梅の花が満開、春はそこまで・・・

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  ここ生石山の中腹まで下ると、南に面した山の斜面ではいま、梅の花が満開だ。紀州名産梅干しの実を収穫するため、何千本もの梅が植えられている。この梅林の道は、山に暮らす私たちの生活道路であり、ここを通るたびに梅の花が春の足音を実感させてくれるのだ。

 梅林のそばに車を止めると、何とも表現しがたい香りが漂って来る。まさに春の香りだ。寒い冬を過ごしてきただけにウキウキする。蜜蜂が盛んに羽音を立て、蜜を吸っている。のどかな季節がもうそこまで来ている。

 梅と桜とどちらが好きかと問われれば、私は梅の方に心が傾く。花のボリューム感は桜が圧倒的だ。しかし、点描のように咲く梅は、桜のような華やかさはないが、奥ゆかしい趣がある。

 花の色合いも、梅がいい。ピンク系の白色の桜に対し、黄色い花芯を包む梅は同じ白でも黄色味を帯びている。「美しい」という表現だけでは、かゆい所に手が届かないようなもどかしさがある。桜のように色彩が浮き立つのではなく、自然に溶け込む静けさがある。この色彩の妙は尾形光琳の絵筆をもってして、さてどうだろう・・・。

 日本人は古来から、花に人生観、死生観を重ね合わせる。西行は「願わくは 花の下にて春死なむ」と詠み、草木が萌える満月の頃がいいと、加えている。梅と言えば菅原道真で、大宰府に左遷された時に詠んだ「東風(こち)吹かば にほひおこせよ梅の花 主なしとて 春な忘れそ」は有名で、人生の悲哀が滲む。

 私には、短歌や俳句の才がないので、気のきいた歌など詠めない。せいぜい、花を愛でながら、女房が作る梅干くらいしか思い浮かばないバカである。ついでに言うと、バカの諺はいっぱいある。「バカにかまうと日が暮れる」「バカを見たくば親を見よ」「バカは一芸」「バカには勝てない」・・・。

 「桜切るバカ、梅切らぬバカ」もその一つだ。女房は、桜を切ってはいけないと信じている。切ればその部分から腐ってくるというのがその理由だ。梅は枝を切って剪定しないと、枝が伸び過ぎるからである。

 実は私もそのように信じていたのだが、以前、大学の先生が書いたエッセイを読んで間違いであることを知った。この本には、桜は切らずに折るのがよい、梅は折るより切るのがよいと書かれていた。つまり、桜は折りやすく、反対に梅はねちっこい木なので折れにくいというのだ。

 梅や桜に限らないが、花々を眺めていると、根性がひん曲がった私でさえも妙に素直になれる。わずらわしい人間社会と違って、自然は何と素晴らしいことか・・・。

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コメント

今日は本当に暖かかったですね。
長崎はこの時期では120年ぶりに22℃を記録したとか。
この気温は異常にしても、この咲き誇った梅の花の写真を見ると、春はもうそこまで来ているんだなぁと実感します。
まだまだ慣れない仕事に戸惑う毎日が続いていますが、最近はそろそろ春の釣り物が気になる余裕も少し出てきました。
時期が来れば、また春の大烏賊釣りのご指導お願いします。
甘い刺身と下足の塩ダレ炒めの味が忘れられません。

岩代の梅林

昨日 田辺に行く用事があったので道すがら花咲く梅林に心癒されて来ました
青い海と梅林を眺めながら まだまだ日本も捨てたもんじゃないな~なんて感じさせてくれる 自然の力を痛感しました
ひらひらとはためく岩代梅林の旗に誘われてわき道へ入って夫ときれいね~となんておしゃべりしながら行き着いたのは料金所・・・・・
そこで充分 満足したねとUターン

大きな自然の中 自分のちっぽけさを再確認いたしました

 羨ましい程の春が、香って居ますね。此方は、まだまだです。
 オオイヌノフグリ、福寿草が青花・黄花を春日にほほ笑んでいる位ですよ。河川敷には、モグラの土盛りが幾つもポコポコで出ていますから、しばれた土も、大分柔らかに成って来たんでしょう。乾いた土くれの中に、雑草の小さな緑を見付けて、信州人は春を心待ちしていると云った処です。
 一年の速さに、この頃は驚くばかりです。困った物です。

こんばんわ~

今日は「春一番」らしく、東京でもエラク暖かかったです。まだ二月ですが・・・
ちなみに、ウチの梅はまだ咲きません。(いつも遅いのよ、ウチの子ったら?)

へ~そうなんですね。
「桜切るバカ、梅切らぬバカ」
私も奥様と同じように、思ってましたが・・・桜は折って良いのですね。^^
ひとつ利口に・・・まだまだ遠かった。^^;

亀丸さんへ

 今年は春の訪れが早いように思いますが、それでもあと1回くらいは雪が降ると思いますよ。
 3月中旬になれば、ボートを出そうと思っています。ガシラ、あわよくば三井造船のあの場所で大アジを釣ろうと思います。
 イカは4月下旬から6月です。キロ級を狙いに行きましょう。

フォンちゃんのママへ

 確かに、和歌山ではお金を払ってまで梅林を観ることはありませんね。そこいらじゅうにありますから。今は、記事のように生石では花盛りです。見に来て下さいね。
 春もいいですよ。山桜がきれいです。お待ちしていますね。

アガタ・リョウさんへ

 そうですね。1年はまたたくうちに過ぎて行きます。あとひと月半ほどすると山菜の季節ですが、今は冷凍保存の山菜を始末するため盛んに食べています。これを採ったのはつい昨日のように思っています。
 山の中腹、それも南の斜面まで下ると、暖かいです。山頂に住む私たちには信じられないほどです。
 こちらは福寿草はまだまだです。

マダム半世紀さんへ

 春一番が吹いても、油断はできませんね。こちらでは、寒の戻りがあって雪が降ります。車のスタッドレスタイヤの交換は4月に入ってからです。暖かいといっても、ストーブの火を絶やしたことがありません。
 
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