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森に暮らすひまじん日記
 
第二の人生を歩む夫婦が、和歌山県生石高原の森の暮らしを中心に綴っています。
  ひまじん夫婦が暮らす紀伊山地の生石高原は、このところめっきり秋めいて、涼しいというより、寒くなってきた。今年の冬の訪れは早いのだろうか。
 きのうは、冬に備えて、薪作りに取り組んだ。地元の大工さんが、杉の丸太を製材するさい出てくる長さ3メートルほどの切れ端を30本くらい届けてくれたのだ。
 この切れ端は、よく乾燥しているので、薪ストーブの火に勢いをつけるためとても貴重なのだ。それに、朝起きるとストーブの火は衰えており、再度燃焼させる時にも、これを使う。焚きつけと呼ぶが、かまどを知らない人には耳慣れない言葉かもしれない。
 チェンソーで長さ40センチくらいに切りそろえる。中腰で切るため、結構疲れる。2時間ほどかかったた。200本余りの焚きつけが出来上がり、積み上げてシートをかぶせた。この冬に使うには十分な量だ。

薪を作る 001

 山小屋の暖房は薪ストーブだけだ。ひと冬過ごすには、相当な薪が必要になる。直径10センチほどの薪なら、1日に14、5本は使う。11月から4月まで5か月間、ストーブを焚き続けると、2000本以上の薪が必要となるのだ。
 だから、年中、薪作りをしなければならないし、十分な丸太を手に入れるのも難しい。在庫は1000本くらいしかなく、ずっと山小屋で冬を過ごせば、冬半ばにして凍死してしまうので、滋賀の自宅に逃げ出すしかない。
 このブログで何回か紹介したドイツ人Pは、ここにひとりで永住している。ひまじんは雪が多かった去年、正月明けに逃げ出したので、Pは私たちを「裏切り者!」と揶揄するのだ。彼にすれば、一人取り残されるのが淋しいのか、出来るだけ長く私たちを引きとめようとする。
 去年は近年になく寒く、Pの薪は2月末に底をつき、雪の下から倒木を掘り起こし、燃やしたと言う。そのころ、Pの様子をうかがうため電話すると、「雪で買い物に行けない。もう4日間何も食べていないよ。コーヒーだけで生きている」と情けない声を上げていた。
 生石高原の冬は厳しい。Pを落胆させないため、これからも薪作りに励み、なるべく長く山小屋に踏み止まりたいが、さて、どうなるだろう。
 「裏切り者」というPの罵倒を背に、1月中には山小屋を逃げ出すかも・・・

      約1000本の在庫品。多いほど安心だ。

薪を作る 003

薪を作る 004

薪を作る 005

薪を作る 007

  「ドッ、ドッ、ドッ、ドッー」・・・腹に響くような爆音が聞こえてきた。ちょうど、北京オリンピックの男子マラソンが終わり、優勝したワンジル(ケニア)のインタビューが終わった時だ。
 山小屋のベランダに出ると、大きなオートバイが次々と前の道を通り過ぎて行く。森の細い道をこれだけの数の車が通るのは珍しい。
 「早く、見に行こう!」と、女房は興奮している。彼女はパトカーや救急車、消防車が通ると追いかける妙な癖がある。良くいえば好奇心が旺盛なのだ。オートバイの一行は、近くの生石高原のレストハウスに向かうはずだ。
 軽トラで追っかけると、駐車場に色とりどりのハーレーダビッドソンが20台ほど並んでいる。磨き抜かれてピカピカ光っている。中にはサイドカーが付いた豪華なハーレーもある。多くが大阪ナンバーだった。
 ほとんどの人が、肩章の付いたブルーのシャツを粋に着込んでいる。アメリカの警官のようだ。皆さん、シニア世代で、お金持ちに見えた。
 それもそのはず、ハーレーは付属品を付けると1000万円前後もするらしい。リーダーのような人に聞くと、一番豪華な赤いハーレーは1300万円ナリ。こうなると、道楽などと軽々しく言えない世界だ。オートバイの最高峰を楽しむこの人たちにとっては、働いて、働いて手に入れたステイタスなのだろう。
 風を切って走るのは、気持ちいいだろう。それに、道行く人も振り返って見てくれるに違いない。和歌山では、ひまじんが運転する滋賀ナンバーの古びた軽トラも、怪しげな視線で振り返ってくれるけど・・・
 ライダーたちで久しぶりににぎわうレストハウス。このお金持ちの食事を拝見してみたが、一番安いカレーライスが多かった。えっ?

