森に暮らすひまじん日記

第二の人生を歩む私たち夫婦は、和歌山の生石高原に近い森の中で暮らしています。豊かな自然の恵みにあずかりながら、有機栽培で野菜を育てたり、近くの渓流や海で魚を釣ったりする気ままな日々です。そんな暮らしぶりを綴っています。 
 

鈍足夫婦の北アルプス縦走・・・4日目

 北アルプス縦走4日目は、槍が岳山荘から西鎌尾根を下る。その前に、槍の頂上へ登ることにしていた。午前4時過ぎに起きて外に出てみると、何と、天気予報が外れて雨が降っているではないか。

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 実は前日、雨も上がっていたので頂上に登ろうと思った。しかし風がかなり強い上、頂上は時折濃いガスに包まれていた。山荘のボードに書かれた翌日の天気予報では「曇り」だったので、登頂を今日に延期していたのだ。

 しかし、この天気では頂上に登っても何も見えないし、濡れた石でスリップしそうだ。「命あっての物種」である。そんな余裕が持てるのも、すでに頂上へは以前、晴れ渡った日に登っているからだ。

 雨を眺めていると、中年の女性が話しかけてきた。「これで3回来たが、雨で一度も登っていないのよ。もう絶対、槍には来ないっ」。その気持ち、よく分かる。同じような話を何人かから聞いたことがある。この日も多くの人が登頂を断念したようだ。それでも諦め切れない人たちもおり、頂上の方に歩き出していた。

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 それにしても、韓国人ツアーの多いこと。前夜宿泊したのは50人は下らないだろう。韓国では日本と同じように登山ブームで、韓国に3000m級の山がなく、ウォン高、円安もあって人気の北アルプスに押しかけているのだという。

 たくさん来日してくれるのはいいことだ。日本の国柄を知ってもらい、観光収入もアップする。ただ、ほんの一部の人だが、靴のままフロアを歩いたり、ベンチに上がったりして行儀がよろしくない。肩で風を切るようなところも見受けられる。別に私は悪口を叫ぶ「ヘイトスピーチ」の類ではないので、念のため。下の写真は韓国ツアー御一行様。

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 西鎌尾根を下り、双六山荘に向かう。霧も立ち込め、足元に気を付けよう。

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 槍の肩からすぐの所だ。何か動く気配を感じたので目を向けると、ライチョウが1羽歩いていた。国の特別天然記念物だ。目の上が赤いので雄の成鳥だろう。ライチョウは霧や雨の時に姿を現す習性がある。こんな天候は登山するのにうれしくないが、せめてライチョウに巡り合えば少し幸運である。

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 この日の西鎌尾根は登山者が少ない。前にも後ろにも人はいない。地の果てに行く気分だ。

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 あっ、またライチョウだ。今度は子供である。見にくいが、中央の下に映っている。

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 千丈乗越まで来た。ここを左に折れると飛騨沢。お花畑が美しい斜面を下り、槍平小屋を経て新穂高温泉に至る。去年、この道を下ったが、終盤の林道の長さにうんざりした。

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 振り返ると、槍が岳が見えた。ガスもかかっていない。1時間ほど待機していたら、頂上に登れただろう。下山を早まったかもしれないが、山の天気は気まぐれだ。また、この次にしよう。

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 ガスが少し切れて、向かいの山の中腹に赤い屋根の山小屋が見えた。池に映る「逆さ槍」を写真に撮る絶景ポイントの鏡平山荘だ。ここへは明日立ち寄る。

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 このような鎖場は何か所もあるが、前日登った東鎌尾根に比べれば断然楽である。

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 雪渓のそばを歩いていると、またライチョウがいた。これでこの日3回目の遭遇だ。写真を撮ったが、右端の岩の上にちょこっと映っているだけだった。

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 雨に濡れて鮮やかさを増した青い花。イワギキョウだろうか。よく分からない。 

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 霧の中に、クルマユリがすっくと佇んでいた。

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 よくライチョウに出会う。これで今日4度目だ。最初は1羽だと思っていたが、もう1羽出てきた。夫婦だろう。数分間見つめていたが、ライチョウは立ち去ろうとせず、こちらが先を急いだ。

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 これからいくつものピークを越えて行く。行く手の全貌が見えないので、遠くに感じる。

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 女房が携帯電話を取り出して、何か撮影している。クロユリだ。「花の命が短いので、ラッキーよ」。

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 実は先ほどから硫黄の臭いが漂っていた。硫黄沢から沸き上がってきたものだろう。そして一気にガスが晴れ、その硫黄沢の全貌が目の前に現れたのだ。

 硫黄沢は、槍が岳からも、裏銀座コースのどこからでも見下ろせるが、このような間近で見たのは初めてである。

 女房は「舞台の幕が上がり、大魔王の棲む世界が現れたみたい。これを見られただけで、西鎌尾根に来た甲斐があったわ」と感激していた。たしかにここは、魔界という言葉がふさわしい。写真をうまく撮れなかったが、それは鳥肌が立つ光景だった。長い時間、ここに立ち止まった。

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  この日の目的地は双六小屋だ。これまで2回泊まったことがあるので、小屋のすぐ背後に樅沢岳がそびえているのを知っている。樅沢岳を越えればすぐ目的地なのだ。あれがその山だろう。

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 いや、そうではなかった。 

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 今度こそ、あれが樅沢岳だろう。

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 それも間違いだった。前の山が本当の樅沢岳だった。

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 何度も裏切られて2754mの頂上に着いた。ふぅー・・。

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 双六小屋が見えた。北アルプス縦走4日目のゴールだ。

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 双六小屋で宿泊手続きをし、すぐビールとカレーライスで腹を満たした。結構歩いたけれど、余力があったので双六岳の中腹まで登ってみた。ここは三俣蓮華への分岐点だ。

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 夕暮れが迫ってきた。夕陽が百名山鷲羽岳を照らしている。

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 はるか向こうに、われらがこの縦走をスタートさせた燕岳が見える。白い点がと初日に泊まった燕山荘だが、写真では見えないかも。それにしても、あんな遠くからよくぞ歩いてきたものだ。

 明日が最終日だ。寂しい・・・。

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                                       (続く)

















 
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   06:59 | Comment:2 | Trackback:0 | Top
 
 
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  [URL] #-
いつも、楽しみにブログ拝見しています。それにしても、北アルプス縦走お二人の健脚に脱帽するのと羨ましくもあり‥‥ 
今、7月の上高地家族旅行で買った山と高原地図(北アルプス)を広げ、4日間のルートを辿っています。行かずしてアルプスが目前に広がっている様で大いに楽しんでいるところです。5日目は想像するに、弓折岳そして弓折尾根と下って行かれるのでしょうか!それも楽しみにしています。我々二人も上高地から槍ヶ岳を目指すつもりです。またいろいろ聞かせてください、よろしくお願いします。
 2013.08.11 (日) 22:55 [Edit]
 森に暮らすひまじん [URL] #-
   コメント有難うございます

 脱帽されるほど、健脚ではありません。
ただ毎日4キロほど歩いていますので、少しは持久力があるのかもしれませんね。
 上高地はいい所ですね。
横尾か、徳澤まで歩かれたのでしょうか。
 ぜひ、槍が岳に登って下さい。
上高地から歩き、槍沢ロッジで一泊して登れば、その日のうちに槍の頂上に登れます。
 私のブログの「登山」の項目をクリックしていただくと、槍が岳をレポートしています。
参考になるかどうか分かりませんが、よかったら読んでみて下さい。
 2013.08.12 (月) 10:03 [Edit]






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