森に暮らすひまじん日記

第二の人生を歩む私たち夫婦は、和歌山の生石高原に近い森の中で暮らしています。豊かな自然の恵みにあずかりながら、有機栽培で野菜を育てたり、近くの渓流や海で魚を釣ったりする気ままな日々です。そんな暮らしぶりを綴っています。 
 

棒ダラに年の瀬を感じる

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        これで¥5000 高いなぁー

  「棒ダラの食文化圏」というのがあるのだろうか。女房は、和歌山の大きなスーパーで棒ダラを探したが、どこにも売っていないと言う。滋賀の百貨店でやっと手に入れ、おせち料理の準備をしている。

 北海道や東北、北陸などでは、昔から当たり前のように食べられてきたと思う。京都の円山公園には「芋棒」の有名店があるから関西でも馴染みのある食材だろう。それなのに、なぜ和歌山では売られていないのだろう。新鮮な魚介類が手に入るので、わざわざ保存食を食べる習慣がないのだろうか。

 干した棒ダラを水に浸け、戻すのに何日もかかるので、面倒な料理の筆頭格だろう。だから、共働きの多い最近の家庭では、こんな悠長な料理をしなくなったそうである。しかし、もったいない話だ。あの歯触りの良さ、煮しめて出せるタラのうま味・・・。これぞ日本の食文化だと思う。

 女房は、結婚当初からおせち料理の一品として棒ダラの煮しめを欠かしたことがない。年末になると、子供たちは幼いころから大好物だった棒ダラを送ってほしいと言って来る。「おふくろの味」をせがまれた女房はうれしそうに腕をふるうのだ。

 私にとっても懐かしい「おふくろの味」である。生家は雪深い田舎だったから、棒ダラは貴重な保存食だった。師走になると、きれいな水が注ぐ池に、縄で縛りつけた棒ダラが一匹丸ごと浸けてあったものだ。

 病弱だった母親は滅多に料理をすることはなかったが、棒ダラだけは七輪の前で気長に煮ていた。それは、私の小学生のころだったと思う。母親が鍋の中を覗いた時、みずばなを煮汁の中に垂らしてしまったのだ。多少塩っ気がきいていたかもしれなかったが、美味しく食べたはずである。

 今も昔も、台所で棒ダラの料理が始まると、年の瀬を思う・・・。
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   08:28 | Comment:4 | Trackback:0 | Top
 
 
Comment
 
 たかたん [URL] #NM1EMLgs
棒ダラ、懐かしいです。
昔、我が家でも母が棒タラと数の子の塩抜きを始めると、なんだかもうすぐ、そこにお正月が来ると子供心にウキウキしたものです。
今では、棒タラなど高価すぎて、更にはその手間隙かかることから、普通の家庭では見なくなりました。
母が、ある年に「もう棒タラは、やめとくわ」と言った時に母の老いを感じました。もはや、家の味を受け継ぐ人がいないのです。
今では世間は、おせちは買うものとなって久しく、お正月でもお店が開いてて買い物が出来るなどで季節感や、お正月の気持ちや意識が薄らいでましたがいですが、こうやって久しぶりに「あっ!お正月」が近いんだ。そんな気持ちになりました。
ひまじんさんの所では、まだまだ日本の伝統が残ってますね。ほっこりしました。
忘れていた物 2010.12.26 (日) 19:26 [Edit]
 isshy [URL] #-
森のひまじん様
おばあちゃん子だった私は、祖母が年末になったらこの棒鱈を炊いていたのを思い出します。あまりいいにおいがしないんですよね。子供のときはできれば食べたくなかったお正月のメニューでしたが、大人になってみればおいしいお酒にぴったりの食材ですよね。和歌山には新鮮な魚はあってもこういった保存食文化は発達しなかったのでしょうね。でも高くても手に入れてこれからお正月準備とはうらやましい限りです。奥様が腕をふるって料理に、ひまじんさんは腕を振って薪を準備し、これって昔の絵本にでてきた昔話の夫婦そのものですね。
 2010.12.26 (日) 23:36 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
   たかたん さんへ

 お母様は棒ダラ料理ををおやめになりましたか。
なるほど、老境に入られ、面倒になったのでしょうね。
一抹の寂しさを感じます。
 棒ダラは肉より高価でしょうね。
そんな贅沢が味わえるのは幸せなことです。
 おせち料理は買うもの・・・。困ったことですね。
家の味を伝えて行くことが難しくなったのでしょうか。
 2010.12.28 (火) 18:39 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
   isshy さんへ

 確かに棒ダラは少し嫌な匂いがしますね。
多分、皮の匂いでしょう。
でも、味はいいですね。新しい年を迎えた気分がします。ただし、年末からつまみ食いしていますが・・・。
 昔の女性は食の文化を大切にしていたと思います。祖母から嫁に、嫁から娘に伝えるという使命感のようなものがあったのでしょう。大切にしたいですね。
 2010.12.28 (火) 18:45 [Edit]






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