森に暮らすひまじん日記

第二の人生を歩む私たち夫婦は、和歌山の生石高原に近い森の中で暮らしています。豊かな自然の恵みにあずかりながら、有機栽培で野菜を育てたり、近くの渓流や海で魚を釣ったりする気ままな日々です。そんな暮らしぶりを綴っています。 
 

破れたパンツ・・・シンプルライフ

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  「これからの人生は、これ、これ」。いつもの女房の独り言である。読んでいた新聞の書籍広告を切り取って、山小屋のカウンターに貼り付けた。本の題名は、ずばり「シンプルに生きる」。出版社は次々ヒット作を出す幻冬社だが、いつもながら本のタイトルを捻りだすのが実にうまいなあと感心させられる。

 女房は以前、テレビの対談で女優有馬稲子が「身の回りの物をいかに捨てていくか」という話を聞いて大いに共感したと言っていた。このような考え方を本にしたのが「シンプルに生きる」で、著者はフランス人女性だ。ヨーロッパでは結構売れているらしい。

 広告の面白いところは、著者の生き方37カ条がすべて書かれている点だ。これを読めば本を買わなくて済むと思うのだが・・・。ご親切なことである。

 目ぼしい項目を拾い上げてみると--。

 「物を処分したり他人にあげたりすることに罪悪感を抱かない」。そして、「常にどうしてこれをとっておくのか?と自問自答してみる」と言い、「1年1度も使わなかった物はすべて捨てる」と駄目を押すのだ。

 その結果、「泥棒が入っても、とっていくものがないくらい」が理想的だとしている。これらを実行するためには「少ないことが多くをもたらすことを実感する」とし、「欲求と必要の違いを区別できるようにする」と意識改革を促している。

 「洗面所に香水サンプルのコレクションを置かない」は、いかにもフランス女性らしい項目だが、「品質の良さを長年示してきた伝統的なものを信用する」は納得できる。最後の37条では「余計な装飾品は捨てる」と断じ、女性には耳が痛かろう。

 女房はこのような「捨てる」をどんどん実行している。「あっ、それは・・・」という物まで容赦がない。私の宝物である釣り道具まで「捨てよ」とうるさいのだ。

 蔵書と言うほどのものではないが、家にはたくさん本がある。女房と娘は、大きな段ボール箱2個に本を詰め込み、「本、DVDを売って下さい」の看板を掲げる店に持ち込んだことがある。お金になったのは、たったの450円。「本を売って下さい」は、詐欺のようなものものだ。

 本や釣り道具を捨てるのは、身を切られる思いだ。しかし、読み直したり、再び使うこともないし、あの世まで持って行けるものでもない。ただ、これらを捨てるのは身辺整理をしているようで、一抹の寂しさを感じる。

 家の中を見回してみると、なるほど余計な物が多過ぎる。箪笥の奥にも、破れたパンツや靴下を押し込んんでいる。「破れたパンツをはくのか」と問われれば、口ごもってしまう。それもこれも、小さいころからそう言って育てられた「もったいない」の一心がそうさせるのだ。

 確かに、物にこだわる考え方や生活は、本当に大切な事柄を見えにくくすると思う。簡素な生活、いわゆるシンプルライフは心の豊かさを求める生き方だろう。女房のシンプル主義は勢いを増すばかりだが、情けない話、破れたパンツを繕うべきか、捨てるか、大いに迷っている・・・。
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   08:55 | Comment:8 | Trackback:0 | Top
 
 
Comment
 
 マダム半世紀 [URL] #-
昔は母が靴下を良く繕ってくれたのですが、私はそれが嫌で嫌で・・・
母に申し訳が無いのですが、繕ったところがゴワゴワと当たるのが大嫌いでした。
靴下は穴が開いたら捨てよう・・と小学生の時に心に決めました(笑)

息子が生まれてから、良く靴下に穴を開けますが「勿体無いから繕うかな~」という誘惑に、あの頃のゴワゴワを思い出しては・・・捨ててしまいます。
繕った下着や靴下って、少し貧乏な気分になるのはなぜなんでしょう?(笑)

シンプルとは、勿体無いと思う気持ちとの戦いの面もあったりして・・
シンプルに生きるのは憧れですが、欲との戦いは厳しいです。^^;