ハーレー 002


ハーレー 007

       1台1300万円ですって!

ハーレー 005

  少し涼しくなってきたので、久しぶりに海へ行こう。女房はキス釣りに挑む。キャスティングの練習までして臨んだ1回目は見事に空振りに終わった。今回が2回目だ。ひまじんはグレを狙う。
 キスとグレがともに狙えるとなると、釣り場は限られてくる。餌屋のスタッフに聞くと、困った顔をして言葉に詰まっていた。とりあえず、中紀の由良湾沿いを走る。アオリイカ釣りでよく来る柏の波止場には誰もいない。ここには砂浜があり、キスが釣れるかもしれない。

    もう秋の空が広がっていた

柏の海釣 004


 様子を見るため、波止から沖向きに投げるようアドバイスする。女房のキャスティングは結構うまくなり、沖合5,60メートルに20号のオモリが落ちる。
 3投目、仕掛けを引き上げると何か付いている。キスだ!老眼鏡をかけないと正体が分からないほど小さい。体長3・5センチ。キスのようでもあり、トラギスのようでもある。キスの第1号にしては、せつな過ぎる。

     キスに見えるが、小さ過ぎて・・・

柏の海釣 001

 その後はハゲ2匹、チャリコ少々が釣れただけで、キスは来てくれない。「場所替わる」と言って、女房は背後にある砂浜に移った。ここではフグの猛攻を受け、仕掛けがなくなり帰ってきた。
 「私、キス釣りに向いていないわ」と深刻な顔をしている。まあ、どんな釣りでも、すぐに満足な結果は出ない。釣りとは忍耐、また忍耐。何回に1回くらいしか、神様が微笑んでくれないものなのだ。
 やり慣れているアジのサビキ釣りに宗旨替え。港の奥の船だまりがポイントだ。クーラーボックスを運んでやる。仕掛けを下ろすと、10センチくらいのアジが姿を現した。ぼちぼち釣れて女房に笑顔が戻ったが、思わぬ闖入者が忍び寄る・・・
 ネコである。この港には3匹の猫が常駐していて、釣り人が捨てる外道の魚を食べて生活しているのだ。とにかく人懐っこく、「ニャーン」と鼻声を上げながら足元にまとわりついて来る。
 しかし、動きはまことに敏捷なのだ。女房がアジを釣り上げると、サッと寄ってきて、針から外れてこぼれたアジをかすめ取る。女房は悔しがるどころか、ネコとの駆け引きを楽しんでいるようだ。そのうち、すっかり仲良くなり、竿をほっぽり出してネコと遊び始めた。女房は小さい頃からネコ好きなのだ。

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 ひまじんは、ヌカ切り釣法でグレを狙っているが今一だ。潮が澄み過ぎているためだろうか。それでも午前中に手の平くらいのグレ3匹と、30センチを超える良型のアイゴ1匹を釣った。アイゴの一夜干しは絶品なのだ。これに加えて60センチを超えるボラ1匹も持ち帰ることにした。味塩でしめて一晩冷蔵庫で寝かせると、これまたおいしい。

      アイゴとグレの一夜干し

柏の海釣 011

 日差しが強くなってきたので、昼前に釣りをやめた。アジ、グレ、アイゴ、ハゲ、チャリコ、ボラなど十分なおかずが釣れた。女房に納得のキスは釣れなかったが、また次がある。
 帰り道、真っ白の奇岩が連なる白崎海洋公園に立ち寄り、昼食をとった。ここは、日本の渚百選、夕日百選に選ばれており、白い岩と青い海のコントラストが美しい海岸だ。

