槍ケ岳--④

 槍ケ岳の日の出は午前4時55分ごろだった。東の空がオレンジ色に染まり始めると、八ヶ岳連峰の左側に真っ赤な太陽が顔を出した。太陽はみるみる大きくなり、ご来光を拝もうと山荘の外に出てきた人たちから「オーッ」という歓声が上がった。八ヶ岳の右には、富士山が優美なシルエットを浮かび上がらせていた。

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 今日は下山の日である。上高地から槍沢を登ってきたが、帰りは反対側の槍平を経て新穂高に下る。午前6時に山荘を出発した。新穂高まで14・4キロの表示。これからは長い道のりだ。

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 槍ケ岳のすぐ隣の大喰岳(おおばみだけ、3101m)へ向かうことにした。半時間余りで登れるはずだ。

 こんな朝早く、ヘリコプターが飛来し、槍のすぐ下にある大槍ヒュッテに荷物を吊り下ろしていた。人力に頼っていた荷揚げがヘリになり、キンキンに冷えた生ビールも飲めるようになった。有難い。

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 途中の雪渓でひと休み。その向こうに三角形の常念岳が。

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 大喰岳の頂上から、槍の見納めである。その反対側には北穂高岳など急峻な峰が連なっている。

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 ここは「飛騨乗越」。日本で一番高所にある峠だ。まだ朝は早く、我らの影が長い。笠ケ岳に向かって下山する。

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 われらが下る「槍平」は高山植物の宝庫である。花に目が向くようになったのは、それほど昔のことではない。ネオン街に咲く怪しげな花に興味があった時期もあったが、今は本当に美しいと思うようになった。

     ↓ ミヤマキンポウゲ 
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     ↓ イワツメグサ
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     ↓ ヨツバシオガマ?
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     ↓ モミジカラマツ
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     ↓ チングルマ
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     ↓ ハクサンフウロ
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     ↓ ???
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     ↓ イワウメ
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     ↓ シナノキンバイ
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     ↓ ハクサンイチゲ(白い花)
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     ↓ ミヤマオダマキ
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     ↓ キヌガサソウ
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     ↓ ???
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     ↓ ???   
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 槍ケ岳の高みから滑り落ちるような槍平の斜面には、実に見事なお花畑が広がっている。

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 高山植物を楽しみながら登山道を2時間ほど下ると、ナナカマドなどの樹林帯に入る。すると、前方に焼岳と乗鞍岳が姿を現わした。

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 続いて、涸沢岳など穂高の険しい岩稜が見え始め、北アルプスらしい山岳風景を楽しませてくれる。

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 最初の計画は、新穂高との中間にある槍平小屋で泊まることにしていた。しかし槍のてっぺんに登ることが出来て気分が高揚、新穂高まで一気に下って美味しいものでも食べて祝杯を上げたかった。

 しかし、この計画変更がいけなかった。槍平小屋からの下りで左膝が痛み出した。30年ほど前の古傷だ。もっと長期、長時間の登山でも痛むことはなかったのだが・・・。カニのように歩き、女房には2時間も遅れてしまった。歩行時間は計11時間。幸い、温泉につかったらケロリと痛みが引いた。不思議な古傷である。

 たくさんの感動を与えてくれた槍ケ岳登山--。高齢で高所恐怖症の私たち夫婦が、よくもまあ頂上に立てたものだ。ただそれが、変な自信や驕りになってはいけないと思う。大自然の前では、あくまでも謙虚であらねばならない。改めて、槍ケ岳がそう教えてくれた・・・。


   冷えた生ビールで乾杯。肉は飛騨牛ですぞ!  ご褒美です。

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                      (おわり)







 




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コメント

すごいなぁ

小学校の頃なので、もうかれこれ30年ほど前ですが
家族で蝶ヶ岳に登りに行きました。
帰りに梓川沿いの小梨平キャンプ場に寄り一泊したのですが
正面の山(穂高?)が高く、川の水が氷るほど冷たく
綺麗だったのをよく覚えています。

槍ヶ岳登頂おめでとうございます。
しかし、高所恐怖症であの急峻に挑戦するなんて
ほんとにすごい!
かっこいいです。
長い間本格的な山登りはしていませんが
なんか行ってみたくなりました。

追記ですが、あの時釣り禁止の梓川で
川遊びをしながらこっそり釣り糸を流しました。
全くスレていないのか、入ってすぐに
足元でイワナがヒット。
渓流魚のイワナなんて釣ったことがなかったし内心大興奮。
ばれないようにこっそりテントサイトに持ち帰り、
焼いて食べました。
30年前なので時効と言うことで。。。

ついに10万超えましたね!
オメデトウ御座います。

槍ヶ岳山行お疲れ様でした。

   さすけ さんへ

 こんにちは。
へー、蝶ヶ岳ですか。
横尾から登ったのですね。
私もぜひ行ってみたい山です。
槍が美しく見える山だと聞いています。
 小学生のころのいい記憶ですね。
ぜひ、山登りを再開されてはいかがでしょう。
 梓川の岩魚はウブなんですね。
橋の上から魚がいないか見ましたが、見つけられませんでした。
今でも釣れるでしょうね。

   koba さんへ

 いつもブログを見ていただいて有難うございます。
一人一人の積み重ねが、いつの間にか10万という途方もない数字になりました。
 槍ヶ岳の疲れが抜けず、家でダラーッとしています。
 
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