森に暮らすひまじん日記

第二の人生を歩む私たち夫婦は、和歌山の生石高原に近い森の中で暮らしています。豊かな自然の恵みにあずかりながら、有機栽培で野菜を育てたり、近くの渓流や海で魚を釣ったりする気ままな日々です。そんな暮らしぶりを綴っています。 
 

北岳~間ノ岳・・・泣き笑い ①

 民主党の蓮舫さんは、スーパーコンピューターの開発をめぐって「どうして二番ではダメなんですか」と言った。世界一にしのぎを削るこの分野で二番は意味がなく、蓮舫さんは散々叩かれた。しかし私は彼女に少し同情したいと思う。この世には大いなる「二番」だってあるのだ。

 私たち夫婦は、富士山に次ぐ日本で二番目に高い南アルプスの「北岳」(3193m)を目指した。日本百名山に数えられる名峰だ。山小屋の「北岳山荘」では、「2」の数字を強調したTシャツが売られており、北岳への敬意と誇りが感じられた。富士山は美しい山だが、北岳はそれに劣らない堂々とした山容で、威厳に満ちていた。

 何日も前からリュックに荷物を詰め込み、そわそわしながら梅雨明けを待った。気象予報士たちは、エルニーニョ現象で梅雨明けは8月にずれ込むと予想し、やきもきさせた。しかし何のことはない、南アルプスの甲信地方は平年並みの7月22日に梅雨が明けた。

 その日、われらは軽トラで山梨県の奈良田温泉に向かった。ここからは登山基地の広河原行きのバスが出る。もう一つの発着点となっている芦安温泉からの道は台風8号の豪雨で崩落し、復旧のメドが立っていない。このため奈良田に登山者が集中していた。

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 軽トラの長旅も何のその、正午前、気合いを入れて歩き出した。梅雨明けで天気はいいが、北岳の頂上にはガスがかかっていた。吊り橋を渡り、樹林帯に分け入る。半時間ほど歩くと、若者でも根を上げるほどの強烈な急登が始まった。

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 苦労したが、何とかコースタイム通りの3時間半ほどで白根御池小屋に到着した。今夜は、標高2200m余りのこの小屋で泊まる。小屋前のテーブルでは、あちこちで宴会が始まっており、高揚感にあふれていた。私もウイスキーでほろ酔いになった。夕方が近づくと次第にガスが晴れ、北岳の頂上が姿を現した。それはまるで魔物の棲みかのように見えた。

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 北岳は南アルプスの盟主と呼ばれ、火山でない山としては日本最高峰だ。南の海の海底がせり上がって山が出来たらしく、エベレストと同じように太古は海の底だった。白根三山と呼ばれる北岳、間ノ岳、農鳥岳を結ぶ縦走路は標高3000mの天空の道だ。私たちもこの道を歩くため、ここに来た。

 御池小屋では一人に布団一枚が与えられ、比較的すいていた。午前4時前に起床、外に出るとよく晴れており、北岳もきれいに見えた。5時半ごろから歩き始め、「草スベリ」という急な道を登った。3時間ほどすると一気に空が開け、見事なお花畑が現れた。シナノキンバイの大群落だ。左手には鳳凰三山、遠方に八ヶ岳が見えた。

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         ↑ 鳳凰三山

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         ↑ 八ヶ岳

 お花畑を過ぎると、左手に富士山が少しかすんで見えた。北アルプスからも眺められるが、ここは近い分、山が大きい。標高3000mに達し、空気が薄いので肩で息をする。足を止めると高山植物が咲いている。花好きの少女の気分だ。

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 歩き始めてとっくに3時間を超えた。やがて北岳肩の小屋が見えた。やれやれという気分だが、まだ歩かなければならない。御池小屋で下山してきた人から、肩の小屋のすぐ近くにキタダケソウが咲いていたと聞いた。花好きの人なら泣いて喜びそうな情報だ。この花は、北岳にしかない固有種で、7月の初めには散ってしまうらしい。

 小屋から10mほど下った場所に、全部で20輪ほど咲いていた。滅多にお目にかかれない高山植物で、これを見るためだけに登って来る人もいるほどだ。「花こそ命」というおばさんが多く、随喜の涙を流す。

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 肩の小屋を出発して、いよいよ北岳山頂に向かう。気持ちが高ぶっていて疲労感はない。頂上ではお祝いの赤飯を食べる予定だ・・・。
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