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カモシカに見送られ

 8か月を過ごした生石高原の山小屋から、大津の自宅に戻る日が来た。これから冬の4か月を大津で暮らしたら、来年春には例年通り、再び山小屋へUターンする予定だ。

 住まいを変えるのだから、鍋釜はもちろん、衣類やパソコン、プリンター、趣味の蕎麦打ち道具など何かと荷物が多くなる。軽トラの荷台にぎっしり積み込んだので、大八車の時代なら夜逃げと間違われるかもしれない。

 山小屋の電源を切ったら、最後に水道の水抜きを行う。これからは氷点下の日が多くなり、水道の水を抜いておかなければ凍結でパイプが破裂する。今年の1月から2月にかけては例年になく寒さが厳しく、この辺りでは破裂による漏水れが相次いだ。

 午前10時ごろ、後ろ髪を引かれながら帰途についた。数百メートル走ると、家内が「カモシカがいる」と声を上げた。高原の駐車場のあたりで、右手の斜面にカモシカがたたずんでいた。20mほど行き過ぎて車を止めたが、カモシカそのままの姿勢でこちらを見ている。

 家内がカメラを手に、車を降りてカモシカに近づき、「お見送りしてくれるの?」などと言いながら、話しかけた。カモシカは人間を恐れる風もなく、キョトンと見つめ続ける。何と愛嬌のある野生動物なんだろう。言うまでもなく、日本の天然記念物である。

 カモシカを目撃するのは今年の4月以来だ。その時は、山小屋のすぐそばにたたずんでいた。数分間見つめ合うと、カモシカは森の中に消えて行った。行動範囲からみて、今回のカモシカと同じだったかもしれない。だとすれば、旧知の仲ということになる。

 余りにも愛らしく、ずっと見つめ合っていたかったが、先を急ぐので5分ほどで車を発車させた。カモシカはずっと、私たちの軽トラが走り去るのを目で追っていた。カモシカが見送ってくれる訳はないが、山を離れる日にこんな出会いがあったのは幸運だった。

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 和歌山を出て4時間ほどで自宅に到着した。荷物の運び込みが終わると、さっそく、私が過ごす部屋にホーム炬燵を運び込んだ。本やテレビに飽きたらそのまま炬燵でうたた寝出来る。まるで独身時代のだらしない下宿スタイルである。

 さて、この冬をどのように過ごすか・・・。毎年、同じことを考えるが、結局、のんべんだらりと過ごしてしまう。今年も一応目標らしきものを考えているが、さてどうなるやら・・・。
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コメント

No title

あの場所にもカモシカが出てくるんですね~。
寒くなって人が少なくなったからでしょうか。
少しの間、人間の手から守られるのでしょうね。
来年の春がまた楽しみになります。

今年の冬は、琵琶湖に流れ込む小さな川でタナゴ釣りなんていうのはいかがでしょうか?

No title

    イレグイ号さんへ

 生石高原の直下の場所、分かるでしょうね。確かに、こんな場所を徘徊するのですから、カモシカは人間を怖がっていません。こちらが見つめれば、いつまでも視線を外しません。
 タナゴ釣りはやったことがありません。江戸時代には、短い竿で釣る風流がもてはやされたと、本で読んだことがあります。
 こちらはもう寒いので、炬燵で寝そべっています。
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