森に暮らすひまじん日記

第二の人生を歩む私たち夫婦は、和歌山の生石高原に近い森の中で暮らしています。豊かな自然の恵みにあずかりながら、有機栽培で野菜を育てたり、近くの渓流や海で魚を釣ったりする気ままな日々です。そんな暮らしぶりを綴っています。 
 

われら夫婦が燻製になる・・・

  このところ、夫婦仲が険悪になっている。事の始まりは、「臭い」であった。女房は自分のオナラの臭いに寛容なくせに、私のそれには鬼のような顔をする。いや、オナラだけではない。あらゆる臭いに敏感なのだ。臭いに鈍感な私にとって、女房の過剰反応が我慢ならない。

 険悪な事態を招いたのは、薪ストーブから出る煙である。私の一日は、薪ストーブを燃やすことから始まるのだが、杉の木を小割りにした焚き付けに火を付けると、最初はどうしても煙が出る。すると、二階のロフトで寝ている女房が「煙たい、煙たい!」と声を荒げるのだ。

 薪ストーブで暖房している限り、多少の煙は我慢しなければならない。しかし女房は、洗濯物や衣服に煙の臭いが染み付くのを嫌がるのだ。確かに私たち夫婦は、チップに燻された燻製のようなものだから、都会に出て息子夫婦や娘たちに会うと「山小屋の臭いがする~」と言われる。

 香り高きわれらスモーク人間・・・。それはそれでいいと思うが、最近そうも言っておられない異常な事態になってきた。ストーブから物凄い煙が出始めたのだ。女房の「煙たい!」の声は怒りに満ちている。もはや女房に「少しくらい我慢せい!」とは言えなくなってきたのだ。

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 この事態を説明するには、薪ストーブの機能について書かなければならない。炉内の薪は、給気口から送り込まれる新鮮な空気によって燃える。すると煙突が温まり、炉から煙突へと上昇気流(ドラフト)が発生し、給気口から大量の空気を吸い込み、薪が勢いよく、安定して燃えるのだ。

 要するに、ストーブにとって煙突のドラフト効果がなければ、何の役にも立たない鋳物の箱でしかない。ところが正月以降、私たちが暮らす生石山は猛烈な寒気に包まれ、今日16日朝の場合は氷点下10度といった具合である。だから、最近は薪を燃やしても煙突が温まらず、炉内へ流れ込む空気が少ないためチロチロしか燃えないのだ。場合によっては、煙が逆流して室内に充満することすらある。

 薪ストーブに関する本を何冊か置いているが、女房は夜な夜なこの本を読んでストーブの勉強を始めた。にわかに専門家のようなことを口にするようになり、生意気にもあれこれ指示するようになった。

 まあ、指示されなくても煙突掃除はまずやらなければならない。まずはストーブの火を絶ち、本体と煙突をつなぐ部分を取り外した。何と、その入り口付近を塞ぐように煤の結晶がこびり付いていた。「これじゃ、薪が燃えないわなあ。 あっ、は、は」・・・。これで一件落着、夫婦喧嘩も休戦となった。

 ところがである。思うように火が燃えないのだ。燃やそうとしてストーブの扉を何度も開けるので、煙がまたも充満する。女房は山小屋の窓を全部開けまくり、まるで冷凍庫のような寒さだ。「換気扇を10個くらい付けてよ!」とヒステリックに叫ぶ女房とは、また冷戦に逆戻りである。

 こうなれば、1台目、2台目のストーブを設置してもらった専門店「憩暖」(河内長野市)に相談するしかない。電話口に出た社長は「そちらは寒過ぎるのです。屋外に出ている煙突はダブル構造だが、室内の煙突もダブルに付け替えれば解決出来ると思いますよ」とのことだ。

 うーん、またも高額な出費になる。さて、どうするか・・・。女房は「最初にケチルからこうなるのよ。専門書を読まなかったの?」と、傷口に塩をすり込むようなことを言う。毎朝、本格燃焼まで2時間余りも給気口を開けたり閉めたり、色々と苦心しているのだ。

 私より3時間ほど遅く起きてくる女房は「プハー、今日も煙たいなあ」とほざいている。「バカモーン」・・・。

 
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管理人のみ閲覧できます 2011.01.16 (日) 13:01 [Edit]
 ちゃみ [URL] #-
お久しぶりです。
へぇ、寒すぎると燃えないんですね。
画像を見る限り、ステキなストーブなのに。