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  ひまじんが釣ってきたアユを「おいしい、おいしい」と食べてくれる女房。しかし、1匹を釣る苦労は分かっていないと思う。アユ釣りを始めて30年余りになるが、女房に竿を持たせたことは一度もなかった。これではアユ釣りの難しさを理解するのは無理な話で、これは迂闊だった。
 午後の遅い出発となった。女房を指導するので、ひまじんの鼻息は荒い。河原に車を横付けでき、釣りやすい場所を選んだ。仕掛けをセットしてやり、さあ、スタート。と思いきや、女房は「オトリ屋さんでトイレ借りてくる」とすたこら姿を消した。やる気があるのか!
 仕方なく一人で釣りを始めたが、釣れない。女房は帰ってきて、日傘をさしてどっかり腰を下ろして見物を決め込んでいる。1時間ほどしてやっと1匹を取り込んだが、女房は見ていない。天然のオトリに替わったので、2匹目がすぐ掛った。対岸に向かって走るわ、走るわ。女房に竿を持たせてその強い引きを体験させてやろう。「オーイ、はよ来い!」と叫んで振り返ったとたん、バレてしまった。
 その後、女房に少しだけ竿を持たせ、オトリアユの泳がせ方を教えた。糸を張らず、緩めずがキーポイントで、この感じはつかめたようだ。釣れはしなかったが、今日のところはこれでよかろう。
 そこへ、川でよく出会うウナギ釣りの名人がやって来た。ひまじんは、前々からウナギ釣りをしたかった。何といっても、川で捕れるウナギは格段においしいのだ。1キロ1万5000円の値が付くという。
 名人は81歳。ここ有田川のほとりで生まれ、3歳の時からウナギ釣りをしていたと言う。その後、大阪で働き、退職金で近くに別荘を建て、ご夫婦で釣り三昧の生活を送っておられる。
 この前会った時、「弟子入りさせてほしい」と頼んでおいた。
    ひまじん 「弟子入りの件、どうですか。教えてくれますか」
    名人   「うーん、見たところ根性のある顔つきやないなあ」
    ひまじん 「恐れ入りました。はい、根性はおまへん」
    名人   「何日も釣れんことがある。まあ、3日でケツ割るわな」
    ひまじん 「まあ、そう言わずに・・・」
 と言うような会話があり、仕掛けや釣り方をざっと教えてもらう。竿を作ったりしていると、来シーズンの挑戦になりそうだが、ぜひ名人に弟子入りしたいと思っている。そして・・・
    名人   「家に中型のウナギを生かしているけど、持って帰るか?」
    ひまじん 「いえ、そんな高価なものを」
    名人   「そうか」
 なぜ、「遠慮なくいただきます」と言わなかったのか。女房は後ろから背中をつついたが、物欲しげな態度は出せなかった。家に帰っても、後悔ばかりしていた。寝付きも悪かった。

    ウナギの寝床を探すため水中メガネで岩の近くを潜る名人

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 朝の山小屋は、爽やかさを通り越して寒〜い。早起きの主人は夏用のパジャマに綿入れの半纏を 着ています。野菜の様子を見に裏庭に出ると、今日もミニトマトが数個赤く色づいています。バジルやベビーリーフも食べ頃。にんじんは?と引き抜くと、恥ずかしながらごらんのように親指サイズです。でもでも、にんじん嫌いの主人が、このにんじんは果物のようだと言って食べてくれるのです。自家栽培のサラダとあら川の桃で朝食です。

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 お昼は主人のリクエストでお素麺。朝の残りのにんじん葉と玉ねぎ(これも自家栽培)えびのかき揚げです。う〜ん 美味しい!

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  夜は、昨日主人が有田川で釣った鮎の塩焼き。うねり串にして炭で焼きました。強火の遠火でじっくり焼くのがおいしいのです。3食で400円くらいのつましい食事ですが、主人が使う軽トラのガソリン代が・・・

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  有田川のアユはどうしているだろう。雨が降らないので川は渇水状態。アユの好物の石に付くコケは腐り気味のはずだ。ひもじい思いをしているのだろうか。
 アユのご機嫌うかがいに、2週間ぶりにアユ釣りに行った。オトリ屋で最近釣れているポイントを教えてもらい、その場所に入った。
 しかし、これは明らかに判断ミス。釣れるから毎日釣り人が竿を出す。だからポイントが荒れ、アユも神経質になる。賢いポイント選びは、前日、釣り人が入っていない場所を探すのがいいのだ。
 案の定、瀬やトロ場が連続する200メートルくらいの区間を行ったり来たりしたが、まったく釣れない。年をとるとこらえ性も根気もなくなり、すぐ投げ出してしまう。夕方再挑戦するため、オトリ缶を川に浸け、山小屋に引き返した。

