森に暮らすひまじん日記

第二の人生を歩む私たち夫婦は、和歌山の生石高原に近い森の中で暮らしています。豊かな自然の恵みにあずかりながら、有機栽培で野菜を育てたり、近くの渓流や海で魚を釣ったりする気ままな日々です。そんな暮らしぶりを綴っています。 
 

酒どころ伏見の街を歩く

 居酒屋の席に座ると、「とリあえずビール」と言ってビールを注文する。いきなり日本酒や焼酎を口にする人は少ない。お膝元に酒どころ伏見を抱える京都にとって、「とりあえずビール」は少し困った風潮である。

 そこで京都市は「とりあえず清酒で乾杯」する条例を定めたという。伏見の日本酒をもっと飲んでもらいたいという切なる願いである。もちろんこれに反したからといって罰せられたりはしない。

 これを知ったのは、先日のテレビニュースである。年末から和歌山の山小屋を離れ、冬の間だけ大津で暮らしているが、近くの山を歩くか図書館通いが日課であり、少々飽きてきたところである。このニュースを見て、「伏見の酒」もいいなあと思った。思い立ったが吉日である。

 JR大津駅から京都までは10分。近鉄、京阪と乗り継ぎ、伏見桃山駅までは半時間ほど。そこはもう酒蔵の街で、月桂冠や黄桜の酒蔵は実に広壮で立派である。しかも、この界隈に足を踏み入れると、何とはなしに酒の匂いが鼻をくすぐるのだ。

vcm_s_kf_repr_468x351_20130117144307.jpg

vcm_s_kf_repr_468x351_20130117143854.jpg

 街の見学もそこそこにして黄桜酒造のレストランに入った。黄桜と言えば、中島功画伯が描く河童がトレードマークだ。昔のテレビCMに、豊かな乳房をさらす若い女の河童が登場し、何とも色っぽかった。その印象が余りにも強かったので、ふらふらと黄桜に足が向いてしまったのだ。

vcm_s_kf_repr_468x351_20130117144009.jpg

vcm_s_kf_repr_351x468_20130117144118.jpg

 カウンター席に座り、料理と搾りたての純米酒を注文した。喉を転がり落ちる冷酒は、けれんみのない爽やかさである。次は吟醸酒を注文した。もちろんこれもすっきりした味である。これ以上飲むと酔っ払いそうだが、純米酒をもう一杯。ウエイトレスは「えっ」という表情をしていた。女優三浦布美子の何十年も前のレトロなポスターが「お一つどうぞ」と言わんばかりである。

vcm_s_kf_repr_351x468_20130117144405.jpg

 飲みながら、鳥羽伏見の戦いに想いを巡らした。今コップ酒をあおっているこの地こそ、薩摩と京都守護職会津の兵がぶつかり、戊辰戦争が口火を切った場所なのだ。西国の藩は次々と薩長に寝返り、奥羽列藩を追い詰めて行く。徳川譜代の筆頭だった井伊彦根藩が真っ先に寝返ったことは、近江出身の自分として肩身が狭い。

 当ブログでも何回か書いたが、私は会津贔屓である。黄桜へ来る前、最初に「会津藩駐屯地跡」に出向き、手を合わせてきた。宿陣していた伏見御堂はすでになく、跡地を示す小さな石柱があるだけだった。

vcm_s_kf_repr_351x468_20130117144501.jpg

 会津藩兵は命からがら敗走したが、将軍徳川慶喜は船で江戸に逃げ帰り、官軍に恭順の意を表してしまった。会津も桑名もいい面の皮である。思い出すだに腹立たしい。酔いも手伝って激してしまった。

 少しふらつく足で界隈を散策した。維新の舞台でもある船宿寺田屋の前を通りかかった。薩摩藩の常宿だったからといって、ここを素通りするのはいかにも料簡が狭い。

vcm_s_kf_repr_468x351_20130117144620.jpg

 入場料を払い、柱に残る刀傷、坂本龍馬に難を知らせるためお竜が裸で飛び出した風呂釜などを見学した。それらが本当かどうかは分からないが、ここで薩摩の急新派9人が身内に切り捨てられた事実は、間違いのない幕末動乱の一コマである。
 
 酒と幕末の回想がごっちゃ混ぜになり、高揚したりして妙な気分だった。たまに街を歩くものも楽しいものだ。ただ、昼間の酒はこたえるなぁ・・・。
スポンサーサイト
   14:53 | Comment:2 | Trackback:0 | Top
 
 
Comment
 
 チェロ子 [URL] #BH6855UQ
三浦布美子さん、懐かしいです!
実は先日一本刀土俵入の話題で、そんな日本酒のCMがあったよね?と話したのですが、私以外に記憶している人がいず、あれは日本盛だったか、大関だったか?と気になって検索したら黄桜で、あれ~黄桜といえばカッパッパ~のCMしかないと思っていたのに、と、なんとなく気になっていたのですが、こちらで証拠が見られてすっきりしました。

こちらには庭でよく見るヤマガラの餌を知りたくて検索してお邪魔しました。
又遊びに来させてくださいね^^
黄桜のCM 2013.01.27 (日) 17:43 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
   チェロ子 さんへ

 ようこそ、当ブログにおいで下さいました。
有難うございます。
 私も三浦布美子さんのポスターに、懐かしさの余り涙が出そうになりました。
 ヤマガラはヒマワリの種を喜んで食べます。
ホームセンターで売られています。
皿か何かに入れておけば、毎日食べに来ます。
手のひらに飛び乗ってついばむようになります。
わが山小屋のヤマガラは、私の禿げ頭に飛び乗ってダンスをしています。
 又来て下さいね。
 2013.01.29 (火) 14:30 [Edit]






(編集・削除用)

 

管理者にだけ表示を許可
 
 
Trackback
 
http://yoko87.blog74.fc2.com/tb.php/804-ff07ad12
 
 
カレンダー
 
06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
 
月別アーカイブ
 
 
カテゴリー
 
 
ブログ内検索
 
 
全記事表示リンク
 
 
 
訪問者数
 
 
ランキング参加中!
 
 
リンク
 
 
PR
 
 
PR
 
 
PR