燻製ご夫婦はいい香りがしそうですが、
CO2中毒だけはご用心くださいませ。
 2011.01.16 (日) 14:19 [Edit]
 ちゃみ [URL] #-
お久しぶりです。
へぇ、寒すぎると燃えないんですね。
画像を見る限り、ステキなストーブなのに。

燻製ご夫婦はいい香りがしそうですが、
CO2中毒だけはご用心くださいませ。
寒いんですね。 2011.01.16 (日) 14:19 [Edit]
 たかたん [URL] #NM1EMLgs
薪ストーブに、そんな弱点があったとは、薪ストーブの響きに憧れすら感じてましたが、イザとなるとその運用も大変なんですね。それにしてもこの冬は凄く寒いです。
去年の夏は異常なほどの高温、そしてこの冬は、とんでもない寒波来襲でストーブが稼動するまで2時間もかかるとなると辛いですね。
早く改善されると良いですね。
我が家も妻がアロマの先生などをやってるものですから、匂いには厳しいです。
タバコを吸った後はなどは、それはもう黴菌扱いです。
でも、燻製の香りっていい香りだと思うんですが。^^
こんにちわ。 2011.01.16 (日) 15:44 [Edit]
スモーク人間、燻製夫婦、すみません。美味しそうなフレーズに過剰に反応してしまう、ダイエット中の私です。
確かにひまじんさんは燻製の良い香りがしますよ。

新しい薪ストーブで苦労されているんですね。
薪ストーブ歴の長いひまじんさんでも、そういった苦労があるとは・・・。
今年は特に寒いですから、早く手を打ちたいものですね。
 2011.01.16 (日) 16:31 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
   アロマろうそく さんへ

 コメント有難うございます。
それに、ご親切なアドバイスに喜んでいます。
 アロマのろうそくで煙突を温めれば、女房の心も静まるかもしれませんね。
 このところは、大量の焚き付けを一気に燃やすようにしています。お陰さまで、これまで以上のドラフトが得られるようになりました。
 いつも読んでいて下さるとのこと。今後ともよろしくお願いします。
 2011.01.17 (月) 08:20 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
   ちゃみ さんへ

 本当にご無沙汰しています。
こちらは猛烈に寒いです。
山小屋は安普請なので断熱効果が薄く、煙突もなかなか暖まりません。
 ストーブは工夫して燃やしていますので、暖かさが改善してきました。そちらも雪の様子。風邪には気を付けて下さい。
 2011.01.17 (月) 08:27 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
   たかたん さんへ

 この冬は本当に寒いですね。
同じ氷点下でも、2,3度と10度とでは世界がまるで違います。この温度がストーブに物凄く影響を及ぼします。困ったことです。
 それにしても、女性はどうして臭いに敏感なんでしょうね。不思議でなりません。
 とくに、アロマの先生をしておられる奥さんは、スモーク山小屋はつらいかもしれませんね。
 2011.01.17 (月) 08:55 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
   亀丸 さんへ

 新しいストーブの特徴をつかむのは、時間がかかります。16年使った前のストーブとは燃焼方式がまったく違うのです。
 私はやはり燻製の臭いがしますか?
焚き火もしょっちゅうしてますからねえ。本当の燻製では、3時間ほど付きっきりで煙を浴びています。
 ダイエット、頑張って下さいよ。
 
 2011.01.17 (月) 09:02 [Edit]
 都筑の風@横浜 [URL] #-
森に暮らすひまじん さん

我が家の嫁さんも嗅覚と味覚が人並み以上です。
ある意味メリットもありまあすが今回のブログの
内容ではありませんが、鈍感な人であれば少々
我慢が出来ることが耐えられないというデメリットも
あり。
それにしても、本来寒いところで威力を出す薪ストーブ
大変なことになっているんですね。
氷点下という寒い中、奥さんに気付かれない間に、
起きて部屋を暖める努力を評価してもらえないと、
>バカモーン」・・・
と言いたくなりますよね。
ただ、そのあとの”・・・”は、
>「最初にケチルからこうなるのよ。
>専門書を読まなかったの?」
に対する自己反省ですかね


  都筑の風@横浜



 2011.01.17 (月) 10:19 [Edit]
 竜二 [URL] #AJPLlBbQ
ときどき訪問させていただいています。はじめてのコメントです。

私の地域では、子どもの頃はほぼ100パーセント石炭ストーブでした。昭和20年代は、石炭ストーブも寒すぎても暖かすぎても、燃えに変化がありました。
煙突掃除(エントソージと発音していました)は、最も困難な手伝い仕事でした。今では、暖房は灯油・ガス・電気になりましたが、また、薪も見直されています。

