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送られてきた生け花

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  正月がもはや特別の日でなくなって久しい。

 子供の頃は、元日の朝目覚めると、枕元には母親が用意していてくれていた新しい下着と衣服が置いてあった。これに着替え、新年の朝ご飯の席についた。父親が家族それぞれの盃に赤玉ポートワインを注ぐのが恒例の行事だった。

 父親はそんなにハイカラな人ではなかったが、元日の朝は日本酒ではなく、なぜか赤玉ポートワインだった。渋味のある今のようなワインではなく、かなり甘かった。赤玉とは日の丸に通じるので、父親は祝日の象徴としてこの酒を選んだのだろう。

 わが家でも元日の朝はお屠蘇をいただく。ずっと普通の日本酒だったが、近年は少しグレードアップして大吟醸で邪気を払い、新年を祝っている。口当たりが良いのでつい盃を重ね、うたた寝するので家内や帰省中の娘から不評を買っている。

 娘2人や息子の家族がそれぞれの家に帰った今、わが家は潮が引いたように静かである。家内は正月準備や食事作りで疲れ、朝はゆっくり起きてくる。おせち料理はそんな主婦の手を煩わせないための作り置きであり、私の朝ご飯もおせちで済ませる。

 みんなが帰った後、宅急便で生け花が送られてきた。東京の企業に勤めている娘からだった。自社株を買っている社員なら誰でも会社持ちで花を贈ることが出来るらしい。自分のお金で買った花ではないが、いくばくかの真心が込められていると思う。自分が帰省中に届くよう手配していたらしいが、宅配業者の不手際だったらしい。

 生け花は、パステルで描いたような淡い色合いで、鼻を近づけると良い匂いがした。水を注ぎ、居間に飾った。「きれいな花やなぁ」とつぶやく家内。ありふれた正月だったが、花の彩りによって少しばかり華やぎ、心も和んだ。


   明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

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コメント

No title

明けましておめでとうございます。
お花、本当に淡い色で綺麗ですね。

新しい下着と衣服は覚えていませんが(着物を着せられていたかも)、やはり子供の頃は元旦は両親が着物を着て、家族4人食卓に正座し(食事もしたのでしょう)、お年玉(百円札が入った)を貰い、家族で近所の神社にお参りに行きました。
私は誕生日が大晦日、妹が1月6日で、誕生日プレゼントは貰ったことがなく、いつもお年玉で誤魔化されていたのを不満に思っていました(笑)

お正月が特別な日でなくなった・・・本当に。残念ながらここ20年余り。これは実家というものを提供できなくなった自分のせいなのですが。

ブログを再開できないでいますが、今年もよろしくお願い致します。

No title

   May さんへ  

 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
 元日はご両親が和服を召されていたなんて、いいですね。私の母も和服でした。和服から漂ってくるいい匂いを覚えていて、懐かしいです。
 大晦日の誕生日というのは、お母さんのご苦労に感謝ですね。
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