女房元気で留守がいい・・・いや困った

 「亭主元気で留守がいい」--。何たる言い草かと思うが、逆の立場になると、なるほど一理あるなあとも思う。実は女房が生石山の山小屋を数日前から留守にしている。

 滋賀の自宅に帰り、近所の主婦仲間とランチしたり、亭主の悪口を言い合っているに違いない。続いて大阪の娘のマンションに泊まり込み、夜な夜な食べ歩きしていることだろう。

 女房を山小屋に縛り付けておくことには、多少忸怩たる思いがある。たまには羽を伸ばさせてやらなければならない。女房が山を下りると言った時、「ああ、行っといで。ゆっくりしておいで」と言いながら、女々しくも「但し、5日間だけだぞ」と怖い目で念を押しておいた。

 たまに、やもめ暮らしもいいものだ。何よりも、女房から小言を聞かなくていい。「そのお皿は使っちゃダメ」「そんな汚れた物をそこに置いてはダメ」「あれ、あれ、お味噌汁をこぼしている」・・・。一日の小言の回数は、両手の指を折っても足りないくらいだ。

 煙草を室内で吸うのも自由だ。外気が氷点下10度であろうと、女房は外に出て吸えと言う非情さである。晩酌が過ぎても文句を言われない。誰はばかることなく、高々と放屁の音を響かせることだって出来るのだ。

 加えて、静かに本が読める。女房は独り言の癖があって、本に夢中になっている時でも、「今日の天気はどうかなあ」「今日は何曜日かなあ」と言い、こちらとしては「えっ、何か言ったか?」と応えざるを得ないのだ。これでは気が散って、同じところをもう一度読まねばならない。

 朝食はパン、お昼は炊いておいてくれたライスカレー、夜は何種類かの冷凍食品をチン。2、3日はこれでいいが、飽きてきたので何か自分で作ろうと思った。

 そろそろ山菜の季節だから、散歩のついでにワラビを採ってこよう。まだ10センチくらいの長さだったが、懐石料理に添えられる柔らかそうなワラビである。灰で灰汁を抜き、油で炒めた後、砂糖、醤油、酒を入れて卵とじにする。

 晩酌はこのワラビ、海老しゅうまいと鰻の冷凍食品だ。ところが、ワラビは甘過ぎて食べられたものじゃない。仕方なくお湯を注いで味を薄めたものの、ヘンな味になってしまった。少し侘びしくなってきた・・・。

 女房の留守が長過ぎるのは困ったもの。台所の流しには食器がたまる一方だし、料理は作れないし、洗濯機の使い方も知らない。「早く帰れ」と言いたいが、「私は家政婦じゃない」と言い返されるのがオチである。

 男より女性の平均寿命が長いのは、男やもめを同情する神様の配慮かもしれない。本気でそう思う日々である・・・。

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コメント

ご無沙汰です。なかなか山に行けません。
ゲストハウスは、90%完成でデッキを製作中です。
完成の暁には、一度立ち寄って下さい。

文章の中から、寂しさが伝わってきます。
早く帰って来たらいいですね。
でも、ピータさんは偉い。

>男より女性の平均寿命が長いのは、男やもめを同情する神様の配慮かもしれない。

本当にその通りで、妻に先立たれることを想像するとぞっとしますね。
やもめ暮らしの侘しさが伝わってきます。
亭主元気で留守がいいは全ての主婦が思うことでしょうけど、逆はありえないと思います。

ここは変な意地を捨てて、奥様に甘えた声でSOSを訴えましょう♪

ワラビ、こんなにおいしそうなのに甘かったのですか? 残念。
わたしも亀丸さんの策に一票です。きっと奥さんはお見通しでしょうけど~

   エコ夫婦のご主人さんへ

 ゲストハウスは完成が近いようですね。
山に上がれないのは、仕事が忙しいのでしょうか。
生石はやっと暖かくなってきました。
高原にはワラビが出始めています。
一度、ゲストハウスの様子を見に行きたいと思っています。

   亀丸 さんへ

 女房にSOSですか。
内心はそう思っていますが、男の意地もありますからね。ま、それをやせ我慢というものでしょうが・・・。
 魚料理ならできますが、そのほかはちょっと。
野菜不足なので、キャベツをかじっていました。

   kumoki さんへ

 砂漠人さんは色んな知識があって、自活の方法を知っておられますが、当方は本当になーんも出来ないのです。絶対に、女房に長生きしてもらわなくてはなりません。SOSを出そうと思っていたら、帰って参りました。
 ワラビの卵とじをもう一度作ってみましたが、今度は成功です。何事も経験ですね。

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森の暇人さん
やもめ料理はどうですか?
でも、ひまじんさんは以外でしたね。料理なんていっぱい出来そうですから・・・
もうしばらく頑張ってください。

 料理は苦手なんです。と言うより、邪魔くさいのです。女房が元気なうちはそれでいいのですが、男の料理の本を買って、勉強したいと思っています。この山奥では料理教室なんてありません。
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