森に暮らすひまじん日記

第二の人生を歩む私たち夫婦は、和歌山の生石高原に近い森の中で暮らしています。豊かな自然の恵みにあずかりながら、有機栽培で野菜を育てたり、近くの渓流や海で魚を釣ったりする気ままな日々です。そんな暮らしぶりを綴っています。 
 

薬師岳・・・(その3)

 「太郎平小屋」を出発したのは12時20分だ。歩き始めて5時間余りが経過している。折立登山口から標高で約1000mを登り切り、約9400mを歩いたことになる。しかし、まだ2時間以上歩かなければ、宿泊予定の「薬師岳山荘」に辿り着けない。ともかく、あとひと踏ん張りである。

 山小屋を出るとすぐ木道になっていて、緩やかな下り坂だ。しばらくの間、涼やかな風を受けながら歩く。これまで上り坂の連続だったので、つい鼻歌が出そうになる。すると、つい今まで霧に覆われていた峰々が姿を現し始めた。

 おっ、あれは薬師岳に連なる稜線だ。やがて霧がもっと薄くなり、その全貌が姿を現した。手前のピークにある四角い箱のような建物が避難小屋のはず。そこから左側へ稜線を辿ると、目指す薬師岳の山頂だろう。愛知県の大学生13人は、この避難小屋を頂上と間違え、右側の谷を下って遭難したらしい。若者よ、安らかに・・・。

     ↓ 薬師岳の優しい陵線が少し見えてきた
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     ↓ おにぎりのような山の左手に薬師岳のピークが見える
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 薬師岳は圧倒的な大きさだ。そして、優しい姿である。「北アルプスの女王」の名をほしいままにするこの名峰は、「日本百名山」に数えられて当然だろう。「明日、そこへ行くぞ~!」・・・。そう叫びたくなった。

 木道が終わると、一気に下り坂となる。下った分だけ登らなければならないので、何か損をした気分になる。下りきると、テント場でもある薬師峠だ。標高2307m。多くのテントが張られ、若者たちが昼寝をしたり、地図を眺めたりしてくつろいでいた。

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 峠からの登りは、見るからに辛そうだ。谷川沿いの道なき道だ。巨岩を乗り越え、谷川の水で濡れた石に足を掛け、ヨイショと体を持ち上げる。10歩も歩けば息が切れる。喉が渇き、谷川の水を飲んだ。顔も洗った。雪渓の一滴、一滴を集めた水は、手が切れそうなほど冷たい。

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 フー、フー言いながら、さらに登り続ける。下山してきた男性に、「もうすぐ登り切りますか?」と聞いてみる。私の情けない表情に同情したのか、「いやー、お気の毒ですが、まだしばらく・・・」という答えが返ってきた。ここが胸突き八丁だろうと、覚悟する。

 まだ先は長いので、岩に腰かけリュックを下ろした。急坂を見上げると、若い山ガールが下りてきた。タイツの上に黄緑色のミニスカートをヒラヒラさせている。前を通り過ぎる時、スカートの中が見えた。喜んだら、スカートとセットになった短パンをはいている。チェッ、ややこしい服を着るな!

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 若い女性に目が向くのは、まだ元気が残っている証拠だろう。散々苦労したが、標高差180mの沢を登り切って薬師平に到着した。太郎平からは1時間15分。薬師平は標高2475mで、一帯は高山植物の宝庫だそうだ。

     ↓ 薬師平のケルン。高山植物がいっぱい咲いていた
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 なるほど、あちこちに美しい花が咲いていた。高山植物の名前は馬鹿の一つ覚えで、「チングルマ」「ハクサンイチゲ」くらいしか知らない。人から教えてもらっても、その尻から忘れてしまう。覚えようとするのは無駄な努力というものだ。

     ↓ チングルマ
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     ↓ 白い花がハクサンイチゲ。黄色がシナノキンバイ(?)
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     ↓ イワギキョウ
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     ↓ 黄色がウサギギク。桃色の花は、???ハハコ? 
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 美しい花に見入っていたら、何やら雲行きが怪しくなり、東の方から雷鳴が聞こえてきた。宿泊予定の薬師岳山荘までは1時間余り。早く着きたいが、疲れて亀さんの足取りである。雷が近づき、「ピカッ、ドド、ドーン」。ああ、ナンマンダブ・・・。
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