    午前中の釣果

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 昼ご飯を食べ、昼寝をし、再び川へ。午後2時ごろ、場所替えして竿を出した。
 オトリを入れてわずか10秒、水中でギラッと魚体が光り、ビューンと水中糸が上流に吹っ飛ぶ。掛かりアユがオトリを引っ張りながら、ものすごいスピードで上流に走る。竿を寝かせて寄せにかかるが、なかなか寄ってこない。竿は満月のようにしなっており、0.2号の糸は限界に近い。
 アユとの根競べだ。無理をすれば糸が切れてオトリもろとも水中に消えてしまう。焦って竿を立てると深場に潜られるので、竿を寝かせたままじわり、じわり浅場に誘導する。バシャーンと2匹のアユがもつれて水面を撥ねる。思い切って引き抜くと、うまくタモに納まった。22センチの良型だった。
 釣りたての大き過ぎるアユをオトリに使い、急流に沈ませると、またすぐ掛った。今度は対岸に向かって疾走し、これまた寄ってこない。竿が伸びきっている。躊躇すれば糸が切れるので、強引に寄せて引き抜いた。2匹のアユは水面すれすれでナイスキャッチ。これも22センチはありそうだ。
 興味のない人には退屈な実況中継はこれくらいにしておこう。結局、糸切れで2匹損失、キャッチをしそこなって1匹の損失だったが、釣果は23〜20センチが計8匹だった。
 この時期になると、アユは一段とパワーアップしている。掛っても、タモに納まるまでが一苦労だ。アユ釣りは、どの釣りよりも面白いし、食べても最高〜〜。

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  やっと、紀伊山地の山小屋に帰る日が来た。滋賀で過ごしたのは11日間。夫婦の実家へ墓参りし、4回ゴルフに行き、それ以外はテレビで北京五輪をぼーっと見ていた。
 山小屋に向かう途中、和歌山のスーパーで当分の食料品を買ったが、駐車場は今にも火を噴きそうに暑かった。車の温度計は35度になっている。でも、この暑さとはもうしばらくでおさらばだ。
 午後3時半、山小屋に着いた。標高800メートルとあって、気温は27度。夕方には23度に下がり、肌をなでる風が寒いくらいだった。
 ひまじん夫婦はある期待を抱いて山小屋に帰ってきた。敷地のちっちゃな畑に植えたトマトとキュウリが10日余り留守にしている間、大きく育っているだろうと。
 期待は裏切られた。キュウリは苗2本で、収穫できたのはたったの2本。プチトマトは真っ赤に熟したのが10数個。ただ、キュウリはまだたくさん黄色い花が咲いているので、もうしばらくすれば少しは収穫できるだろう。トマトはプチ、中玉など10本ほど植えてあり、青々した実がいっぱいついている。
 女房は「10月ごろのトマトが甘くておいしいのよ」というが、唇の端が少し歪んでいた・・・
 標高の高い土地では気温が低いうえ、木立の中なので日照時間が短い。加えて、女房は肥料をやらずに自然の力で中身の濃い野菜を作ろうとしている。立派な考え方だが、なかなかうまく行かないようだ。来年は、いろいろと工夫が必要だろう。
 同じように山暮らしをしている仲間が、大きな畑でいろんな野菜を作っている。いつもいっぱい届けてくれるので、新鮮な野菜に不自由することはない。が、タダでもらうのも気が引けるので、アユや海の魚を釣って、せっせっと献上しなければならない。
 女房は「釣りのええ口実やねえ」と言うけれど、物々交換、ギブアンドテイクは古来から人間社会のルールなのだ。

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 北京オリンピックの女子レスリング吉田沙保里の金メダルに興奮して、夕ご飯の用意が遅れてしまいました。娘が「外食したい!」と言い出しました。大津駅周辺は、居酒屋こそあるものの、お洒落な美味しいお店がないのです。これで本当に県庁所在地なの?といつも思うのですが・・・。以前に行ったことのある肉料理レストラン「くすたろう」に行くことになりました。自宅から歩いて15分、浜大津のオフィス街にあります。
 このお店のご主人は、近江八幡市にある近江牛の「毛利志満」で腕を振るわれておられ、その後、独立されたそうです。お肉はもちろん「毛利志満」の黒毛和牛です。
 お店にはご夫婦2組の先客がおられました。入ってすぐに、飾ってある色紙に目がとまりました。

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 京都の先斗町にあるクラブ「吉佐登」のママの色紙です。先斗町の歌舞練場の近くにあったお店には、主人に連れて行ってもらったことがあります。歌の上手なきれいなママで、俳優牧冬吉さんの奥様です。昔、「仮面の忍者、赤影」というテレビ番組がありましたが、白影を演じていたのが、牧さんです。今はもう故人ですが・・・。お店はやめておられますが、今もラジオやテレビ番組のパーソナリティーをされているようです。主人は懐かしがって、ママに電話をしていました。
 私たちが注文したのは「くすたろう会席」で、一人前5400円です。

