【夫の日記】 おめでとうございます

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  元日の朝は、雪だった。森の木々も、路面も、山小屋への階段も真っ白だ。大晦日から降り続き、正午過ぎの今もチラついている。積雪は10センチ近い。

 小鳥の餌台にヒマワリの種を置いてやるのが日課だが、寒いし、雪も降っているので億劫だ。空っぽの餌台で、ヤマガラが不思議そうに首をかしげてキョロキョロしている。やがて、メジロが数羽やって来て、刺しておいた柿とミカンをついばんでいる。


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 女房と新年のあいさつを交わし、雑煮、黒豆、数の子だけのささやかなおせちで新しい年を祝った。とっておきの大吟醸が腹に沁み、心地よい。

 登山靴をはいて、軽トラで5、6キロ離れた生石神社へ初参りに出かけた。私たちが住む「生石山」は「おいし」と呼ぶが、この神社は「しょうせき」と読む。山の中腹にひっそりとたたずんでいる無名に等しい小さな神社だ。

 ご神体は、拝殿の背後に屹立する二つの巨岩である。高さは20メートル近くあり、見上げると今にも倒れてきそうだ。由来など詳しいことは知らない。

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 雪の山道をノロノロ走り、神社に着いた。お参りの人影はない。参道に2、3人の足跡があっただけだ。例年だと、朝からそこそこのお参拝者があるのだが、今日は雪のためか出足が遅いのだろう。

 私たちはお賽銭をケチらな。100円玉をチリン。女房は長々と頭を垂れている。山ほどの願い事をしているのだろう。私は、神仏のご利益を期待していないので、「皆の健康を」と陛下のお言葉のようにつぶやいただけだった。

 帰り道に、生石山の主峰・生石ケ峰(870メートル)の登山口があるので、近くに車を止めて頂上を目指した。新雪の道に足跡はない。踏みしめると、キュッ、キュッという音が鳴る。誰も歩いていない道は、気持ちがいい。

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          女房が耕している畑が眼下に見えた
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 途中に「硯水湿地」があり、希少植物が育っている。その昔、弘法大師がここで一筆したためようと、筆で地面を突くと水が湧き出てきたという。高野山を開山する前、弘法大師がこの山で修業したとされ、大師信仰の篤い土地柄なのだ。

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 やがて頂上に着いた。風が強く、殴りつけるような雪が頬に当たり、痛い。電波t塔の向こうに私たちが住む山小屋がある。この冬、一日でも長く、ここにとどまりたいと思っている。そのためには、夫婦そろって健康でなければならない。

 今ごろ遅いが、生石神社でもっとお願いしてくればよかった・・・

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コメント

あけましておめでとうございます!

下の記事には大変共感いたしました。
私は自然の多いところに住んでいますが、同じように思っている方がいるんだなあと思い嬉しくなりました。

我が家もささやかなおせちをみんなで食べました。
今年も皆様が幸せでありますように!

新年おめでとうございます。
5日より今年の更新を本格的に再開させていただきます。
今年も宜しくお付き合いの程よろしくお願いします。

明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いします♪

お写真を拝見するだけで、とっても寒そうですが、山の清浄な空気の中での年明けを堪能してらっしゃるご様子。
これからも、楽しみにしています。

新春

おめでとうございます。
お正月に雪の風景良いですね…ちょいと寒そうですが雪が懐かしい。
こちらは近所の畑に霜が降りてそこそこ寒いですよ(笑)
昨年は辛抱の年で釣行回数も激減!仕方ありませんね。
今年も近場の磯で釣りを楽しむとしましょう(笑)
今年も宜しくお付き合い下さい。

明けまして、おめでとうございます。本年も宜しくお願いします。

あけましておめでとうございます

ひまじんさんの文章力にはいつも感動していしまいます。
ブログから書籍が発刊されることが多くなりましたが、
このブログもそうしてほしい一つですね。

画像の雪景色、凜とした空気が伝わってきます。
息子が見て、
「うわー!雪じゃー!すっげー!」と驚いていました。
このあたりは滅多に積もりません。

不便だけど豊かな暮らし・・・。
読んでいると、ひまじんさんが仙人に思えてくることがあります。
日本だけど、わたしが知っている日本じゃないような。

これからもよろしくお願いします!

海原美海さんへ

 おめでとうございます。コメントありがとうございます。いつも、愛に満ちたブログを拝見しています。
 私たちの生活に共感していただいたようですね。気恥ずかしい思いもありますが、自然が発する「気」が安らぎを与えてくれるのは、確かです。

かっちゃんへ

 お正月をご家族と愛犬とともに、楽しく過ごしておられることでしょう。クロちゃんの写真を見ていると、かなり雪が深いですね。雪はこれからが本番。風邪なで召されぬよう。

マダム半世紀さんへ

 おめでとうございます。禁煙は続いていますか?同士を失い、残念ですが、まあ、やるからにはフンドシをぐいっと締め直して、頑張って下さい。心のフンドシですからあしからず。
 今、1本吸っています。プハー、うまいなあ。

umitomoさんへ

 いよいよ明日、リーダーさんとともに初釣りではなかったでしょうか。いい報告を心待ちにしています。こちらは連日、強い風が吹き、釣りどころではありません。

ジジィさんへ

 おめでとうございます。熊野にお帰りですか?今年もよろしくお願いします。

ちゃみさんへ

 文章をほめていただき、恐縮しています。本を・・・とても恥ずかしいことです。
 私は、気取らず、文学的表現を避け、なるべく易しい文章にしたいと心がけているのです。
 仙人のようですか?とんでもないです。まだ枯れてはいませんよ。浮世にも少し未練はありますし・・・今年もよろしくお願いします。
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