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濁流にもまれる鮎

 梅雨前線が長々と列島に停滞し、九州各地や岐阜、長野などに大きな被害をもたらしている。ここ紀伊半島にも大雨が降り続いているが、幸い今のところ、死傷者が出るような深刻な被害までは出ていない。

 この長雨で、隣町の紀美野町と清水町を結ぶ県道180号線では、大きな土砂崩れが起きた。この道路は、私たちが暮らす生石高原に通じる生活道路で、役場によると復旧までの見通しは立っていないという。買い出しが不自由になるのはもちろん、通院を予定している歯科医に行くにも大きく迂回しなければならなくなった。

 大雨の時、川や田んぼの様子を見に行くのは控えなければならないが、いつも鮎釣りをしている有田川の様子が気になり、水が少し引いたので行ってみることにした。わが家から15分ほど山を下ると、二川ダムに突き当たる。ダムは満杯かと思っていたが、水位はかなり低い。これからの降雨に備え、大量に放水しているのだろう。

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 車を置いてダムの上に立ってみた。放水口からは音を立てて滝のように水が落下していた。その先の川は濁流が渦巻き、まっ茶色だ。ダムから10分ほど下流に走ると、私がいつも鮎釣りをしている場所だが、石が点在する川の相は水面下に沈んでいた。もちろん想像していたことだが、増水を目の当たりにして改めて落胆した。

 川をまたぐケーブルに鳶が止まり、じっと濁流を見ていた。魚など何かの獲物を狙っているのだろうか。何分かしてこの場所を立ち去ろうとした時も、まだ川を見つめていた。

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 このような時に鮎釣りのうんちくを書くのは不謹慎だが、川の石に付いた珪藻は濁流によって削られ、茶色だった石が白くなる。これを「白川現象」と言い、珪藻を餌にしている鮎は釣れなくなる。石に珪藻が生え、鮎が再び釣れるようになるまでには10日以上はかかるだろう。

 ところで、この濁流にもまれる鮎はどうしているのか。私はそれほど心配していない。川の石の裏側には反流が生まれ、その淀みに入れば流されることがない。川の底も流れが穏やかであるらしい。岸にも流れが穏やかな所があり、そんな場所ではバケツで魚が獲れることもあるそうだ。

 水が治まれば、無数の鮎が再び川を泳ぎ始める。そして太陽が照り付けば、川の石の珪藻が成長し、鮎の空腹を満たす。やがて鮎が釣れ始める。ただ、今のところ梅雨が明ける気配はなく、悶々とする日々が続きそうだ・・・。
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