老齢化する別荘地

 私たちが暮らしている山小屋の東隣に、築後35年ほどの別荘が建っている。かなり老朽化が進んでおり、早目に補修をした方がいいのになあと思って眺めていたが、ついに取り壊されることになった。

 解体工事は1週間ほど前から始まり、家の中の物が次々運び出された。家主さんが太っ腹なのか、まだ十分使える大型冷蔵庫やテレビ、家具、ワインなどすべてを廃棄すると言う。この様子をウッドデッキから眺めていて、「それ、貰えんかなあ」と言いかけたが、ぐっと我慢した。それにしてももったいない・・・。

 邪魔になる木を伐採して重機が上がってきた。屋根瓦をはがすと、重機が物凄い威力で壊し始める。わずか1日で瓦礫になってしまった。建築するのに時間はかかるが、解体はあっという間で終ってしまう。営々と築いてきた会社や人間の信用が、何かのつまづきで一気に瓦解するのと同じように、壊れるのは速い。

 私たちが山小屋を建てたのは17年前だ。当時、隣の家主さんは週末になると、息子さん、娘さん、お孫さんらとともにやって来て、大層にぎやかだった。しかし、5、6年前から、姿を見なくなった。もちろんまだ健在なのだが、高齢になってここ生石山に上がって来るのが辛くなったのだろうか。

 生石山の一角にこの別荘地が開発されたのは、高度成長期の真っ只中だった。多くの人が土地を投機目的で買ったので、総区画数の1割程度しか家が建っていない。開発当時に建てられた別荘は老朽化が進み、放置されているものも少なくない。他の古い別荘地は、どこも同じような状態と聞く。

 隣の家が解体される様子を見ていて、いずれわが山小屋も同じような運命を辿るのだろうと思いながら、少し切なくなった。手入れさえきちんとしていれば、あと20年やそこらは大丈夫だと思うが、その先が心配だ。息子や娘がこの土地を引き継ぎ、新たに家を建てて活用してもらいたいと願っているが、さて子供らにその気があるかどうか・・・。

 ここでの暮らしが気に入っているので、軒を接するようなせせこましい自宅には帰りたくない。しかし、もっと高齢になれば、山小屋への階段を登れなくなるだろう。その日が来れば、山を下りる決心をしなければならないだろう。健康を維持し、なるべく長く森の生活を続けたいと思っているのだが・・・。

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コメント

家族が楽しく過ごした別荘があっという間に取り壊される・・・。
なんか切ないですね。
健康に気をつけて永く森の生活を楽しんでください。
ひまじんさんご夫妻が山を下りる姿は見たくない。
いつまでも釣り三昧を続けて欲しいですね。

   亀丸 さんへ

 有難うございます。長く山小屋で暮らし、釣り三昧を楽しみたいと思っています。
 しかし、年を取って以前のような馬力がなくなってきました。まあ、それでも2日連続のボート釣りをする気力はまだあります。体力が続く限り、釣りますぞー。
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