脱線しましたが、我が家でも妻が臭いに敏感で、御同類の親しみを感じました。我が家では、イヌの子犬のころのオシッコの臭い(外飼いなのに)をいちいち指摘され、そのころは消臭剤をもって、犬舎を這い回っておりました。
我が家も 2011.01.17 (月) 15:30 [Edit]
 kumoki [URL] #-
ちょっと次元が違うかもしれませんが、
うちも砂漠のど真ん中で大げんかしたことを思い出しました。
砂漠人がユルタの中で焚き火をし、小さなユルタの中に煙が充満して
息もできないほどになったのです。
砂漠生活や断食で疲れも貯まっていたわたしは耐えかねて
「こんなのちっともすてきな生活じゃないっ!」と爆発しました。
冷戦どころじゃない、離婚すら頭をよぎる熱戦でしたが、
砂漠人としてはロマンチックに火を焚いて暖まり、
自然のすばらしさを見せたかったようなのです。
でも自然というのは、ときに厳しいですね。

ストーブは少し改善されたそうで、よかったですね。
 2011.01.18 (火) 05:04 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
   都筑の風@横浜 さんへ

 おはようございます。
想像してみて下さい。
まだ暗いうちから床を抜け出し、ストーブの前で背中を丸め、炉内を見つめ続ける亭主・・・。
 情けないでっせ~。
でもご安心を。このところ、それほど煙を出さず、薪は快調に燃え続けているのです。
 前のストーブと構造が違うので、慣れるまでに時間がかかるということでしょうか。
 2011.01.18 (火) 08:48 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
   竜二 さんへ

 当ブログをお訪ね下さり、ありがとうございます。
竜二さんのブログを拝見させていただきました。
ネコと遊び、犬と歩く。ストレスから開放された定年後の生活が伝わり、同じような境遇に親近感を感じます。
11月からブログを始められたようで、ぼちぼち、無理をせず続けて行って下さい。
 奥さんが消臭剤を持って犬小屋を這いずり回る。笑ってしまいました。女房も「それって、良く分かるわ」と言っていました。
 今後ともよろしくお願いします。
 2011.01.18 (火) 08:56 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
   kumoki さんへ

 いえ、いえ、少しも次元が違うとは思いません。
私は砂漠人さんの気持ちが良く分かります。
男って、「ロマンチックに火を焚いて暖まる」なんて思うものです。
 確かに煙充満は女性にとって我慢ならないかもしれませんが、そこは離婚なんて考えず、砂漠人さんの思いを理解してあげて下さい。
 電気や灯油に慣らされた生活に、少しだけ背を向ける山小屋生活。楽しくもあり、苦もありです。
 2011.01.18 (火) 09:08 [Edit]
 かんけん [URL] #YG9ONXHE
どうもはじめまして、南側の某不動産屋跡地に住む者です。
いつも楽しく読ませて頂いておりました。

薪ストーブ、わが家でもあの寒い日は煙が逆流して大変でした。
まだ据えて間なしの、ほとんど詰まりの無い煙突なのですが、あの時は抜けが弱く、風が吹くたびに押し戻されてストーブの下にある吸気窓から煙が噴いていましたね。

うちでは、とりあえずスギのような焚きつけにする木を少し小さめに割って、あえて空気を全開で送ってゴーゴー燃やすと改善されました☆

・・・今はおだやかで広葉樹の丸太も燃えておりますが、水はまだ凍ってお風呂が厳しい状況です。
私の所も燻製でした 2011.01.18 (火) 17:25 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
   かんけん さんへ

 コメントありがとうございます。読んでいただいていましたか。感激です。
 「南側の某不動産屋跡地に住む者」との書き出しで、瞬時にピンときましたよ。よく前を通ります。農業の事、奥様のご苦労もちゃんと知っていますよ。間違っていたらごめんなさい。私の山小屋まで10分もかかりませんので、お風呂を使いに来て下さい。
 先日、留守をしている間に、煙突がすっかり冷えてしまい、煙が逆流してしまいました。ちょっと油断すると煙突が冷えて、思うような火力が得られません。やはり寒冷地では、16年間使い続けたダンパー付きのコンバスターストーブの方が使い勝手がいいかもしれません。
 2011.01.19 (水) 18:10 [Edit]






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