森に暮らすひまじん日記

第二の人生を歩む私たち夫婦は、和歌山の生石高原に近い森の中で暮らしています。豊かな自然の恵みにあずかりながら、有機栽培で野菜を育てたり、近くの渓流や海で魚を釣ったりする気ままな日々です。そんな暮らしぶりを綴っています。 
 

【夫の日記】 人生も釣りも自然体は難しい

  自然体と平常心--。人生も、スポーツも、いや何事も、それは人間性や技を磨き抜いた極意の姿のように思う。自分をさらけ出し、ありのままに人と接することが出来るだろうか。私がこうしてブログの駄文を書く時も、余計な力が入っているに違いない。あらゆる場面で自然体と平常心を通すことは難しく、未熟な私には無理である。

 ちょっと理屈っぽい書き出しだが、何のことはない、先日の悔しい釣りについて書こうとしているだけだ。たかが釣りでも、自然体と平常心を保つことの難しさを痛感した次第である。

 私のボートの師匠で、当ブログを熱心に読んで下さる大阪の「亀丸」さんから「アオリイカの釣り方を教えてほしい」との申し出があった。ヘボ釣り師の私にうまく教えることができるか分からないが、ご一緒することにした。

 まだ暗いうちに私たちは由良湾の漁港に着いた。すでに先客が4人来ていて、竿を出していた。この寒さの中、前夜からアオリイカを狙っているというが、釣果はそれぞれ1杯かゼロとのこと。状況は良くなさそうだが、多分釣れるだろうと楽観していた。

 夜が明けてきて、いよいよ亀丸さんのアオリイカ釣りのデビューである。実際の釣りを紹介する前に、ちょいと講釈を垂れようと思う。この釣りは、生きたアジを泳がせ、これにイカが抱きつくと、ヤエンという掛け針を道糸に通して海中に下ろし、引っ掛けるというものだ。

 第一段階は、ともかくイカがアジに食いつかねばならない。これはおおむね運任せ。第二段階はうまくヤエンをイカまで到達させ、引っ掛ける。こちらは技術であり、腕の差が出る。初心者は10回当たりがあって取り込めるのは良くて2、3割。ベテランになると8割以上の確率だ。

 さて、さて、釣りの行方は・・・。亀丸さんは釣りが達者なので手さばきがいい。緊張の面持ちでアジの動きでピクピク揺れる竿先を見続けている。やがて、波止場の先端で釣っていた人が、500グラムほどのアオリイカを釣り上げた。いよいよ地合いの到来か・・・。

 しかし、2時間、3時間が過ぎても私たち二人の竿にイカは乗ってこない。しびれを切らして亀丸さんがその場を離れたその時、亀丸さんのリールから激しく糸が出て行った。「乗った、乗った」と叫んで亀丸さんを呼び戻す。私が手を貸せば練習にならないし、釣った感激も味わえない。

 「1秒で1センチ寄せるくらいの感覚で竿を操作して」「リールは常にフリーに。引いたらすかさず糸を出して」とアドバイスする。イカは次第に寄ってきた。ヤエンは私がセットして海中に下ろした。あと一歩というところで、イカがジェット噴射して潜った。リールがフリーになっていなかったので、イカは抵抗を感じてアジを離してしまった。よくやるミスである。

 亀丸さんは悔しさの余り、波止にへたり込んでしまった。頭から湯気が出そうな形相である。私も心中穏やかでない。亀丸さんに釣らせたい、自分も釣りたい--という焦りと欲がごった混ぜになり、平常心が失われていく。自然体なんてどっかに吹っ飛んでしまう体たらくだ。

 こうなると、何もかもテンポが速くなる。泳ぐアジの操作が雑になる。アジ投入を頻繁に繰り返す。もう少しどっしりと構えればいいのだが・・・。そんな私を鎮めようと、亀丸さんはうどんを作ってくれたり、コーヒーを入れてくれたり。しかし、釣りたい、釣らせたいの思いが頭を駆け巡り、気もそぞろだった。

 結局、私の竿にイカが乗ることはなかった。あえて負け惜しみを言うと、この秋、ひんしゅくを買うほどイカ釣りに通ったが釣果ゼロは初めてだった。選りによって、初挑戦の亀丸さんとの釣行がこれでは情けない。

 アオリイカは私の焦りを見透かしていたのだろうか。釣りに焦りは禁物だし、かといって悠然とし過ぎてもいけないと思う。平常心の心構え、自然体の動作が肝要だと、改めて思い知る一日だった。まだまだ鼻ったれ小僧でして・・・。

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   08:38 | Comment:4 | Trackback:0 | Top
 
 
Comment
 
 亀丸 [URL] #-
いや~、私が当初イメージしていたのとは違って、かなり繊細で奥深い釣りですね。
この釣りは独学なら釣り上げるまで何年もかかりそうです。
この日は残念ながら一回きりのアタリでしたが、名人のひまじんさんに教えて頂けたので、一年分に匹敵する体験でした。
「イカを寄せるのでは無くヤエンを送るのだ。」まさに金言です。
しかし、周りの釣り人を見ていてもバラシが多かったですね。
ひまじんさんの8割以上のヤエン命中率はちょっと神がかっていますね。信じられな~い!!
 2009.12.05 (土) 09:47 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
 確かに、独学だと疑心暗鬼になって、自信が持てるまでに時間がかかると思います。でも、覚えてしまえばすぐに5割、6割になります。もちろん、失敗が続くこともあり、頭に血が上りますよ。
 明日は波も静かで、由良でボートを出そうと思っています。水曜日に備えてボートをそのまま係留しておこうかと考えています。詳しい打合せは、明日にしましょう。
亀丸さんへ 2009.12.07 (月) 08:49 [Edit]
 ハカマ [URL] #-
私の釣りの師匠も「釣りたい人には魚は食付かない」と、いつも言っています。
釣りを楽しまないといけないのですが、私も釣りたい気持ちが先に出るようです。
釣りを楽しむ 2009.12.08 (火) 04:24 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
 何が何でも釣ってやると思えば、確かに空回りすることがありますね。反対に、絶対釣るぞと気合を入れて粘ると、これまた釣れることもあると思います。なかなか難しいですね。まあ、釣りは遊びですから、お互い、気楽に楽しみましょう。
ハカマさんへ 2009.12.10 (木) 17:03 [Edit]






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