが、昔は備前焼作家の出展が多かった。しかし今回は2人(多分)だけで、寂しかった。若いころ、岡山で勤務していたことがあり、備前焼に入れ込んでいた。

 京都国立博物館で開催されている「刀剣特別展」を見学するため、四条河原町から博物館まで歩くことにした。小一時間かかり、連日の歩行で疲れた。入館して驚いた。大して混雑はしていないだろうと高を括っていたら、50分待ちである。人の列の7、8割が女性なのだ。「刀剣女子」という言葉は知っていたが、これほどとは思っていなかった。

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 列は横に4人が並ぶのだが、そのうちの2人はこれぞまさに刀剣女子だ。いで立ちからが驚きである。和服のようなドレス姿で、ハンドバッグの代わりに風呂敷包みを手にし、靴は何と地下足袋なのだ。そば耳をたてていたが、2人は東北から来たようで、話の内容は実に専門的だ。さすが刀剣女子である。

 会場も大混雑だ。ガラス越しの最前列で見るためには、数十分並ばなければならない。自分の番が来てもなかなか前に進まない。刀剣女子は双眼鏡を使い、隅々に目を凝らすからだ。そして、友達と意見を述べ合い、豊富な知識を披瀝し合う。女性が、男が腰に佩く刀剣に興味を持つのは微笑ましく、その研究熱心に敬服する。

 刀剣に無知な私があれこれ言うのは陳腐だが、ただ鍛冶師の匠の技は冴え渡り、瞼にしっかり残った。展示された刀剣には、刃こぼれなどの傷はなく、多くは奉納、贈答用、家宝として大切に受け継がれてきたのだろう。

 欲を言えば、私のような素人は、人を斬った生々しい刀を見てみたい。刃こぼれを見ると、ゾクッとする。刀の出来栄えはもちろんだが、むしろ刀にまつわるエピソードに興味がある。例えば、「徳川家に祟る」と言われる妖刀村正。何かの本で読んだが、西郷隆盛も村正を所持していたらしい。

 それはともかく、奈良、京都の古都を巡った二日間は楽しかった・・・。
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コメント

No title

刃物って確かに人を魅了しますよね。
大した刃物は持っていませんが、うまく砥げた時はなんでもいいから切ってみたいと思ってします。

興福寺は来月、機会があれば行ってみようと考えていました。
仏像館というところがあるんですね。ぜひとも訪ねてみたいです。

No title

    イレグイ号さんへ

 晩秋の奈良はいいですね。
興福寺なら、阿修羅像などの国宝館が見ごたえがあります。奈良博の仏像館も是非。
 私が好きなのは、新薬師寺の十二神将です。堂内に入ると、躍動感のある神将が迫ってきて、こちらも思わず踊りたくなります。必見の仏像だと思います。
 新薬師寺は、興福寺のあたりから歩いて小一時間かかりますが、晩秋の大和路をぶらぶらして下さい。
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