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 マンゴのシャーベットがはいった冷スープ

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 牛にぎり寿司 これは別料金 2500円です。

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 さすが、「毛利志満」のシェフをされていただけあって、一つ一つの料理は素晴らしいお味でした。石焼ステーキがおいしかったのはもちろんですが、牛の煮物は逸品でした。 
 ランチにはコースのほか、10食限定のハンバーグがあります。手間がかかるので、それだけしか調理出来ないそうです。次はぜひ、黒毛和牛のハンバーグを食べてみたいものです。

くすたろう (ステーキ / 浜大津)
★★★★ 4.0


  紀伊山地の森の中から滋賀の自宅に一時帰宅して9日が経った。毎日、無駄な時間を過ごしていると思う。
 以前から約束のコンペや学生時代の友人とのプレーなど、4回もゴルフに行った。スコアはまずまずだったが、夢中になっていた頃に比べると、さほど面白くはなかった。
 滋賀での生活は、もはや自分のスタイルではない。クーラーをかけながら、本を読む気にもなれない。女房は「庭の掃除でもしたら」というが、億劫だ。散歩も暑いので、行かない。
 何もすることがないので、テレビでオリンピックを見る日々である。日本人選手が活躍すると、うれしい。メダルを逃すと悔しがる。人並みに一喜一憂している。
 しかし、テレビ画面に映し出される光景に、ひまじんは「何か違う」との思いにとらわれている。開会式の過剰演出や人海戦術などは皆感じていることなのでくどくど書かない。
 一つだけ言っておきたい。表彰式に出てくるチャイナドレスの女性たちだ。さすが人口13億の中国、美しい女性をこれでもかと言うほど、揃えている。
 それはそれでいいのだが、女性たちは皆同じように手を前で組んでいるのが、おかし過ぎる。このポーズは、日本のパーティーに出てくるコンパニオンそのものではないか。、これほどスポーツにふさわしくないポーズはない。
 美しく見せるための工夫かもしれないが、別にファッションショーをやっている訳ではない。無骨でもいいから、スポーツの祭典らしい好感の持てる演出にしてもらいたい。北京オリンピックの根底に流れる「中国流のおかしさ」を象徴していると思う。
 そんなオリンピックも後半戦。毎日、ぐーたらとテレビを見ている自分が嫌になるので、早く終わってほしい。そして、いつもの山小屋での暮らしに戻りたい。別に特別なことはしていないが、森の中には安らぎがある。あと2日でその日が来る。
 

  墓参りをした後、余呉湖に足を伸ばした。琵琶湖の最北端、その少し北にぽつんと小さな湖がある。これが周囲わずか4キロの余呉湖だ。
 琵琶湖と余呉湖こ挟まれた山並みの中心が賤ケ岳だ。本能寺の変で討たれた信長の跡目をめぐり、羽柴秀吉と柴田勝家の両軍が激突した古戦場である。余呉湖もこの戦乱の舞台となり、湖水が血に染まったと伝えられる。
 久しぶりに訪れた余呉湖は、お盆休みなのに人影は少なく、静かだった。ここには羽衣伝説が伝えられており、天女が衣を掛けたという柳の古木がある。その木陰に入ると、涼しい風が吹いていた。
 周回道路を車でノロノロと走った。余り商売っ気が感じられない食堂が1、2軒。湖の奥まった所に国民宿舎があるが、人影は少ない。お年寄りの夫婦がベンチに腰掛け、ぼーっと湖面を眺めていた。
 戦国の武将が「槍の血を洗った場所」と書かれた立て札があるが、目印となる石組みなどがある訳ではない。観光地によくある怪しげな墓碑やゆかりの建物などはほとんどなく、ただ豊かな水をたたえた静かな湖があるだけだ。
 ひまじんは少年の頃、この余呉湖でよく遊んだ。夏休みになると、水浴びに出かけた。岸から少しは離れた沖合いに古びた杭が何本か立っており、そこまで泳ぐのが肝試しみたいなものだった。水を飲んで溺れかけたことが何回かあり、今から思うとゾッとする。
 ウナギ捕りもした。近くの小川でとったドジョウを針に刺し、岸の石積みの中に入れて釣るという方法だ。飽きもせず、何回も試みたが、釣った記憶はない。川では素潜りで鮎掛けもやったが、いつも空振りだったと思う。せいぜいオイカワを手にしただけで、母親に焼いてもらい、空腹を満たした。中学生になると、湖から遠ざかった。なぜだか分からない。
 帰省すると必ず、湖を見に来る。少年の頃の思い出にふけるためではない。ただ、自然に足が向くだけだ。

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