森に暮らすひまじん日記

第二の人生を歩む私たち夫婦は、和歌山の生石高原に近い森の中で暮らしています。豊かな自然の恵みにあずかりながら、有機栽培で野菜を育てたり、近くの渓流や海で魚を釣ったりする気ままな日々です。そんな暮らしぶりを綴っています。 
 

薬師岳・・・(その1)

 北アルプスで最も大きな山塊と言われる薬師岳(2926m)。私たち夫婦はこれからこの山を目指す。夫婦の年齢を足すと120歳を大きく超し、人に言えるほどの経験もない。そんな私たちが頂上に辿り着き、無事下山できるのか・・・。

 薬師岳の玄関口になっている有峰林道のゲート前に到着したのは午前5時45分だった。開門は6時だが、すでに20台ほどの車が列を作っている。1800円の通行料を払い、折立登山口に向かう。みんな気がせいているのか、かなりのスピードで走っている。

     ↓ みんな、わくわくしながら有峰林道の開門を待っている
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 夏山シーズン真っ盛りだから、折立には車がひしめき、駐車場に入れない車が道路にまであふれている。ぐるぐる回って何とか駐車スペースを確保出来た。登山靴の紐をしっかり絞めていざ出発だ。6時55分。「ゆっくり行こう」「そう、亀さんのようにね」と誓い合い、最初から腰が引けている私たち・・・。

     ↓ 折立登山口に踏み込む。気取らず、愚直に千里の道も一歩から・・・
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 取りつきの「太郎坂」は聞きしに勝る急登だ。前日から夜通し強い雨が降ったそうで、木の根っこで滑ったりしながらぬかるみの中を登る。まだ20分ほどしか歩いていないのに、急に目が回り出した。少し吐き気もする。倒れ込むように、登山道脇にへたり込んでしまった。「そんな所に座っては迷惑よ」と女房が怒るが、どうしようもないのだ。

     ↓ 目まいがして登山道にへたり込んだ。前夜の雨で道も靴も泥だらけ
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 実は前夜、立山山麓の旅館で大酒を飲んでしまった。ビール、冷酒、焼酎のチャンポンだ。寝付いた途端、強烈な下痢に襲われた。しばらくするとおう吐が続いた。出る物は全部出て、おまけに眠れない。そんな最悪の状態で出発したのだから、登山のイロハが分かっていない。

 「北アに行く」と友人に告げたし、このブログでも書いたことがあるので、たった20分登っただけで引き返せば笑い者にされるだろう。こんな馬鹿な虚栄心こそ危険なのだ。ともかく、休息している間に宿で作ってもらった弁当を無理して食べた。ところが10分もしないうちに元気が出てきたので不思議である。

 女房が「あんなにお酒飲むのは大馬鹿よ」とプリプリしている。「すみませんね」と小さくなりながら、女房のお尻を追い続けた。急登は延々と続くが、意外と足が上に、前に動いた。この一帯はトウヒやブナ、檜の巨木が林立する樹林帯で、木々を見上げる余裕も出てきた。

      ↓ 深い樹林帯を登る。聞きしに勝る急登だ
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 深い樹林帯の前方が少し開けてきた。最初の目標地点「三角点」はもうすぐだろう。そう思いながら登ったが、なかなか到着しない。 相変わらず急な坂道が続いている。やがて人の声が聞こえてきた。やっと三角点に着いたのだ。時計はちょうど9時。

      ↓ 三角点で休憩する登山者。ピンク、ブルー・・・みんなおしゃれな服装だ
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 標高1367mの折立登山口からここ三角点1870mまでの標高差は503m。距離にして2480m。ここまで2時間5分かかった。途中体調不良で15分ほどのロスがあったが、まあ標準的な時間で歩いたことになる。二日酔いでよくぞ来れたものだ。自慢できることではないが・・・。

 目まいがして座り込んでいた時、二人の女性が追い越して行った。そのうちの一人は、つば広の帽子をかむり、短パンにスパッツ、靴から目が覚めるようなピンクの靴下がのぞいていた。これぞ山ガールの典型的なファッションである。形の良いお尻につい見とれてしまった。もう一人は地味な姿で、母娘の登山者なのだろう。

 このお二人は、三角点のベンチに座って休憩していた。ピンクの靴下が印象的だったのですぐ分かった。彼女のお顔を拝見して、思わずのけぞった!! 年の頃、60歳前ぐらいだろう。恐ろしいものを見てしまったような気分だった。山ガールファッションは若者だけのものではないのだ。

 おしゃれに山を登る--。私の若い頃では考えられないことだ。山で見かける女性たちは、真っ黒の顔にチェックのシャツ、ニッカポッカといういでたちだった。正直、近寄り難い雰囲気を醸し出していた。しかし今は、誰もがおしゃれなのだ。

 それに対して私たち夫婦はまことにダサイ。とくに女房はひどい。靴はくたびれた20年前のもの。シャツもズボンも普段着である。他の登山者から奇異な目で見られていたのは帽子だろう。虫よけネットが首まで垂れ下がっている農作業用の帽子なのだ。こんなものをかむる人は誰ひとりいないのだが、実は、後に山小屋の女主人に絶賛されるのだ。この話は後で・・・。

      ↓ 女房の防虫ネット付き農婦の帽子。実際、樹林帯には結構虫がいるのだ
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 三角点でひと息ついた後は「五光岩ベンチ」を目指す。このあたりからは穏やかな道が現れ、北アルプスの峰々を楽しむことが出来るはずだ。五光岩までは標高差320m、距離にして2760m。この日の最終地点は、標高2693mの「薬師岳山荘」だから、登山はまだ始まったばかりだ。辿りつけるのか・・・。 
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