森に暮らすひまじん日記

第二の人生を歩む私たち夫婦は、和歌山の生石高原に近い森の中で暮らしています。豊かな自然の恵みにあずかりながら、有機栽培で野菜を育てたり、近くの渓流や海で魚を釣ったりする気ままな日々です。そんな暮らしぶりを綴っています。 
 

百穴古墳、崇福寺跡・・・身近な静かな空間を歩く

 琵琶湖の西側に点在する古代の遺構を訪ねようと、浜大津駅で京阪石阪線の電車に乗った。目指すのは「百穴古墳」と「崇福寺跡」である。この遺構は一本の山道でつながっていおり、回り道せずに二つとも見学できる。最寄りの駅より二つ手前の近江神宮駅で下り、ぶらぶら歩いて行くことにした。

 比叡山を左に見なが京阪電車沿いの道をしばらく歩いた。南滋賀駅のあたりで山側への坂道を登った。ここに来たのは何十年かぶりで、民家が山の近くまで立て込んでいて、以前の静かな里山の風景はすっかり変わっていた。

 ここは、中大兄皇子(天智天皇)が遷都した大津京のあった場所からそう遠くない。中大兄はなぜここに都を移したのだろう。抵抗勢力の多い飛鳥では改革が進まないと思ったのか。新羅・唐の連合軍の攻撃を恐れ、内陸深くに移ったのか。諸説あるらしいが、目の前に広がる美しい湖の風景が決め手になったと、私は勝手に思っている。

 私はひどい方向音痴である。頭の中に地図を描く能力(東西南北の方向も含めて)が劣っている。というより、ほとんど能力がない。だからどのあたりを歩いているか自信が持てず、変な判断をしてしまう。この日も見当外れの道をどんどん歩いてしまい、別の山の中に入ってしまった。

 犬を連れたお年寄りに出会い、道を尋ねたところ、引き返してもっと北に行けと言う。ところが次は行き過ぎてしまい、散歩中のお腹の大きい女性に教えられ、やっと百穴古墳に辿り着いた。そこは、民家のすぐ裏という意外な場所だった。

 古墳は山の斜面にあり、いたる所に石室に通じる横穴が口を開けている。山はスギと竹の森になっており、鬱蒼としていた。まったく人影がなく、古墳群は不気味な雰囲気だ。時折、カラスが「クワッ、クワッ」と空気を裂くような鳴き声を上げ、死者の霊に取り囲まれているような気分になった。

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 古墳は60基ほど確認されているという。1400年ほど前の古墳時代後期に造られたらしい。岩をドーム状に積み上げ、棺を置いた玄室は2、3人が横たわるれる広さだ。ここには金のブレスレットや、鍋など炊飯用のミニチュアセットがあった。朝鮮半島などから来た渡来人の墓地だったらしい。

 この森を抜け、林道を登った。2キロほど歩いただろうか、崇福寺跡の標識が出てきた。寺は天智天皇の命によって766年に創建された。当時の十大寺院の一つに数えられるほど、権威ある寺として栄えたが、その後、火災などに遭い、衰退した。

 林道左の階段を登ると、テニスコートほどの空き地に出た。あちこちに礎石があり、金堂や講堂が建てられていたのだろう。ここから数十m東側にも礎石があり、塔の跡の地下には舎利容器が埋められていた。出土品は一括して国宝に指定された。おそらく当時の伽藍は相当重厚なものだったと思う。

 礎石の上に腰を下ろし、瞑想にふけるフリをしてみた。ここは実に静かな空間だった。自分が住む街の近くにたくさん見るべき場所がある。多くの人がそうであるように、働いていた頃は、そんな余裕はなかった。現役を卒業してみると、楽しみが次々と湧いてくる・・・。

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