森に暮らすひまじん日記

第二の人生を歩む私たち夫婦は、和歌山の生石高原に近い森の中で暮らしています。豊かな自然の恵みにあずかりながら、有機栽培で野菜を育てたり、近くの渓流や海で魚を釣ったりする気ままな日々です。そんな暮らしぶりを綴っています。 
 

【夫の日記】 豚が木に登り、鮎の燻製

  2日前のことだ。かつて砕石を置いていた山の空地で、地面にへばりついている砕石を少しばかり頂戴するため女房と一緒にスコップでかき集めていた。そこへ、ランドクルーザーが乗りつけた。ここ生石山中腹の山小屋に住んでいるご夫婦だった。

 「遠くからでも、すぐにひまじんさん夫婦だと分かりましたよ」とからかわれた。そして、ご夫婦は口をそろえて、「この間のアユの燻製はおいしかった。このような珍味は滅多にありません」とおっしゃるのだ。

 おだてりゃ豚も木に登る・・・。私はそういうタイプだ。「そうですか、そんなに気に入ってもらえましたか。それじゃ燻製を作りましょう」と約束してしまった。

 まずは、アユを釣らねばならない。翌日、有田川に出かけると、川の水位がぐんと下がっているではないか。これはチャンスなのだ。水位が高いとアユのオトリを入れられるポイントが限られるが、水位が下がると広範囲にポイントを探ることが出来る。

 急な瀬にオトリを入れて1分もたたないうちに、目印が飛び、掛りアユがオトリを引っ張って対岸に走る。竿をためて引きに耐える。流れの緩い場所に誘導して抜きあげ、網でキャッチした。24センチはある大きなアユだ。大き過ぎてオトリには使えず、再び養殖のオトリを瀬に入れると、しばらくしてまた掛った。

 今度も同じようなような大きさだが、養殖オトリが疲れているので釣ったばかりの天然をオトリにして送り出す。瀬でギラッと光り、掛りアユが上流に疾走する。続いて対岸へ。やっと寄ってきた。

 強引だと思ったが、引き抜いた。2匹のアユが重いので竿が曲がり過ぎ、水面すれすれで飛んできた。糸が玉網の枠に当たったのか、プツン。足元に掛りアユとオトリの2匹のアユが一瞬キョトンとしている。網をかぶせると素早く逃げた。ダイビングして再び網をかぶせる。

 アユは下流に姿を消し、私は全身ずぶ濡れである。折角掛けた大きなアユ2匹に逃げられ、涙が出そうになった。したたる水をぬぐいながら河原にへたり込み、アユが逃げた先を恨めしそうに見続けた。

 気をとり直し、上流へ下流へと釣り歩いた。身が切れて逃げられたり、糸が切れたりの失敗も2度や3度ではなかった。長い時間、まったく釣れないことこともあった。それでも、夕方までに20センチを超えるようないいアユを22匹釣った。

 今日さっそく燻製作りに取りかかった。もったいないが、おいしい内臓を取り出し、塩をして2時間陰干しにした。ブナのチップをダッチオーブンの底に敷き、アユが黄金色になるまで燻すのだ。

 燻製を始めようとしたその時、「こんにちわ~」の声が聞こえた。なんと、当ブログで先週紹介した大阪のご夫婦で、熱心にブログを読んで下さっている。ここ生石山と私たちの暮らしを気に入られ、再び訪問されたのだ。お土産にご主人手作りの靴べらを頂いた。立派な工芸品である。

 来訪はグッドタイミングだ。燻製の仕方を見てもらい、出来上がったアユを食べてもらった。差し出された物をまずいとは言わないだろうが、ご夫婦の表情から合格点を頂いたようだった。

 燻製アユが取り持つ人の輪が広がれば、私に釣られたアユも成仏してくれよう。南無阿弥陀仏・・・。

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     ↓ 頂いた靴べら。工芸品だ。
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   18:53 | Comment:6 | Trackback:0 | Top
 
 
Comment
 
 アガタ・リョウ [URL] #-
いや~、嬉しいですね、楽しいですね。兄貴のお人柄が満開する記事ですね。やはり、釣った大物を落とせば、形振り構わずダイピングが素直な反射行動ですよね。俺ぁ、冷たかった。疲れた。腹減った。テヘヘ。
 2009.08.25 (火) 22:19 [Edit]
 亀丸 [URL] #-
いや、お世辞抜きでひまじんさんの鮎の燻製は滅多に無い最高の珍味ですよ。以前、鮒寿司は最高峰の珍味だという記事を書かれていましたが、「私の鮎の燻製が日本最高峰の珍味だ!!」と訂正して頂きたい!!
それにしても、全身ずぶ濡れになりながら玉網片手にダイビングなんて笑ってしまいました。
良型鮎に2匹も逃げられた悔しさ、同じ釣り人としてお察ししますが、それにしても・・・。
華麗に鮎を抜き上げる釣り姿を何時も想像していたもので・・・。(笑)
 2009.08.26 (水) 10:32 [Edit]
 釣りじいさん [URL] #-
思ったこと、考えたこと、約束したことを確実に実行する姿は凄い!
お人柄が忍ばれます。それにしても・・・鮎にかけては右に出る人はおらんでしょうて、かつてのお師匠さんを除けば・・・。
 2009.08.27 (木) 18:29 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
 ズブ濡れ、情けないですよ。後先のことを考えず、飛びこみました。このようなことは、シーズン中、何回もあります。やっと掛けた鮎に未練たっぷりです。バカみたいですね。
アガタ・リョウさんへ 2009.08.28 (金) 07:34 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
 華麗なんて想像しないで下さいね。石で滑って転んだり、逃げた鮎を意味なく追っかけたり、情けない姿です。
 いよいよ、アオリイカの季節が近づいて来ましたね。今からわくわくしています。ぜひ、釣りに来て下さい。手ほどきしますよ。
 思い切って、亀丸さんとおなじ椅子を買いました。来週あたりボートを出し、ラクチンの釣りを実感したいと思います。
亀丸さんへ 2009.08.28 (金) 07:39 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
 鮎釣りの釣果はキス同様、歩いた距離に比例します。最近は、余り歩くと足がつってきます。若い時に比べると、歩く距離は半分以下という情けないことになっています。ですから、もう若い人にはかないません。
釣りじいさん へ 2009.08.28 (金) 07:47 [Edit]






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