高原の山蕗で佃煮を作る

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 連休が終わり、多くの人でにぎわっていたここ生石高原は、潮が引くように元の静かな草原に戻った。それでも時折、山菜採りの人影がちらほら見られ、レジ袋の中身を見せてもらうと、結構ワラビを採っている。

 生石高原は山菜の宝庫だと、つくづく思う。連休中、あれだけ多くの人がやって来て山菜を採ったのに、その後もワラビは次々と芽を出し続けている。ここで暮らすわれらにとって、連休明けのこれからが第2ラウンドで、のんびりと山菜採りを再開するのだ。

 一昨日のことだが、朝食を食べ終えた頃、誰かが玄関ドアを叩いた。表に出ると、生石山の森で暮らす仲間の彫刻家である。「これ女房が作ったんだ。味見してみてよ」と言って、ビンに入れた山蕗の佃煮を持って来てくれた。

 その夜、味見してみた。「美味しいねぇ」・・・。珍しくわれら夫婦の意見が一致した。掛け値なしに、いい味だ。山蕗の風味に加え、エリンギとシメジが入っているので、食感もいい。佃煮のように辛くはなく、甘目に調理されている。

 実は、山蕗の佃煮は私の大好物であり、懐かしいお袋の味なのだ。母親は、私たち家族が採ってきた山蕗を庭の山椒と一緒に煮付けた。その味が忘れられず、女房には毎年、母親直伝の山蕗を炊いてもらっている。これぞ、初夏の味なのだ。

 しかし、彫刻家がくれた山蕗は、お袋の味、女房の味とかなり違う。そこで女房は翌日、彫刻家の家を訪ね、レシピを教えてもらって帰ってきた。調味料は、醤油、みりん、砂糖、日本酒など特別なものはなく、干しシイタケの戻し汁で炊くのがコツといえばコツなのだろう。

 さっそく、山蕗を採りに行った。この森の中を歩けば、いくらでもある。蕗は高地に自生しているのでそれほど太くはないが、柔らかくて風味は濃厚である。6月中旬くらいまでいい蕗が採れる。

 蕗採りから帰ると、彫刻家から電話がかかってきた。九州から取り寄せた醤油があるので、1本あげると言う。女房によると、スーパーなどで売られているキッコーマンなどの醤油は塩っ辛過ぎて、ほんのりと甘い味には仕上がりにくいと言う。どうやら、醤油も調理のポイントの一つらしい。

 女房が調理を始めた。蕗を水でよく洗い、3センチくらいの長さに切って茹でる。水にさらしてアクを抜いたら、調味料、山椒粒、エリンギ、昆布とともに弱火で3時間ほど煮詰める。出来上がった蕗の佃煮は、彫刻家からもらったものとは微妙に違うが、味に遜色はない。

 蕗独特の風味にキノコの歯ざわりが絶妙で、実にうまかった・・・。

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コメント

 お早う御座いますの前に、何とも瑞々しいまでの山蕗の様ですね。犬年では無いネズミ男ですが、山蕗の独特の風味が、ブア~ンと立ち込めて来ましたよ。

 栽培物と違って、山の物、自然の物は、味も風味も強くて、乙な物ですからね。先日の釣の代わりに摘んで来たセリの濃厚な風味は、大いに堪能した処です。おふくろの味ですか・・・身近に在る物には、其々、作る者の一工夫、味覚の嗜好で、一味違った調理法で、昔懐かしいお袋の味が、舌に脳裏に焼き付いて居る物ですね。へへへ。

   アガタ・リョウ さんへ

 こんばんわ。リョウさんも書いておられるように、このところ寒いですね。わが家では、今日もストーブを焚いているのですよ。
 写真から山蕗の香りが匂いたっていますか?私は、山蕗にかすかな土の香り感じるのです。これが、旨みであり、郷愁でもあるのです。
 ヤマメの代わりに摘んだセリ。こちらは清流の香りが漂うのではないでしょうか。鍋に入れてさっと茹で、パリッと食べる。いいですね。
 このような乙な味に惹かれる年頃になりましたね。

みずみずしい蕗ですね。
我が家の庭にもたくさん茂っています。
草抜きのときにも蕗だけは残してもらいました。

時間ができたら炊いてみようと思っています。
もちろん、鹿児島のお醤油で。

エリンギをいれたらいいのですね。これもためしてみます。

   まるまる さんへ

 ぜひ、庭の蕗を炊いてみて下さい。
醤油は鹿児島ではなく熊本なのですが、
適度に甘く、おいしいです。
 タイでは有難うございました。
ご主人にお会いできなく、女房は残念がっていましたよ。
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 連休が終わり、多くの人でにぎわっていたここ生石高原は、潮が引くように元の静かな草原に戻った。それでも時折、山菜採りの人影がちらほら見られ、レジ袋の中身を見せてもらうと、結構ワラビを採っている。 生石高原は山菜の宝庫だと、つくづく思う。連休中、あれだけ...

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