薪ストーブが寿命との事、とっても素敵でしたのに残念ですね。
又新しい薪ストーブで、山小屋の歴史が続くんですね。^^
こんばんは。 2010.07.28 (水) 00:28 [Edit]
 たかたん [URL] #NM1EMLgs
そうなんですよね。
シンプルに生きたい、家財や荷物はできるだけ少なくと思うんですが、いつの間にか増えてるんですよね。
判ってても捨てられない物ってあります。
 2010.07.28 (水) 07:18 [Edit]
 都筑の風@横浜 [URL] #-
森に暮らすひまじん さん


こんにちは。
”破れたパンツ・・・”言い得て妙なタイトルですね。
我が家の嫁さんは、さすがに破れたパンツは捨てているようですが、
シャツ類は端布にして雑巾代わりに使っています。

>確かに、物にこだわる考え方や生活は、・・・・心の豊かさを求める生き方だろう。

同感ですね。

心の豊かさとは少し違うかもしれませんが、よくブランド物を買う人がいる。
買う人それぞれに考えがあるのでしょうが、jこれはあくまで私見ですが、
その人達は自分に自信がないためではないかと思っています。
ブランド物の“力”を借り素でない自分を作りだす。
”物”によって”自分と違う自分”を見せる。
”物”さえ変えればまた”違う自分”がそこに現れる。
こうして”物”が増えていく。”

物”に頼らなくても“自分”らしさを表現できる人が、
”物”を捨てるまでもなくシンプルライフを実践している人では。

定年後、この都筑の森をカメラを片手にただ歩く、何も買う”物”がない。
でも毎回心には何がしかの充足感が得られる。
会社勤めで慣れ親しんだ”経済至上主義”(≒”物“主義)の束縛から
離れたとたんに心が軽くなりました。

PS.
一番のシンプルライフの実践者は、
都会を離れ、一日奥さんとしか会話をしない代わりに、
山の中の野鳥や花々や木々と心の会話を楽しむ
森に暮らすひまじんさんではないでしょうか。




   都筑の風@横浜
 2010.07.28 (水) 10:06 [Edit]
私もあまり何でもかんでも取って置くのは嫌いです。
リビングにも必要以外のものは置きたくありません。
でもそこは良くしたもので、女房は物を捨てることにかなり抵抗があるらしく、何でも仕舞い込んでいきます。
必要ないものもどんどんリビングに持ち込んできます。
文句を言うと「あなたも釣り道具なんとかして!!」と怒られます。
そうです。そんな私も釣り道具だけは必要ないものも捨てられません。(笑)
シンプルライフ、賛成です!! 2010.07.28 (水) 12:01 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
 破れたパンツと書いたら、女房はゴムが伸びたパンツと書くべきと注意されました。確かにそうですが、ま、同じようなものです。捨てられない自分が、ちょっと情けないですね。マダムと同様、「もったいない」と葛藤しています。
 今朝は寒くて、ストーブを焚きたい気分ですが、御覧の通り故障中で・・・。
マダム半世紀 さんへ 2010.07.29 (木) 08:30 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
 私たちの年代は捨てることに罪悪感があるのでしょうね。いつか、何かに使えるのではという思いもあります。結局、埃をかぶったままなんですが・・・。シンプルライフは難しいですね。
たかたん さんへ 2010.07.29 (木) 08:34 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
 ブランドの力を借りる--は、まったくその通りだと思います。昔は少し手を出したこともありますが、年を取るにつれ、バカバカしく思うようになりました。
 年金生活ですが、不思議にお金が欲しいと思いません。欲しいものはありますが、驚くほど我慢できるようになっています。「束縛から離れたとたんに心が軽くなりました」と言うことでしょうね。
 シンプルライフは、お茶の精神に通じているのでしょうか・・・。
 
都筑の風@横浜 さんへ 2010.07.29 (木) 08:45 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
 亀丸さんは偉いですね。必要のない物は捨てる。なかなか出来ることではありません。私はむしろ奥さんタイプです。石鯛釣りをしていた頃の大型リールはまだ捨てずにあります。40年くらい前のものです。時々手にとって、懐かしんでいるのです。
亀丸 さんへ 2010.07.29 (木) 08:48 [Edit]






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