森に暮らすひまじん日記

第二の人生を歩む私たち夫婦は、和歌山の生石高原に近い森の中で暮らしています。豊かな自然の恵みにあずかりながら、有機栽培で野菜を育てたり、近くの渓流や海で魚を釣ったりする気ままな日々です。そんな暮らしぶりを綴っています。 
 

関門海峡の風に吹かれて・・・(前編)

    ↓ さすが下関のマンホールはすべてこれ。
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 去年の年末、女房と娘が頻繁に電話で連絡を取り合い、ひそひそと話をしていた。彼女たちはこれまでもこのように相談し、あちこちを旅行しているので、またどこかへ出かけるつもりなのだろう。

 いつも仲間外れされているひがみもあって、旅行の話を聞かぬ振りをしていた。まぁ、女同士の旅行に男が加わるのは無粋かもしれない。私は散々好きな事をしてきたので、女房の旅行には口出ししないようにしている。女房自身も第二の青春とばかりに、娘や友人との旅を楽しんでいる。

 ところが、今回の旅行に私を連れて行ってくれるという思わぬ展開となった。娘が「たまにはお父さんも・・・」とうれしいことを言ってくれたらしい。しかも、すべての費用を娘が持つという気前の良い話である。

 このようにして、下関でフグを食べる1泊2日の旅行へ行くことになった。私が働いていたころの旅行は、私が「あっち」と言えば「あっち」、「こっち」と言えば「こっち」だった。しかし連れて行ってもらう今は、それは通じない。女房と娘の尻を見ながら、ひたすらついて行くだけである。

 下関の駅に着いて少し歩くと、そこはもう関門海峡だ。大潮のため潮流は川のように速く、その狭い海峡を大きな船が行きかう。岸辺では、私のように「毎日が日曜日」の老人たちが釣り竿を出していた。その一人が竿を曲げた。海底に沈めた疑似餌に、手の平ほどの甲イカがしがみついていた。

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 赤間神社にお参りした後、フグ料理店「春帆楼」に向かった。ここは、日本で初めてフグ料理を出したと言われる有名店だ。同時に、伊藤博文と李鴻章の全権大使が日清講和条約を結んだ建物としても知られる。

 「春帆楼」は私にとって二度目である。十数年前、九州の会社がこの店に招待してくれ、フグのフルコースを堪能したことがある。本社に帰った途端、ある役員と廊下で顔を合わせると、この役員は「知ってるぞ。春帆楼に行ったらしいなあ。贅沢三昧しやがって!」と羨ましがっていたほどの店なのだ。

 海峡を望む部屋に通され、コース料理が運ばれてきた。もちろん大皿にフグ刺しが威張るように整列していた。細いネギを巻いて食べる。いじけている訳ではないが、女房と娘にたくさん食べてもらいたいので、控え目に口に運んだ。

 情けない話、高価なフグなどここ数年、食べたことがなかった。まして、娘の招待でなければ、春帆楼の暖簾をくぐることはなかっただろう。下関では、フグを「ふく」と呼んでいるが、すこし呼び名を変えただけで、何か有難味が加わるような気分になった。

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 満腹の腹をさすりながら、平家滅亡の壇ノ浦を歩いた。海戦は潮の流れが勝敗を決すると言われるが、有利だった平家は潮変わりとともに総崩れとなったらしい。近くには、長州砲のレプリカ5門が海峡に向いていた。英仏など4か国連合の艦隊を迎え撃つ大砲だが、性能に劣る長州砲は完膚なきまでにやられた。攘夷の馬鹿らしさを思い知らされたのかもしれない。

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 この後、海峡トンネルを歩いて門司へ。全長780mだそうだが、閉所恐怖症の女房は「地震が起きたらどうしよう」と言いながら、速足で駆け抜けた。それにしても九州は近い。もし本州と地続きだったら、邪馬台国の成立はもとより、勢力地図、大陸貿易も姿を変えていたに違いないと思った。

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 門司では、レトロな建物群を見て歩き、連絡船でわずか5分ほどの下関に帰った。夜はイタリア風の居酒屋で食事した。お代は、感謝の気持ちを込めて、薄く痩せた私の財布から・・・。                (続く)
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   11:13 | Comment:2 | Trackback:0 | Top
 
 
Comment
 
 nagahiroy [URL] #-
実は私も2月の上旬に下関に行くんです。
一番下の娘が私達をふぐの店に招待するとの事。。。
しかも、その店は春帆楼なんです。
う~ん、ひまじんさんに先を越されたけど、
何かと情報収集出来たのでラッキーかな。
後編も楽しみにしてます!
 2012.01.09 (月) 18:26 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
  
  nagahiroyさんへ

 下関、しかも春帆楼、それにそれに娘さんのお招きとは、驚きです。いい旅になることを願っています。
 お陰さまで、親子水入らずで楽しい旅行になりました。nagahiroyさんもいい思い出を刻んで下さい。
 薪貧乏なんですか。困ったことですね。お近くなら、差し入れするところですが・・・。
 曽爾同様、こちらも寒く、薪は1日にコンテナ2杯は燃やします。少し心細くなってきました。
 2012.01.10 (火) 18:16 [Edit]






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