森に暮らすひまじん日記

第二の人生を歩む私たち夫婦は、和歌山の生石高原に近い森の中で暮らしています。豊かな自然の恵みにあずかりながら、有機栽培で野菜を育てたり、近くの渓流や海で魚を釣ったりする気ままな日々です。そんな暮らしぶりを綴っています。 
 

クマさん出ないでよ~ 白馬山を歩く

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  私たち夫婦は、毎日のように生石高原の主峰・生石ケ峰(870m)に登っている。「登る」と言うのは大袈裟で、散歩気分で行けるなだらかな山である。山小屋から1時間ほどで往復できるので、適度な運動になる。

 頂上に立つと、360度のパノラマが開ける。東には高野山、護摩壇山、その向こうに大峰の山々が連なっている。その反対側に目を向けると、紀伊水道や紀淡海峡の島々が見え、遠くに四国の山並みも見渡せる。

 南側には、白馬(しらま)山脈が横たわっている。ひと際高く盛り上がっているのが「白馬山」(957m)だ。生石を歩く度、一度この山に登りたいと思っていたのだが、先日の朝、天気がいいので急に思い立ち、出かけることにした。

 麓までは車で4、50分ほどで、そこから林道を上って行く。途中でニホンカモシカが道を横切り、ぶつかりそうになった。8合目あたりの林道に車を止め、頂上を目指した。歩き始めてすぐ、木を伐採している人に会い、「クマが出るので気を付けて」と注意された。

 そう言えば、各地でクマが出没し、被害が相次いでいる。クマに遭遇したら逃げてはいけない。背中を見せず後ずさりする。大きな木と一体になる・・・など新聞に書かれていた教訓を反すうしてみた。女房は「クマさん、出ないでよ~」と大声を上げながら先を歩く。私も「チリン、チリン」と鈴の真似をして登った。

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 山の紅葉はまだ半ばだったが、気持ちのいい登山道だった。北側の斜面は自然林で、赤い木肌のヒメシャラ、トウヒ、カエデなどの巨木が天を突いていた。高度が上がるにつれて次第にブナが多くなった。道にはブナの枯れ葉がたくさん落ちており、クッションのようになって足に優しい。

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 小一時間で山頂に着いた。私たちが暮らしている生石山を見渡せるだろうと期待していたが、四方が木立に遮られていて残念だった。もう昼時になっていたので、女房が作ってくれた弁当を食べた。前夜の残り物だが、自然の中で食べればどんなご馳走より美味しい。

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 同じ道を下ったが、登山者を見かけることはなかった。登山口の近くで、林業会社の人が白馬山に向かって太いロープを張る作業をしていた。伐採した木を吊り下げて運ぶ全長600mほどのロープだそうだ。太くて重いロープをどのように渡すか不思議でならなかった。

 作業の邪魔になったが、根掘り葉掘り聞いてみた。まず、細いロープを鉄砲で撃って向こうの基点に届けさせる。そこに滑車を取り付け、細いロープをたぐりながら段々と太いロープに繋ぎ換えていくのだそうだ。この説明では良く分からないと思うが、要するにそういうことだ・・・。

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 ここは、まさに日本林業の最前線だ。伐採から運搬まで相当きつい作業だと想像がつく。林業の後継者が少ないうえ、国産材は安い外国材に押されて苦境に立っている。出来る限り国産材を使うようになればと、切実に思う。

 林業が盛んになれば森の再生になり、日本の美しい風景の復活にもつながる。白馬で出会った林業の最前線で働く若者に「頑張ってね」とエールを送りたくなった。
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   13:19 | Comment:7 | Trackback:0 | Top
 
 
Comment
 
 たかたん [URL] #NM1EMLgs
今年は、熊の出没がほんとに、多いですね。
海辺に住んでる、僕達には他人事のようですが、その昔裏六甲に住んでたときはイノシシに遭遇するだけでも、怖かったから、熊となると一生、会いたくないです。
さすが、ひまじんさんですね。気になるととことん聞いたんですね。^^山の谷あいなどに吊り橋を渡すときも同じような手法で細いパイロットロープの一本から始まります。人間って、ほんとに凄いなあ~~と感心します。^^
 2010.10.26 (火) 21:58 [Edit]
 アガタ・リョウ [URL] #-
 お早う御座います。写真を見る限り、明るい木立ですね。気候・地形による植生の違いと林業の手が加わって居る所為なんでしょうか。日本全国の熊出没騒ぎで、自然界には結構、熊が多いのだと驚かされていますが、生態学者の何年か前の報告では、山の生態系の頂点に立つ、激減するツキノワグマの保護を呼び掛けていました。今年の異常気象に、頭数を減らした熊出没ですから、異常気象が山に与えている影響の甚大さは、大変な物なのでしょうね。真に以って、逆説的な地球環境変化の警鐘ですね。

 生物の多様性などと云った会議が日本で開催されていると、ニュースなどでそれと無く作文的な解説などが、兎角、横行するものです。人間が、これほどまでに自然から離れて、活字・言葉だけの情報を得ただけでは、一過性の耳残りでしかありません。其処で作り出されているのが、行儀の好い傍観者の考え方だけに終わって仕舞う薄平らさの上塗りなんでしょうね。現場・現実と云う五感の実感こそが、考える最大の要素だと思って居るのですが・・・
 2010.10.27 (水) 10:31 [Edit]
クマに実際に遭遇したら、分かっていても背中を見せて逃げてしまうと思います。

山歩きは本当に気持ちよさそうです。
この寒さで紅葉も一気に進むでしょうね。
自然の中で食べる弁当も美味しそうです。
クマが出なくて良かったですね。 2010.10.27 (水) 12:08 [Edit]
 たかたん [URL] #NM1EMLgs
私は元々、山が好きでしたが妻の喘息を考慮して今の海辺に住みだしてから、漁港の街のよさをしみじみと感じてる次第です。夏になると漁港では、蛸壺が散乱してます。今では、昔ながらの焼き物の壷が少なくなってますが、じっくり探せばまだまだ昔ながらのタコ壷もあります。また時期が来たらカメラに収めてみます。
 2010.10.28 (木) 09:23 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
   たかたん さんへ

 へー、吊り橋を渡す場合も同じなのですね。よくご存じですね。私は、そんな方法、想像もつきませんでした。
 ここ生石山には多分クマはいないようですが、ひと山越えればいるそうです。山奥に住んでいますから、気を付けねばなりません。
 タコ壺はユーモラスな形で、その中に入るタコがなぜか可愛く感じます。そんな写真を期待しています。
 2010.10.28 (木) 18:36 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
   アガタ・リョウ さんへ

 まさに、五感の実感が大切ですね。
私は日本の林業の衰退に危機感を感じます。
山小屋の周辺の山は、間伐がされず、寒々とした景色です。木の文化を誇る日本はどうなるのでしょうね。
 スギやヒノキの間に広葉樹を植える混交林の普及を夢見ていますが、さて、将来どうなるでしょうね。
 2010.10.28 (木) 18:44 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
   亀丸 さんへ


 はい、私もクマに遭遇したら、女房をおいて逃げます。とても、後ずさりする勇気はありません。
 紅葉の山を歩くのは気持ちいいですよ。
メタボ腹を引っ込めるためにも、是非歩いてみて下さい。でも、帰ってビールを飲めば、なにもなりません。
 2010.10.28 (木) 18:48 [Edit]






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